アルセニー・バラノフスキー

あるせにー・ばらのふすきー
アルセニー・バラノフスキー
出身地

ロシア

職業

ロスコスモス宇宙飛行士

初登場
#331~

言葉

「『宇宙へ行く』っていうのはつまり…“並べる”ことだ」
「リモコンどこ…?」
「“アルセニー4”の可能性もあるんじゃないか?」
「イヴァンが画面に映ったから停電したんだな ワハハハ」
「ちょっと待ってくれ 『誰か一人』じゃなくて クルー丸ごと入れ替えってこと…!?」

プロフィール

ロスコスモス宇宙飛行士。
“ロシアの圧倒的眼光”というミドルネームを持つ。イヴァン、ミハエルとは何度も一緒に宇宙へ行った仲で、何十年も一緒に訓練やミッションを行う。
「3人揃ってないなんてもはや違和感がある」と言われるほど息がぴったりな“黄金トリオ”と呼ばれるロシアの英雄の一人。

彼のデスクはグリッドが描かれたデスクマットが敷かれており、出社後まず行うことは必要なものをバッグから取り出して並べることである。
四角い物はデスクと平行に。筆記具はペントレーの中に。マニュアル書もグリッドに合わせて平行に。
並べることで全体を見渡せ、数も場所も把握できる。完璧だねえ、と彼はいう。

「宇宙へ行く」というのはつまり“並べること”。

アルセニーの完璧な並びをぜひチェックして欲しい。完璧に揃えられたペントレーの中に並ぶ筆記具も真っすぐで乱れがない。USBコードらしきものも上と左横グリッドにきっちりと並ぶ。
まさに“鬼の几帳面”だ。

トルストイ家では自分たちが出演したTV番組『情熱プロチーム』のディスクを再生するためリモコンを探す。
イヴァンはオリガのことについてミハエルと話しており、エミーリアもどこにおいたかわからない中、アルセニーはいつの間にかリモコンの在処を見つけ出していた。何度もトルストイ家に訪れており、仲の良さ付き合いの長さが伺えるシーンでもある。

ムッタらNASAの月面宇宙飛行士のピンチに際し、NASA、JAXAと協力することになったロスコスモス。
次に予定していたイヴァンら“トルストイ4”のミッション内容が変更となり、クルーである自分たち3人の中から誰かが抜けるかもしれない事態となった。
4人の中でセルゲイが抜けることは恐らくない。
誰が抜けるか。次回のミッションについて話し合うため3人はトルストイ家に集まった。

LPK-29ミッションまで残り2か月。
3人集まってゆっくり飲めるのは最後になるであろう夜。
確実に1人誰かが抜けることになりチーム名が変わっても、自分たちがやることは変わらない。

“トルストイ4”が“セルゲイ4”になるかもしれない。
「“アルセニー4”の可能性もあるんじゃないか?」と発するアルセニーに「いや それはない」「ないだろうな」とすかさず答えるミハエルとイヴァン。
その3人のやりとりに、彼らの中の数十年の関係が見える。

“1人が抜ける”事実を受け入れ、互いに喜び合えることを知っている。
そんな未来を喜ぶため、3人は乾杯した。

ところが、だがボルシュマン室長から伝えられたのは「クルー丸ごと」入れ替えるという案。アルセニーは驚く。

ロシアの英雄である4人。
上層部の自分たちの扱い、国民的英雄としての立場、そして宇宙飛行士として活動してきた時間やプライド。
それらを彼らは主観的にも客観的にも理解しているであろう。

イヴァンはそういった様々なものごとを踏まえて考え抜いた末、実にシンプルな理由を出す。
“レスキュー隊”をやらせるには、自分たちはジジイであること。
次の世代の新たな英雄を世に出す時かもしれないということ。

ジジイってほどじゃないだろ、と思わずこぼすアルセニー。
老眼がどう肩がどうとボヤくだろうとイヴァンに言われ、目を見開き肩も全然動く!と言わんばかりに ぐいんぐいんと動かす姿に思わずクスリとした読者も多いのではないだろうか。

扉を開けて入ってきた若い4人を見て、アルセニーは「もう交代決定してるじゃねーか」と呟く。それは決して否定的な意味ではなく、“月レスキュー”のミッションにおいてマクシムたちがベストであることを理解したからであろう。

自分たちが30代でもらった大役があり、頼れる先輩クルーの存在があり、今がある。
“黄金トリオ”は次の新たな英雄の誕生を歓迎し、彼らの未来を応援し、乾杯したことだろう。