[天体ショー]3月は天体同士のランデブーに注目!
月を眺めた時、「月の隣に、こんな明るい星はあったかな」と不思議に思ったことはありませんか?
3月下旬には、月を含めた惑星同士の接近がたび重なり、夜空の眺めもいつもより少し違って見えます。今回は、月や惑星が接近する“天体同士のランデブー”についてご紹介します!
月と火星・木星・土星の接近
(出典元:月が火星と木星、土星に接近(2020年3月)|国立天文台)
<3月18日〜3月20日:月と火星・木星・土星の接近>
細くなりつつある月が、日ごとに位置を変えながら、火星・木星・土星の3つの惑星の近くを通り過ぎる様子に注目です。
この時期は、日の出前の南東の空を見上げてみてください。
3月18日の日の出前、図の右上から月〜火星と木星〜土星の順番での接近から始まり、翌日3月19日の日の出前には土星の右下に、さらに3月20日の日の出前には月が図のように3つの惑星の左下に移動して並びます。
火星と木星、火星と土星の接近
(出典元:火星が木星、土星に接近(2020年3月)|国立天文台)
<3月20日〜3月21日:火星と木星の接近>
「月と火星・木星・土星の接近」の図でもそうですが、この時期火星と木星がやけに近い位置にあることに気づいた方もいらっしゃるでしょう。
この辺りの時期は、火星の動きにも注目をしたいところ。
火星は、日を追うごとにだんだんと木星に近づいていきます。特に3月20〜21日にかけては、満月1.5個分ほどの見かけの距離まで縮まります。
<3月31日〜4月1日:火星と土星の接近>
火星は、木星や土星よりも地球との距離が近く、1日ごとの位置の変化が顕著に表れます。
木星に近づいた火星は、さらに東へ移動を続け、今度は土星に近づきます。
3月31日から4月1日にかけて、火星と土星は満月2個分ほどの見かけの距離まで接近します。
月と金星の接近
(出典元:月が金星に接近(2020年3月)|国立天文台)
<3月28日:月と金星の接近>
3月28日、金星の左下ではまだ細い形状の月が接近し、明るく輝く2大天体の共演となります。
地球から見て、内惑星が太陽の東側にあるときを“東方最大離角”といいます。接近の3日前に金星は東方最大離角を迎えるため、この時期は明るくて見つけやすく、金星を観望する好機といえます。
天体同士の接近は、位置関係によって生まれる特別なもの
いかがでしたでしょうか。
それぞれの天体は異なる軌道や周期で周っています。それらの位置関係から生まれる天体同士の共演は、大きな奇跡のように、とても特別なものにも思えます。この時期は帰りがけなど、少しだけ夜空を眺め、寄り添って見える天体同士のランデブーにも注目してみましょう!
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<スタッフプロフィール>
ゆみ
星空をこよなく愛する宙ガール☆天文初心者のため勉強中です。
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