- 所属
- 天文台チーム 天文学者
- 好きなモノ・得意なこと
- 天体・ピアノ・お菓子作り・南波兄弟の記事を集めること
- 天体・ピアノ・お菓子作り・南波兄弟の記事を集めること
- 嫌いなモノ・苦手なこと
- 病院や歯医者に行くこと
- 病院や歯医者に行くこと
- 誕生日
- 1968/10/2
- 出身地
- アメリカ。日本在住。 日本・たけのこニュータウン近くに職場兼自宅のシャロン天文台がある。
- アメリカ。日本在住。 日本・たけのこニュータウン近くに職場兼自宅のシャロン天文台がある。
- 身長
- 165cm
- 家族構成
- 夫 金子進一(故人 2007年逝去)、妹(アメリカ在住)
- 夫 金子進一(故人 2007年逝去)、妹(アメリカ在住)
- 略歴
- 子供の頃満点の星空に出会い天文学者となり研究に従事。金子進一博士と結婚。
夫が発見した新しい小惑星は『シャロン』と名付けられた。夫を病気で亡くすも、小惑星シャロンの姿を見ることを夢見て月面望遠鏡計画を進める。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症し現在闘病中。月面望遠鏡計画はCES-66のムッタたちジョーカーズに託された。
ジョーカーズ、そして月面に残ったムッタとフィリップによって月面天文台は遂に完成。
小惑星シャロンの姿がとらえられた。 - 子供の頃満点の星空に出会い天文学者となり研究に従事。金子進一博士と結婚。
夫が発見した新しい小惑星は『シャロン』と名付けられた。夫を病気で亡くすも、小惑星シャロンの姿を見ることを夢見て月面望遠鏡計画を進める。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症し現在闘病中。月面望遠鏡計画はCES-66のムッタたちジョーカーズに託された。
ジョーカーズ、そして月面に残ったムッタとフィリップによって月面天文台は遂に完成。
小惑星シャロンの姿がとらえられた。
- 初登場
- #2~
words言葉
「今のあなたにとって……一番金ピカなことは何?」
「悩むならなってから悩みなさい。」
「我々天文学者には遥か遠くまで行く力はありませんが〝遥か遠くを見る力″なら我々に勝る者はいません」
「もしあなたが何かの瞬間抑えきれない心臓の高鳴りをきいたら―信じてみてください」
「個人の夢が集まって… ”みんなの夢”って呼べるようになったら それはきっと叶うわ」
「もしあなたが何かの瞬間抑えきれない心臓の高鳴りをきいたら―信じてみてください」
「ムッタが夢を叶えられたのはあなたがあなただったからよ」
「何があってもムッタの前には 何事もなかったように戻りたいのよね」
「そんなつもりがなくても 人はね―― 誰かに――”生きる勇気”を与えるために生きてるのよ 誰かに――勇気をもらいながら」
「素晴らしいわムッタ……完璧! 『パラソルの灯りが並んで その中にムッタの姿がある』 思い描いていた通り……!夢に見てた通りよ――!」
「今日ハ心ノ中デハ 本当ニ笑顔ナノデ」
「我々ガ今日実現サセタコトガ 必ズ未来ニ繋ガッテイキマス」
「ムッタ… ヒビト… 本当に良かった おめでとう……!」
profileプロフィール
<ムッタとヒビトにとっての”もう一人の母”>
天文学者。
たけのこニュータウン近くの森にある天文台に住む。田村さんという助手がいる。
シャロンはムッタとヒビトにとって母のような存在。
宇宙飛行士を目指していた少年時代の南波兄弟に英語を教えていた。ピアノを弾くことが大好き。ムッタはトランペット、ヒビトはギターでシャロンとセッションしていた。
兄弟の感情の変化にはとても敏感でいつもと様子が異なるときにはすぐに気付き、悩んでいることや思いを引き出しながら、前に進めるよう自然と背中を押している。
ある日ふてくされた少年ムッタが「自分は役に立たない人間です」という意味の訳をシャロンに頼んだことがあった。
シャロンはそんなムッタに「It`s a piece of cake!」という言葉を教える。そのときのムッタは「ケーキ一切れ分の人間」と受け取ったが、実は「It`s a piece of cake!(楽勝だよ)」というとてもポジティブな言葉だった。
〝そういうウソ″ならば積極的につく人、と後にムッタはせりかに語っている。
兄弟の活躍を心から応援しており、宇宙飛行士となった二人の記事をスクラップして大切に保存している。
<シャロンの夢の原点>
シャロンの夫は故・金子進一天文学者。
星がたくさん見える夜、彼はシャロンにプロポーズをした。
自分が新しい星を見つけたときにはまずシャロンの名前を付けることを約束しよう、と。
シャロンと結婚した二年後、進一博士は新しい小惑星を発見し「シャロン」と名付けた。そのさらに二年後、金子進一博士は病没。
小さくてどんな姿をしているのかわからない小惑星シャロン。シャロンはその小惑星がどんな姿をしているのか知りたいと願い、長い時間をかけて月面望遠鏡天文台を実現すべく計画を進めてきた。
ムッタが宇宙飛行士選抜試験に合格し候補生となった年。
シャロンら天文チームが長年計画していた「月面望遠鏡」に予算がおり、遂に実現のため進み出した。
宇宙飛行士候補生となったムッタはシャロンの元を訪ねその約束を思い出す。
「俺が月に行って建てるよ 『シャロン望遠鏡』!」
少年時代のムッタがシャロンと交わした約束。
自分が何をするべきか――シャロンとの約束を果たすべく、ムッタは走り出した。
シャロンは世界中の天文学者たちの前で月面電波望遠鏡計画をプレゼン。
異論や反論が出る中シャロンはマイクを切り、予算の前に想像して欲しい、と訴える。空気のゆらぎのない澄んだ宇宙、銀河系や惑星系の誕生の秘密、ただ美しい深宇宙の鮮明な姿、一度でいいから見てみたい惑星や小惑星の姿――。
「我々天文学者には遥か遠くまで行く力はありませんが〝遥か遠くを見る力″なら我々に勝る者はいません」
シャロンの熱いプレゼンに共感した一人、惑星形成論のダニエル・モリソン博士。
彼もまた、亡くなった妻の名前を小惑星につけ、その小惑星の姿を鮮明に見たいと願う一人だった。
反対派はまだ多い。しかしモリソン博士という協力者を経て、シャロンの計画はいよいよ動き出そうとしていた。
<シャロンに襲い掛かる困難>
この頃シャロンには”よく物を落とす””手足に力が入らない”という兆候が表れ始めていた。
シャロンはアメリカでヒビトと再会し、共にムッタたち新人宇宙飛行士の集まりに訪れる。
シャロンに憧れていたせりかはシャロンに会えた喜びを抱きつつ、シャロンの異変にいち早く気付く。かつて父を苦しめたALSに似た症状がシャロンにも見られたのである。
翌日、せりかはシャロンの病院に同行。多くの検査の結果シャロンはALSと告げられた。
この先シャロンに訪れるであろうこと。それらを医師から告げられていてもなお笑顔を絶やさないシャロン。
どんなに思い悩み悲しむことがあっても決して人前では涙を見せず、笑顔を絶やさない。
見送りにきたムッタとヒビトに、シャロンは前向きな言葉を残し笑顔で日本に帰国した。
<自分ができることを>
料理、裁縫、文字を書く――ALSは細かい作業からできなくなっていく。
告知を受けたシャロンは既にペンを握る手も弱々しかった。
帰りの飛行機の中で何度も書いた「It`s a piece of cake!」。そのメモを、シャロンはポケットに入れ決意を固める。
シャロンは今自分がやることを、前を向いて進めていく。
月面望遠鏡の製作手順書を作成すること。
そのすべてを三年、四年後にムッタに説明しに行く予定であること。
ムッタやヒビトとたくさん手紙のやりとりをすること。
しかし、時間の流れとともに杖が必要になり、ピアノの鍵盤は重くなっていった。
そんな中、兄弟からプレゼントが届く。鍵盤が軽いキーボードだ。
兄弟で示し合わせた訳ではない。兄弟がシャロンとやりとりして同じタイミングで同じものをシャロンにプレゼントしたのだ。
涙を浮かべて喜ぶシャロン。
その姿を見た助手の田村は、南波兄弟の凄さに深く感動するのだった。
<母親のような手>
パニック障害を隠しながら一時帰国し、シャロンの元を訪れたヒビト。
だがALSと闘っているシャロンに、そのことを打ち明けられずにいた。
ヒビトが何か言えない時、手をパキパキと鳴らす癖があることを知っていたシャロンは、ヒビトが何か話したいことがあるのだと察する。
パニック障害を打ち明けたヒビトは、同時にムッタには言わないでくれと伝える。
「何があってもムッタの前には 何事もなかったように戻りたいのよね」
シャロンに打ち明けることができたヒビトは、早く治さないといずれバレてしまう…と次の道を模索し始めるのだった。
シャロンの症状は日に日に悪化していく。
ムッタとヒビトの髪を切ったこと。クッキーを焼いたこと。ピアノを弾いてセッションしたこと。
“母親の手”のように過ごし行ってきたことの数々が、もうできなくなったこと。その事実にシャロンは抑えきれず涙を流す。
そして――自分が話せなくなる日がくることも予感した彼女は、音声レコーダーに月面望遠鏡設置の流れを記録した。
<”みんなの夢”として歩み始めた月面天文台>
シャロンの計画を引き継ぐことに決めたモリソン博士。月面望遠鏡への協力者はどんどんと増えていき、シャロンの夢は”みんなの夢”になりつつあった。
NASAに共同開発の新案を提出した、モリソン博士やシャロン。
今まで懸念されていたコストやリスクの点が大きく変わり、NASA側に好感触があった。
また、JAXAを中心に進められた宇宙赤外線望遠鏡”SPICA”。そのプロジェクト進行を任されていた五月蠅博士も、シャロンに心打たれ月面望遠鏡計画に協力することを申し出た。
そして遂に、シャロンから直接月面望遠鏡がNASAの協力で実現できることになったと報告を受ける。
病床で、機械の音声で「これでもう自分の役目が終わってしまった」と涙するシャロン。
五月蠅から一足早くマニュアルを受け取ったムッタは、そのシャロンの姿を胸に刻み、月面望遠鏡建設のミッションにアサインされるべく奮闘を始める。マニュアルを熟知し、建設手順を頭に叩き込んだ。
紆余曲折を経て、遂にムッタ含む”ジョーカーズ”が月面ミッションにアサインされた。
そのミッションの中にはシャロン月面天文台建設も含まれる。
JAXAでの会見でムッタと再会したシャロン。
ムッタは昔「人は何のために生きていると思うか」をシャロンに尋ねたことがあった。そんなことを思い出しながら敷地を散歩するムッタとシャロン。
シャロンは、自分が遠くないうちに人工呼吸器をつけることになりそうであることを伝える。自分が生きる意味があるのだろうか。そう何度も考えてしまうシャロンを力づけてくれたのはALSと闘病する仲間だった。
ムッタは自分があのときした質問にシャロンがどう答えてくれたかを伝える。
「そんなつもりがなくても 人はね―― 誰かに――”生きる勇気”を与えるために生きてるのよ 誰かに――勇気をもらいながら」
だから、どうか生きることを選んでほしい。生きてて欲しい。
昔自分を抱きしめてくれたように、ムッタはシャロンを抱きしめた。
<ムッタと共に月面着陸>
ムッタが遂に宇宙へ。シャロンの喜びもひとしおだ。
ところが――ムッタが配信する動画を視聴中、シャロンの自力での呼吸が止まる。
すぐに気づいたレミたちが救急車を呼び、予定より早く人工呼吸器が付けられることとなった。
シャロンは手術中NASA TVを流し、眠りの中でムッタの月面着陸を見守る。
傾きかけた着陸船オクトパス。
夢の中でシャロンが見た光景は、金ピカのトランペットでムッタがオクトパスを立て直した光景だった。
目が覚めるとシャロンは人工呼吸器とともに、夫・進一に貰った三日月のネックレスを付けていた。
夢の内容と着陸のお祝いメッセージを送るシャロンの顔はとても嬉しそうだった。
<未来への希望>
ISSで行われた、ALSタンパク質結晶を作るというせりかの実験が成功した。
心無い噂と誹謗中傷があり せりかにとって厳しい状況ではあったが、この報告がどれだけALS患者をシャロンを勇気づけたことだろうか。
せりかの帰還に先駆け、実験に成功した”ALSタンパク質の結晶”が日本初の帰還型補給船“FUJI”により、地球に帰還する日がやってきた。
この日を心待ちにしていたシャロンは、“FUJI”の帰還を見届けるためJAXAを訪れる。メイクさんに笑顔っぽいメイクをお願いしたのは、シャロンの心の中が本当に笑顔だからだ。
せりかに提供した自分の皮フ細胞。それが世の中の役に少しでも立っていると思えることはシャロン自身の救いにもなっている。
そして“FUJI”は無事着水。
タンパク質は世界中の研究機関や研究者に送られ研究される。
<シャロン月面天文台の完成>
太陽フレアの影響で、シャロン天文台建設は遅れに遅れていた。
月面基地が停電の影響を受け、ムッタとフィリップが担当で一晩越すことになった。
シャロン月面天文台の資料を見続けるムッタに、フィリップは尋ねる。
「シャロン天文台 やっぱ完成させたい?」
それはそうだ、とムッタは答える。自分が宇宙飛行士になった一番の理由だと。
もちろん次のチームが完成させてくれればいいけど、やっぱり自分が月にいるときに完成させたとシャロンに伝えたい。
それを聞いたフィリップは、ムッタの夢を次の自分の夢にすることを決める。
シャロン天文台の建設には様々なトラブル、困難が待ち受けていた。
しかしジョーカーズはその数々の困難を一つずつクリアし、帰還組と月面組に別れた後もムッタはフィリップとともに完成を目指す。
途方もない作業の連続に疲れてくるムッタとフィリップ。
時折、自分がやっていることに意味がないとすら考え始めていた。
だがムッタは、自分のやってることの“意味”を探す必要はない、自分たちがやっていることが誰かの“意味あること”になればいい。
フィリップに、そして自分自身にそう言葉をかけていた。
途方もない地道な作業の末、遂に天文台建設が終了。
点灯式では無事すべてのアンテナが点灯し、光り輝く光景が月面にあらわれた。
パラソルの灯りが並んでその中にムッタの姿がある。
シャロンが思い描いていた通り、夢見ていた通りの光景がそこにあった。
そして天文台エンジニアチームが早速観測したのが、小惑星「シャロン」。
シャロンの夫である進一が妻であるシャロンの名前を付けた、どんな姿だったかわからなかった小惑星だ。
小惑星シャロンの形の向こうに、進一の笑顔が浮かぶ。
シャロンの長い長い夢が、遂に形となった瞬間だった。
<未来に繋がっていく想い>
シャロン月面天文台、その”アストロノミカル・ファーストライト“発表の日が来た。初の天体に選ばれたのは“ケンタウルスA銀河”。
宇宙の全てを知りたい。その思いからスタートしたシャロン。
巨大な宇宙は、一生を懸けても夢見た光景に届かないことがたくさんある。
宇宙を夢見たら人の一生では足りない。
それでもこうしてシャロン月面天文台のスタートという最高の瞬間に立ち会えたこと。
今日実現させたことが必ず未来に繋がっていくこと。
シャロンの言葉は、今日この瞬間に立ち会った人達、そして協力してくれた関係者、建設に携わったムッタたちに深く届き、胸に刻まれたことだろう。
宇宙を深く知る手がかりとなる、未来へと繋がるシャロン月面天文台。
月面で、パラソルアンテナが静かに輝いている――。
ある日、地球に帰還したせりかと絵名がシャロンを訪ねてきた。
ISSでの実験成功を受けISSでは引き続きALSタンパク質結晶の実験を続いていること。地球に帰還した結晶は世界中の研究機関や研究者に渡され結果があがってきておりALS治療薬の有力な候補となる動物実験が始められそうなこと。
未来への希望が膨らむ報告に、シャロンは御礼と喜びを伝える。
せりかはこれからもALSの研究に協力し関わることを約束した。
一方月面で再会した南波兄弟は、帰還までの数々のミッションを行っていた。
パラソルアンテナの不具合を調整するためシャロン月面天文台を訪れた兄弟。
アンテナが光り輝く光景を目にして、ムッタがやった仕事の凄さを想像し自分も関わりたかったと思うヒビト。
そんなヒビトの心を察してかムッタは調整の仕事を任せ、その様子をこっそりと撮影していた。
カメラに気付いたヒビトは、シャロンに向けて、自分もメンテナンスで関わったことを嬉しそうに話した。
そして遂に、兄弟は地球帰還のため月面を離れる。
JAXAに駆け付けたシャロンも、その様子を見守る――。