夜空に輝く星を眺め、これらの星がどうやって生まれてきたのか不思議に思ったことはありませんか?
じつは星にも、誕生から最期までの生と死が存在しています。
星が生まれてくる場所は、宇宙のどこでもいいというわけではなく、ある決まった場所で誕生するもの。星が夜空で輝くには、どのような過程があるのでしょうか。
今回は、星の一生についてお届けします☆
星の生まれる場所ー分子雲ー
星と星の間の空間には、大量のガスやチリが多く集まっていますが、そのほとんどは水素とヘリウムで、他に炭素や酸素などの重い元素がチリとして混じっています。
この場所を“分子雲”と呼び、ここで長い長い星の一生がスタートします。
星の誕生ー原始星(星の卵)ー
分子雲の中のガスが特に濃い部分が重力によって縮み、100万年程の時を経て、“原始星”が誕生します。
“原始星”とは、生まれたばかりの星の卵のこと。
周りにあったガスが集まっていき、ダイナミックな形を作っていきます。
そして、原始星の内部の圧力が高まると、星のエネルギー源である“核融合反応”が始まり、水素原子からヘリウムを作る活動が行われます。
そうすることで“原始星”は、きらきらと自ら輝く恒星として、一人前の星に成長していくのです。
星の死ー超新星爆発ー
生まれてきた星はそれぞれ重さが異なり、軽い星から、重い星まで様々。
重さの違いにより、星がたどる運命は分岐していきます。
軽い星の死
軽い星とは、太陽の8倍の重さよりも軽い星のことを指します。
寿命が来ると、その星を形づくっていた物質の外層をゆっくりと宇宙空間に放出し、星の周りに広がって“惑星状星雲”となります。
形を失ったことで、中心には元の星の芯である小さな“白色矮星”と呼ばれる天体が残り、少しずつ冷えていずれ見えなくなります。
重い星の死
太陽の8倍以上の重さを持つ重い星はどのようにして最期を遂げるのか?
重い星が燃え尽きた後は、星全体が一気につぶれます。
その反動による衝撃波が星全体を吹き飛ばし、“超新星爆発”を引き起こすことで、重い星の一生は幕を閉じるのです。
しかし、後にはブラックホールが誕生したり、中性子星になったり、“超新星爆発”の影響する所はそれだけではないのです。
“超新星爆発”は一瞬にして金や銀や銅、ウランやプラチナなどを作り出し、宇宙空間へと撒き散らします。
その新しい元素は、次の世代の新しい星を作る材料となっていくのです。
「分子雲で生まれ、燃料がなくなったら、爆発して撒き散らす」
そんなサイクルが宇宙の中で行われていることを知ると、宇宙の神秘や壮大さを感じますね。
夜空を眺める時は、長い年月を経て輝く星たちに想いを馳せることで、また違った見え方を楽しんでみてはいかがでしょうか^^
<スタッフプロフィール>
ゆみ
星空をこよなく愛する宙ガール☆天文初心者のため勉強中です。
温泉と旅も大好き。いろんな所をめぐって、その魅力をお伝えします^^