- 所属
- フライトサージャン
- 初登場
- #115~
words言葉
「そうそう “帰還”で一番怖いのは実は「子ども」なのよねー ハハハハ」
「大丈夫 わかってるわ “三人だけの秘密”でしょ」
「え~~私がそれ着んの!?」
「ヒビトは月にいた時も ずっとこんなもんでしたよ」
「軽い興奮状態です 焦りや緊張ではありません」
profileプロフィール
NASAで宇宙飛行士のメディカルチェックなどを行う。
ヒビト、ダミアン、カレンの帰還に立ち会い、リハビリを担当した。
月面での事故以降パニック障害(以下P.D)を発症したヒビトは吾妻の紹介で単身ロシアに渡りイヴァンの元リハビリを続けていたが、NASA上層部の人間であるゲイツの知ることとなり、アメリカへの帰還を余儀なくされる。
ヒビトは再び宇宙へとあがることが難しい『実質飼い殺し状態』となる“安全(セーフティー)スーパーバイザー”というポジションと大きな机を与えられた。そんな彼のもとへイワンから大きな荷物が届く。それはロシアでのリハビリの続き、様々なコスチュームの入った箱だった――。
イヴァンの想いを受け取り、荷物を運んできたローリーに事情を話し、ヒビトはNASAで極秘のリハビリを再開する。
極秘とはいえ医師は必要。ヒビトとローリーは医師のオリビアに助力を求め、“三人だけの秘密”のリハビリが始まった。
ヒビトとローリーが何かコソコソやっているらしい。
徐々にその噂が出始め、同僚に尋ねられたローリーは「ヒビトに日本語を教わっている」と誤魔化す。
「オリビアもか?」との突っ込みに咄嗟に
「彼女も超 日本ファン」
「白衣の下には 日本語のTシャツを着てるらしい」
と答えたため、オリビアは日本語をいくつか覚えることになった。
また、ローリーが持参した日本語Tシャツの中から1枚選ぶが、オリビアの好みには合わなかったらしくポイッとそのあたりに投げられる。
ちなみにそのTシャツの日本語は「イッツ ビューテフォ(美しい)」。ローリーはオリビアにピッタリだと喜んだ。
ちなみにその「美」Tシャツは「美しい」が縦に並ぶ、ゲジゲジのような漢字であった(※創作漢字はコミックス17巻#161参照)。ヒビトはその文字を見てゲジゲジを思い浮かべながら「ゲジゲジい」とビミョーな顔をしていた。
三人の秘密の訓練で、ヒビトは遂に「与圧服を着て40分を維持する」レベル10をクリア。オリビアは「自分の方が興奮した」とヒビトに大きな拍手を送る。
そして、遂にヒビトは宇宙飛行士復帰試験へ――。
復帰試験に同席するオリビア。
NASA上層部の面々が見守る中、グリーンカードなど様々な試験が繰り返され、ヒビトの心拍数が高いことが心配される。
しかし月面でもずっとヒビトのメディカルチェックを担当していたオリビアは、自信をもって答える。
「ヒビトは月にいた時も ずっとこんなもんでしたよ」
「軽い興奮状態です 焦りや緊張ではありません」
月での楽しかった時間を思い出し、うさぎのように再び飛び跳ねたヒビト。
満面の笑みで試験を終えたヒビトに、オリビアは笑顔で大きな拍手を送った。
結果的にNASAでの復帰は叶わなかったが、ロシアへと渡りコスモノートを目指すヒビトを、オリビアは心の中で大きな拍手を送り応援しているに違いない。