福田直人 | 『宇宙兄弟』公式サイト
ふくだ なおと
福田直人
Fukuda Naoto
所属
株式会社スイングバイ
プロジェクトマネージャー
嫌いなモノ・苦手なこと
年齢を理由に諦めること
年齢を理由に諦めること
誕生日
1971年 1月2日
出身地
日本
日本
身長
166cm
家族構成
元妻、娘 涼子
元妻、娘 涼子
略歴
2008年宇宙飛行士選抜試験を受けるも落ちる。
長年JAXAと共同でロケット開発に携わっており、2回目の宇宙飛行士選抜試験を受けるにあたり退職。2025年54歳で再受験、3次まで進む。
民間企業に誘われ再びロケット開発の道へ。現在は日本初の民間有人宇宙飛行を目指すスイングバイにて技術を振るっている。
2008年宇宙飛行士選抜試験を受けるも落ちる。
長年JAXAと共同でロケット開発に携わっており、2回目の宇宙飛行士選抜試験を受けるにあたり退職。2025年54歳で再受験、3次まで進む。
民間企業に誘われ再びロケット開発の道へ。現在は日本初の民間有人宇宙飛行を目指すスイングバイにて技術を振るっている。
初登場
#19~

words言葉

3巻
3巻
#27

「この2週間だけの見せ掛けの若さでもかまわない――!」

5巻
5巻
#39

「こんな…人生を賭けたじゃんけんは 初めてだな ははは」

5巻
#43

「みんな……寝ても覚めても宇宙やロケットが頭から離れない連中だ 血が騒ぐよ どうやら私の夢も まだまだ続いていくらしい」

5巻
#43

「『こういう人が選ばれるかもしれない』――ってさ そんな気がしてたんだよ 本当にそうなって良かった ヒューストン行きおめでとう!」

8巻
8巻
#73

「TVで会見を見たとき トリ肌立っちゃったよ 南波君も新田君も伊東さんも3人ともちゃんとあの場所に立っていたからさ 僕はうれしくなっちゃって 自分のことみたいに 思わずTVの前で泣いてしまった」

12巻
12巻
#112

「日本の民間企業の実力を見せつけてやろうと思ってね」

22巻
22巻
#213

「我々“スイングバイ”から修理専門のスペシャリストを育て―――“民間宇宙飛行士”としてISSへ派遣します」

22巻
#214

「面接の時の彼の目が 私には他の誰よりも輝いて見えたので」

35巻
35巻
#325

「打ち上げるときは“無人”ですが――これは我々にとって“有人”ミッションです」

35巻
#325

「南波君を乗せて ちゃんと帰って来てくれよ」

profileプロフィール

小学生の頃より宇宙の道を目指す。小学6年生のときに書いた「将来の夢」は、日本初の有人ロケットを作りそれに乗って宇宙に行くこと。
毎朝頑固な寝ぐせと格闘している。エア将棋という特技を持つ。

2008年、JAXA宇宙飛行士選抜試験を受験。その時の受験メンバーには、現在JAXA有人宇宙技術部副部長である星加正がいる。
長年ロケット開発に携わってきたが、2025年に宇宙飛行士選抜試験が行われることが決まり再受験するためすぐに辞職。54歳で2回目の宇宙飛行士選抜試験に挑戦した。

結婚していたが、ロケット開発事業に携わっていた2025年より前に家庭は崩壊。離婚した妻との間に涼子という娘が一人いる。

ムッタとは2025年宇宙飛行士選抜試験で出会った。
閉鎖環境で過ごす三次試験でムッタ、新田、せりか、古谷と同じA班になる。穏やかな性格の福田は自然と皆のまとめ役になる。

ある日顔を洗っていたときに うっかり落としてしまった眼鏡。たまたま通りかかった古谷が踏み、壊してしまう。
気にしないよう伝えた福田だったが眼鏡なしで過ごす日々を今まで通り過ごせるはずもなく、パソコンやトレーニングマシンの画面の文字が見えず影響が出ていた。
しかし年齢、そして眼鏡のないハンデを乗り越えようと「見せかけだけの若さでもいい」と必死に食らいついていく。

眼鏡が割れたのは故意ではなく事故であったが、眼鏡のない状態で無理をする福田の様子を見て古谷は引っかかる気持ちを抱えていた。
自分は悪くなく謝ったところで眼鏡は直らない。古谷から見れば、JAXAと共同でロケット開発をしていた福田はかなり有利な立場。試験選抜メンバーとして眼鏡なしでようやく自分たちとイーブンになる、という気持ちもあった。
しかし今回の宇宙飛行士選抜試験のために、福田はすでにそのロケット開発会社を辞めていることをせりかから聞かされ、古谷は深夜監視カメラに向かってJAXA側に文字でメッセージを送った。福田さんの新しい眼鏡を用意してください、と。

眼鏡はすぐに用意された。福田はメッセージとともにグリーンカードを受け取る。
その内容は「閉鎖環境内の時計を修復不可能なほど破壊すること」。
グリーンカードの内容は他人に言ってはいけない。時計を壊しているところをムッタが目撃し他に誰もいないタイミングで問われるが福田は無言を貫いた。
他にも深夜にアラームが鳴るなど互いを疑心暗鬼にさせる出来事が起こり、穏やかだったA班に徐々に“犯人捜し”の空気が流れ始めた。

しかしジェニファーから聞いたグリーンカードの存在を思い出したムッタは、それらの不可解な出来事はグリーンカードによるものだと確信。犯人などいないと福田と固い握手を交わした。

グリーンカードのトラブルを乗り越え、A班の絆は確実に強くなっていった。
しかし最終日――JAXAは一番酷い課題を出す。
『宇宙飛行士にふさわしいと思う人』を、ともに過ごした5人の中から2人、自分たちで選出しろというのだ。方法はどんなものでも構わない。

福田はまず自分は除外される側だと考えた。
決して自分は劣っているとは思わなくとも、若さを留めたつもりでも、実年齢はごまかせない。宇宙飛行士となってからの未来の短さを考えると、ほかにふさわしい人がいる。
必要性、投票、成績順…あらゆる方法が提示される中、ムッタが提案したのはじゃんけんだった。不正をしようもなく、誰が選ばれても文句なしの公平な選び方。
その場でじゃんけんに勝ったのは新田とせりかだった。

試験は終わり、JAXAから正式に合格者が発表された。そこにはJAXAが選出した追加合格者もおり、ムッタが選ばれた。

試験終了からしばらく、久しぶりに福田はムッタと再会。
あのとき平等なチャンスをくれたことを感謝し、追加合格となったムッタを心より祝福した。
そして福田は次の道へ。民間企業に誘われ、日本初の有人宇宙飛行を目指す会社に行くことに決めたのだった。

宇宙飛行士となったムッタ、せりか、新田。
同じA班だった福田と古谷は、この後もムッタたちの活躍を支える人物として登場する。

カムバックコンペでは優勝した海人チームの上司として電話越しに登場。「当然にように優勝して賞金をもらってきて」と送り出した。
ムッタらが宇宙へ行く頃には有人宇宙ロケットを送り出そうと思っている、と力強く伝える。

またゲイツによってISSの廃止が現実味を帯びていた頃、開発してきた新型ロケットのアレスⅠを種子島から打ち上げに成功。
宇宙への想いを取り戻しISS存続に動き出したゲイツと、ムッタを通じてコンタクトを取りスイングバイとしてNASAに協力することとなる。

さらにスイングバイでは民間宇宙飛行士を採用することとなり、福田は面接官の一人に。応募してきた古谷と再会し、宇宙への夢を追いかける仲間として歩んでいくことになった。
ムッタが参加するCES-66ジョーカーズの打ち上げにはスイングバイとして応援に駆け付けた。

福田の所属するスイングバイは、JAXAやNASAと深く関わっていく。
ISSでALSのタンパク質結晶化に成功したせりか。その研究結果などを載せた帰還形補給船FUJI(フジ)にも関わっている。
大気圏で燃え尽きることなく荷物を載せたまま海上に着水させるという日本初の試みだ。
種子島近海で回収を待つFUJI。再突入時スラスターが一基故障したため姿勢制御が心配されたが、“起き上がりこぼし”並みのバランスと“マトリョーシカ”並みの隠されたバックアップ機能を持つFUJIだ。
「“FUJI”は凄いですよ」
自信と確信を持ってそう答える福田。
帰還型補給船FUJIは無事着水。荷物の中にはせりかが人生をかけて挑んだALSタンパク質の結晶化がある。その研究成果は、ALSを治す方法を見つける希望の光となる――。

そこから少し時は過ぎ、ジョーカーズは様々なトラブルに見舞われつつも月面ミッションを進めていた。
しかし大規模な太陽フレア、ベティの大怪我というあまりにも厳しい想定外により、ジョーカーズは緊急帰還を余儀なくされる。

だがメインミッションである天文台が未完成のまま帰還する場合世間の評価も得られず、この先政府からNASAへの予算が厳しくなる。加えて太陽フレアの影響で次のクルー打ち上げ予定もたたない状態だ。
ジョーカーズは帰還と月面、2つに分かれることになった。

ところが。
太陽フレアは月面にあるあらゆる機器にも悪影響を及ぼしており、月面に残ったムッタとフィリップの地球帰還が危ぶまれる事態となっていた。

この緊急事態に各国が動いた。
NASA、ロスコスモス、JAXAが協力し史上初の試みを行おうとしていた。ロシアのソユーズをNASAが譲り受け、それを日本から打ち上げる。その帰還船で月に残った2人を地球へ帰還させる、という計画だ。

その壮大なミッションにスイングバイも協力する。
NASAやロスコスモスの動きをリサーチしている社長の笑川や民間宇宙飛行士として入った元NASA宇宙飛行士であるジョン・アーチャーから、そういう動きがある可能性は視野に入れていた。
NASAのゲイツ、JAXAの星加、そしてスイングバイの福田。
ムッタとフィリップを助けるため、彼らは全力でそれぞれのポジションから救出ミッションを進めていく。

ムッタを帰還させるため種子島に届いたソユーズに触れ、福田は祈りを込める。
――南波君を乗せて ちゃんと帰って来てくれよ
打ち上げるときは“無人”。しかし、人を乗せて帰ってくる。これはスイングバイにとって、JAXAにとって“有人”ミッションだ。

ソユーズは無事に打ちあがった。ムッタが無事に帰ってくることをひたすら願って準備してきた想いが月へと向かって飛んでいく。
アマテラスⅠが残したロケットロードを、福田は感慨深く見つめていた――。

月面で2人だけになり天文台完成のため途方もない作業を一つ一つ行うムッタとフィリップは、自分たちの仕事に意味はあるのだろうかと弱気になっていた。
ソユーズを日本から打ち上げるという史上初の試み。絶対に成功しなければならず相当なプレッシャーの中、福田は途方もないチェック項目を一つ一つ確認してくれたのだと思う。ムッタはそんなことをフィリップに語る。

自分のやってることの“意味”を探す必要はない。
やったことの結果が“誰かの意味あること”になればいいんだ――。

ムッタはその言葉をほとんど自分に言い聞かせていた。
自分たちを助けるために福田がどれほどの想いと重圧を背負ってくれたか。
遠く離れた月面で、ムッタは自分を助けるために動いてくれた福田のことを想った。

月面に到着した地球からの物資が詰まったルナランダーに辿り着いたムッタは、大きな垂れ幕を目にする。福田はそこにこんな言葉を書いている。
「南波君
私の次の夢は南波君の月での思い出話をたっぷり聞かせてもらうことです
乾杯の日を心待ちにしています
もう一踏ん張りだ!
福田直人」

日本初の有人宇宙飛行を目指して進み、JAXAやNASAと協力し宇宙飛行士や宇宙開発を支える一人である福田。
ムッタの無事の帰還を、友人の一人としても強く願っている。

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