第21回　せりかのISSお祝いパスタ

ISSミッションアサインのお祝いに。

20巻#195に登場。ランニング中、今夜の夕飯を大盛りにするか中盛りにするかで悩んでいたパスタ。ISSへの搭乗決定の報せを受け、大盛りにすることに決定したようだ。美味しそうに食べるせりかの顔が頭に浮かぶ。

“大盛りで”いいでしょ

父凛平の影響で宇宙飛行士を目指し、その父がALSになったことをきっかけに病気を亡くす為の研究ができる環境があるISS搭乗を目標に追い続けていたせりか。その彼女の目標が遂に叶う日が訪れた。

トレーニングの最中かかってきたバトラー室長からの電話。それはISSミッションへのアサインの報せだった。トレーニング中大盛りにするか中盛りにするかで悩んでいた夕飯のパスタは、大盛りにすることに決定した。

彼女は昔から喜びや楽しさを全身で表現する。宇宙のような細胞を見た時や宇宙飛行士に合格した日、そして今日この日。
心から湧き上がる喜びが抑えきれないような生き生きとした彼女の姿は、読んでいる私たちにも伝わってくる。

そしてさらに喜ばしいことに、JAXA宇宙飛行士の同期でありせりかと共にバックアップクルー訓練を続けてきた北村絵名も同じISSミッションにアサインされた。
カムバックコンペを一緒に戦ったメンバーで、2人の決定を祝う。

同期の中から、遂に2人が宇宙へ。
その決定に力をもらい、ムッタも目標に向かって更に走っていくのだった。

材料(2人分通常量目安)

作り方

【1】
アスパラの根元は筋っぽく固くなっているので、片方の手は根元側、もう片方はアスパラの中央あたりを持って折り曲げます。
固い部分と柔らかい部分で綺麗に折り曲げられます。アスパラは時間が経つとどんどん筋張ってきてしまいますのでなるべく新鮮なものを使いましょう！残った柔らかい方の部分を半分に切っておきます。
ベーコンは一口大に切っておきましょう。

【2】
ニンニクをみじん切りに、唐辛子はヘタを取り種を取り出しておきます。
温めたフライパンにオリーブオイルとニンニク、唐辛子を入れ、弱火でフツフツ温めます。焦がさないように注意。ニンニクがほんのりキツネ色になってきたら一度取り出します。5ですぐに使うので、フライパンは洗わずに。

【3】
スパゲッティを茹でます。約2Lのたっぷりの水に塩大さじ2程度を加え沸騰させます。沸騰したらスパゲッティを放射状に入れ、くっつかないようかき混ぜます。吹きこぼれないようスパゲッティがくるくる回る火加減で調整し約7～9分茹でます。茹で時間の目安はメーカーによりますので、ご確認くださいね！
茹で汁は湯呑1杯程度取っておいてください。麺がくっつきやすい場合に使います

【4】
その間にアスパラを茹でます。半分にしたアスパラが入るサイズの鍋にたっぷり水を入れ、茹で用の塩大さじ１を加え沸騰させます。沸騰したらアスパラを入れ、1分半～2分ほどしたら茹で上がり。ざるにあけておきましょう。

【5】
フライパンにアスパラを入れて塩コショウをし、中火で焼きます。オリーブオイルが足りないと思ったら足してください。ほんの少し焦げ目がつくくらいがオススメ。焼けたら一旦取り出しておきましょう。

【6】
フライパンにベーコンを入れ炒めます。赤みが強くなってきたら2と茹で上がったパスタを入れ、軽く混ぜます。パスタが絡みつく場合はゆで汁を少し加えてあげましょう。

【7】
全体が混ざったらお皿に盛り付け、アスパラを添えます。スープなどと一緒にどうぞ！

涙は…　涙は出るのか……！

一度は白紙に戻ったシャロンの月面望遠鏡の話は、計画に感銘を受けた人々の協力により着々と進んでいた。五月蠅静（さつきばえ　しずか）も協力者の一人だ。

会話には時々「にゃあ」が入り、

「こー見えて天文学者です」って言いたいから　いっつもジャージはいてんだ

と常にジャージスタイルのようである。

彼は天文学者。JAXAの宇宙赤外線望遠鏡SPICAのプロジェクト進行を任されていた一人である。

何かの雑誌でシャロンの月面望遠鏡計画を読み、病と戦いながら夢に向かう彼女の姿勢に大感銘。泣きながら電話をし、協力を申し出た熱い人物だ。

シャロン天文台を訪れたムッタは五月蠅と会い、シャロン、モリソン、五月蠅の３人が作り上げた月面望遠鏡の建設マニュアルを受け取った。

アメリカへの出立前、ムッタはシャロンに会いに行った。医療用の電子音声によって少し遅れて返ってくる返事は、まるで月面の宇宙飛行士と会話をしている気分だ。

私達ノ月面望遠鏡ガ　NASAノ協力デ実現デキルコトニナッタノ。

そのシャロンの報告に、心から喜びおめでとうと伝えるムッタ。
実現が難しいと一旦白紙になった計画だからこそ、一層の喜びがシャロンにもムッタにもあったことだろう。

その喜ばしい報告と共に、シャロンはこうも伝える。

寂シクナルワ。私ノ役目ハコレデ終ワッチャッタ。

自分が一つ、また一つとできなくなってものがある。それは彼女にとってどれほど辛いことだろう。
静かに聞いていたムッタは、シャロンの頬を流れる涙に気付いた。

涙は…　涙は出るのか……！

できなくなることが増えても、涙は流れる。
ムッタは改めて誓ったことだろう。絶対に自分がシャロン月面天文台を建設すると。

アメリカ行きの飛行機の中、寝る間を惜しんで分厚いマニュアルを読む。
シャロンの助手の田村さんから渡されたUSBの中には、まだ機械の音声ではないシャロンの声で、月面天文台計画の流れが記録されていた。

金子博士が見つけた、シャロンという星。
それがどんな姿をしているのか見てみたいという夢を持ち続けたシャロン。その夢はいつしか皆の夢になり、ついに実現させることができる場所まで辿り着いたムッタ。
シャロンとムッタの夢もまた、先へ進もうとしていた。

この4月から偶数月に小山宙哉先生が担当されているFMラジオ、
京都α-STATION『FLAG RADIO』、お聴きになられている方も多いことだろう。宇宙兄弟にまつわる秘話から小山先生ご自身のお話、質問に直接答えてくださるなど貴重な番組だ。

先日、なんと新しい設定が誕生した。せりかさんのマネージャーである羽賀翔子さん。ISS搭乗前に近づいてきた怪しい製薬会社に断りを入れたり、スケジュールを管理したりするJAXAのマネージャーである。物腰も丁寧な頼れるマネージャーだが、実はこの羽賀さん、せりかさんの祖父をネット将棋で負かせた「はがしょう」さんと同一人物。

…ということにしましょう！ということで新事実がこのラジオ中で設定された。ちなみに羽賀翔子さんの名前の由来は漫画家として活躍されている羽賀翔一先生、ていじいはアシスタントチーフのていちゃんだ。

今まで知らなかった新事実が飛び出すかも？！な『FLAG RADIO』は偶数月の毎週水曜日21時から、京都α-STATIONにて。
エリア外の方は、月額350円でradikoで視聴が可能です。設定などの詳細は下記をご覧ください♪

いよいよ明日から！小山宙哉がラジオのレギュラーDJに★(2017.4.4記事)

キャプコムとしての訓練を終え、ビンスが遂に打ちあがった。ビンスが乗る着陸船の名称は“RICK”。ピコが作り上げピコと2人で命名した。着陸船につけられた名前、その想いをムッタは知る。それは、ピコとビンスにとってかけがえのない、ある男の名前だった―。
宇宙兄弟20巻、好評発売中！

この世界からALSをなくしてしまいたい。そんなせりかさんの想いを受け継ぐようなプロジェクト、『せりか基金』が立ち上がっています。

シャロンが患って闘っているALS、せりかのお父さんが患って亡くなった病気であるALS。未だに原因も治療法も解明されず、徐々に体の運動機能を失っていく恐怖や、知力、痛み、かゆみ、寒さなどの体の感覚が保たれたまま意志を伝えることができなくなる恐怖、自分の命の意味と闘うALS患者の方の、希望を叶える支援をしたいという想いがあります。せりかの夢の実現を現実のものに。

このプロジェクトに関する熱い想い、そしてプロジェクトの内容は、ぜひ下記リンクからご覧ください。

せりか基金 http://landing-page.koyamachuya.com/serikafund/
＜せりか基金通信＞なにが正しいのかを問いつづけながら進む道

樹咲リヨコ（きさき・りよこ）
デザインやイラスト、ナレーションなどを仕事にしているフリーランス。宇宙兄弟や宇宙が大好きで、宇宙兄弟や宇宙の魅力をもっとたくさんの人とわかちあいたいと思っている。特に好きなキャラクターはムッタ、好きなセリフは「人生は短いんだ。テンションのあがらねえことにパワー使っている場合じゃねえ」。いつか宇宙に行ってみたい。
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