カルロ・L | 『宇宙兄弟』公式サイト
カルロ・L
Carlo L Greco
所属
NASA CES-66
"ジョーカーズ" 宇宙飛行士
嫌いなモノ・苦手なこと
早起き・時間を守る・一言で表現すること
早起き・時間を守る・一言で表現すること
誕生日
1990/3/15
出身地
イタリア、現在はアメリカ国籍
イタリア、現在はアメリカ国籍
身長
172cm
家族構成
父 リベリオ・ゴッディ(故人 本名レオ・グレコ)
父 リベリオ・ゴッディ(故人 本名レオ・グレコ)
略歴
16歳で家を出る。アメリカ国籍を取得し、宇宙飛行士に。
CES-62のバックアップとして召集。エディ以外には何も言わずイタリアに一時帰国したため一度はクルーから外されるものの、モッシュの怪我により再びジョーカーズに。CES-66クルーとして月へ。ミッションではパイロットと医学担当。数々のミッションをこなし、その中でムッタと共にカルロム洞窟を発見する。月面で大怪我をしたベティを緊急手術、その後ISSでも手術を行い、史上初無重量環境での手術に成功したアメリカの“ヒーロー”の一人となる。
16歳で家を出る。アメリカ国籍を取得し、宇宙飛行士に。
CES-62のバックアップとして召集。エディ以外には何も言わずイタリアに一時帰国したため一度はクルーから外されるものの、モッシュの怪我により再びジョーカーズに。CES-66クルーとして月へ。ミッションではパイロットと医学担当。数々のミッションをこなし、その中でムッタと共にカルロム洞窟を発見する。月面で大怪我をしたベティを緊急手術、その後ISSでも手術を行い、史上初無重量環境での手術に成功したアメリカの“ヒーロー”の一人となる。
初登場
#172~

words言葉

「俺は生まれ変わってもまた俺になりたいね」

「俺は……定めには逆らいませんよ」

「『この世の中が「いいモノをちゃあんとわかってる世の中であった』――ってことが 純粋にピュアにうれしいんだよ」

「墓の場所を…教えてくれ。それで俺は――もう何の心配もなく 晴々と月へ行けるようになる」

「やあ諸君ただいまやっと俺に会えたね」

「いや…よく戻ったよ……さすがキャプテン。さあ…手を診せて」

「ハガードなら“GO”と言いそうだけどね」

「大丈夫だベティ 君の口から伝えられるよ クジョーにとっては難しい手術じゃない」

.「ふん…まあね…できるよ」

「大丈夫だ…俺が守る」

(また 跳べるようになるからな ベティ――)

「ベティ…俺は君の“胸の中”を見た男だよ?」

「大丈夫かベティ!?」

「チャオ!」

profileプロフィール

本名ルチアーノ・グレコだが、物心ついたころからルチアーノ・ゴッティとして育つ。16歳で家を出たのちアメリカ国籍を取得し宇宙飛行士に。気取った言動から周囲が嫌気を差し疎まれていた。

エディ曰く飛び級で大学に行けてしまうような天才タイプ。嘘のような本当、本当のような嘘を言うことが多いが、それは彼の過去に関係している。
写真集「スペースダンディ」を出版、10万部を突破する人気に。一度は危ぶまれたジョーカーズの月ミッションがボルツから戻されるきっかけの一つにもなった。
本人曰く子ども嫌いだが子どもには好かれる。
ベティの息子クリスはカルロを憧れのまなざしで見つめていた。

しかし打ち上げまで後50日程となったところで訓練を無断欠勤。
皆には隠していたが、マフィアである父の危篤を聞きイタリアへと一時帰国していた。
マフィアであり暴力を振るって人を殺すような男だと長年軽蔑していた父親。しかし実は誰も殺しておらず暴力も振るわず「腰抜け」と言われていたことを知る。

カルロがずっと持っていたゴールドのライターがある。16歳で家を出る際に受け取ったものだ。
“火”は人の心を落ち着かせ、“ゴールド”は人の運気を明るい方へ導いてくれる、旅立つお前にぴったりだと父親から渡されたものである。

なぜ軽蔑している父親から受け取ってしまったのだろうか。
病院に行った際、父親から受け取った指輪。
その指輪が鍵となり、カルロは父の過去を知ることになった。

父リベリオ・ゴッディは、本当はマフィアに潜入した警察官だった。
カルロは、何気なくつけた「グレコ」の姓が父と自分の本当の名前であったことを思い出す。
マフィアである父を軽蔑し、知られたら宇宙飛行士名簿から消されるかもしれないとどこかでおびえていたカルロ。
真実を知ったカルロはイタリアを訪れた時とは違う。
父を誇りに思い、墓参りをして晴々とした気持ちでNASAへ戻った。

『宇宙飛行士はヒーロー』という父が遺した言葉と、受け取ったゴールドのライターと指輪。カルロは自分のミドルネームに本名であるルチアーノと、父の本当の名前であるレオの2つの意味を込めて「カルロ・L・グレコ」として再スタートした。

だがNASAに何も言わず無断欠勤が続いたことでカルロはジョーカーズから外され、バックアップクルーのモッシュと入れ替わっていた。
イタリアから帰る間に自分が休んでいた分の遅れを取り戻すべく、不在期間の訓練のマニュアルを頭に叩きいれ宇宙の事だけ考えた。

バトラーから戻りたいか尋ねられるも「定めには逆らわない」と淡々と訓練をこなす。決して口にも態度にも出さないが、ムッタたちが「カルロのいないジョーカーズ」をパーフェクトと思わないように、カルロもまた自分がジョーカーズではないことに違和感は感じていたことだろう。

だが、事態は変わる。いよいよ打ち上げ前のジョーカーズの会見が開かれる直前、モッシュが全治3か月のケガをしてしまう。カルロは再びジョーカーズの一員となった。
ムッタらと共に遂に月へ。イタリア出身初の月面に立つ。
CES-66ではパイロットと医学、そしてイタリアンの食事を担当。ちなみにカルロのトマトソースは絶品だ。

天文台建設を始め様々なミッションをこなす。
月面に打ち込まれた筈のパラソルアンテナが行方不明になった際には、途中ムッタと共に月の地下空洞を発見。
格好つけなので率先して洞窟に入り “ムッタが見つけカルロが先に入った”ということで発見された洞窟は『カルロム洞窟』と命名された。

医療担当としてメンバーの健康状態に常に気を配る。クルーたちの放射線被爆量を把握していたリ、“SHARON”を回収する際に負ったエディのケガを治療する。

フライドサージャンのクジョーとは同じ医師ということもあり旧知の仲。
クジョーとの面診で筋トレをサボって筋肉量が落ちていることを指摘されるも、どのくらい怠れば筋肉量が落ちるかという医学的実験であり自らを被験体としているということを堂々と言う。しかしクジョーからは「同業者としてサボってるのはアレ」と言われてしまう。

太陽フレアやプラズマの影響で多くのトラブルに見舞われたジョーカーズ。
地球への帰還が延長されたり、急遽帰還することが決まったりと慌ただしく予定が動く。帰還までの5日間で天文台を完成させるため、ジョーカーズは一丸となってミッション遂行にあたっていた。
しかし帰還に使う月離脱ステージ<ライブラ>の圧力タンクの警告が検知される。ベティとカルロは予定を変更しライブラに向かった。

ライブラに向かう途中、ずっと星空を見上げているベティ。彼女は息子クリスに「月で見る星空がどんな感じが伝える言葉」を探しているのだと言う。
カルロはいつもの様に詩的に言葉を並べ表現するが、ベティは全然入ってこない、と一蹴。雑誌等の取材では言葉が豊富なほどウケると言うカルロだが、ベティはこう返す。
相手はクリス。「キレイな言葉を並べたって気持ちが入ってなきゃ伝わんない」と。

ライブラに到着した2人はそれぞれチェックを始めた。
着地の際に傾いたことが原因だろうか?外観には大きな問題はない…と考えたカルロに衝撃が訪れた。問題のあった3番タンクが破裂し、タンクを見ていたベティが吹き飛ばされたのだ。

ベティからの応答がないとカルロは急いでライブラの上から降り周囲を見渡す。少し離れた場所に倒れているベティの姿があった。
ベティに駆け寄ったカルロは、息子の名前を尋ねる。クリスの名を答えたベティに意識はある。
痛みの箇所、タンクの破裂具合など周囲の状況を確認したカルロはすぐさま診断が必要だとクジョーに伝え急ぎ基地へ向かう。

息苦しそうなベティを見てカルロは言う。
「大丈夫だベティ 俺が助ける」
真剣な表情でそう告げられたベティは、今のは伝わった、と答えた。
「もしかしたら最期になるかもしれない」。
痛みと苦しさに耐えながら星空を見上げるベティ。
それでも、未だにクリスに何て伝えればいいのか見つかっていないようだった。

基地に戻ったカルロは、急ぎ地上のクジョーと共にベティを診察。心音や肺の音に問題はないが、右鎖骨と肋骨に骨折の診断をくだす。
ツイてない、というベティに、カルロは言う。
「『月で骨折』なんて人類として貴重な経験だよ 研究材料にもなる」

ところが、ベティのサチュレーション(※血液中の酸素の量。酸素飽和度)が下がってきた。“気胸”または“血胸”だと診断したカルロは月基地で緊急手術を行うことを決める。
“気胸”は肋骨の骨折で肺に穴が開いたり血管が破れたりして“胸腔”というスペースに漏れた空気や血が溜まり肺を圧迫し、ほおっておけば呼吸困難で死に至る危険なものだ。月面での緊急手術が始まった。

「やったことないんじゃないの こんな手術」と呟くベティにカルロはあっさりと「あるよ」「医師免許も持ってるっていったろ?ウソだと思ってたのかい?」と返す。
手術は無事成功し、カルロが経験者で良かったと安堵するNASAの面々。だがカルロの経歴に気胸手術なんてなかった。人形講習をしたころがあるだけだ。

どこまでウソでそこまで本当かわからない。
“手術もやったことある”と言い切っていたカルロ。
クジョーは言う。彼はそういう人間なのだ。
嘘か本当かわからないことを、最後には“本当”にするのが、カルロだ。

ひとまずの緊急事態は乗り越えた。
しかしクジョーは一刻も早くベティを帰還させることを進言。
月ではCTもレントゲンもなく、隠れたところに大きな怪我をしているかもしれない。もしベティの状態が悪化した場合、月面の医療設備では救えないかもしれない。

NASA側は“人命優先”の判断。天文台建設を中止し、帰還の準備に入る――ところだったが、政府から天文台を完成させつつベティを連れて帰れという。
天文台も未完成、月で大怪我をして還ってきただけとあってはミッションは“失敗”となるからだ。

ジョーカーズは帰還するAチームと天文台建設のBチームに分かれるわかれることとなる。
「あと少し…だったのに 最後の最後で…みんな ごめん…」
悔しさをにじませるベティ。誰も、彼女を責める人はいない。

医療担当としてベティの様態をみるカルロは、帰還組に入る。

クリスと交信したカルロ。骨折したことを伝え、自分がシュシュっと手術したことを伝える。「ちゃんと帰ってくる?」不安そうに尋ねるクリスに、カルロはいつもと変わらない調子で答える。「もちろん」

普通の与圧服を着れないベティは、寝袋タイプの与圧服を着用。想像以上のイモ虫姿になった自分を恥ずかしがる。
写真を撮ろうとするアンディに抵抗するも、必ず笑い話になるというエディの言葉に「1枚だけよ」と了承。だがアンディは連写したのだった…。

地球に向け、帰還船オリオンが出発する。
ベティの状態は芳しくなく、出血量がどんどん増えていた。このままでは帰還時の着地の衝撃そのものに耐えられない…カルロと、地上から容体を見守っているクジョーに「ベティを帰還させられないかもしれない」という焦りが滲む。
クジョーはハガードに、ISSに立ち寄って手術することを提案した。

「ベティ ISSに寄り道することになった 君を手術するためだ」
カルロはISSに立ち寄ることをベティに伝える。
「月もISSも両方行けるなんて史上初だよ ラッキー&ラグジュアリーな旅になるね」
いつものように言うカルロだったが、ベティは自分の状態がISSで手術しなくてはならない程に良くないことを察したのだろう。
「ありがとうカルロ…覚悟はできてるわ なんとしても…生きることだけ考えとく」
カルロも真剣に答える。
「ああ…俺もだ なんとしても…救うことだけ考えてる」

状況は切迫していた。ベティに血を見せないように隠していたカルロだったが、時間が経つにつれベティの出血量は増えていく。
クジョーからも言われた「優しい嘘」。ベティを不安にさせないよう、カルロは優しい嘘で繋ぐ。

無理をしてでも自分でできることはやろうとするベティだったが、痛みでそれもままならない。オムツも換えているカルロは、ベティの体を拭いたりシャンプーを行う。
髪を櫛でとかしまとめるのもあまりにも手慣れているため、ベティからまさか美容師までやっていたなんて言わないでしょうね、と尋ねられたカルロ。
「やっていたことある」そう答えたカルロに、ベティはもう面倒だから全部信じることにした、と返した。

ベティの状態に常に気を配っているカルロだが、ISSに到着時のベティの出血量を見て、流石のカルロにも冷や汗が浮かぶ。
ISS入室後の手順はバッチリと覚えたカルロは、到着と同時に手術の準備を急ぐ。

ISSへ到着、クルーたちと地上の管制室によって急ぎベティの手術の準備が進められた。
ロボットを使い、無重量状態での遠隔手術。さすがのベティも「少し…怖くなってきた…」と珍しく弱音を漏らす。

「もし私に…なにかあったら…クリスに伝えてくれる…?『あなたのおかげで 宇宙を思う存分楽しめた』――って」
カルロはベティからそうお願いをされた。続けて、もう一つの願いを聞いたカルロは頷き、大丈夫、君の口から伝えられるよ、と返す。
遠隔操作をするクジョーにとっては難しい手術ではない。

準備は整った。地上と宇宙での手術が始まった――。

ISSへの道のりの途中、カルロはベティに尋ねられたことがある。
月で手術をしたときに、カルロでも緊張したのか、と。
しなかった、とあっさり返すカルロはこう続ける。
手術をしている間は水中に潜っているような感じで、月の手術は簡単だったからすぐに顔を出せた。次の――ISSでの手術も余裕だ。クジョーにとっては“浅瀬”なのだ、と。
そんな例えに、ベティの不安も少し和らいだことだろう。

地上のクジョーと宇宙のカルロの連携プレーで手術は進む。
しかし…遠隔操作で通信が途切れだし、手術の手である“ダヴィンチ”が完全に止まってしまった。
続きはカルロがやってくれ――カルロはクジョーにISSでの手術を託される。
「君やったらできる」
その言葉に、カルロはいつもの調子で、しかし真剣な表情でこう答え、衣服を結びなおす。
「ふん…まあね…できるよ」

手術中、カルロの脳裏に浮かんだベティのこと。

宇宙飛行士の男たちですら引くほどの鍛えかた。
今は誰かとつき合う気持ちがないと誘いを断っている姿。

男まさりで男を寄せ付けないようにしているベティ。
息子を迎えに行くベティに「予約待ちの助手席(シート)」のお誘いをしたカルロは、ベティからこんなことを聞いていた。
「私より弱い男(ひと)に「俺が君を守る」とか言われても――「説得力ないわ」――って断れるでしょ」

クリスを迎えに行った場所で、カルロはある光景を目にする。
彼女はその腕でクリスを持ち上げたり遊んでいた。
デザートラッツ訓練で焚火を囲んだ夜、ベティが話していたこと。
3歳で父親を失ったクリスは、殆ど父親との記憶がないこと。

手術前に託された、ベティからの2つ目の言葉がよぎる。
「『私はあなたの母親だけど あなたの父親にもなりたいと思ってた』――って」

ベティが今の生き方を選んだ理由。
カルロは目の前のベティに呟く。
「大丈夫だ…俺が守る」
絶対に助けるという強い想いで、カルロは手術を続ける。

月面でのミッションで、何度もアクティブにスポーティーに跳躍したベティ。
また跳べるようになるからな――
カルロは、深く深く潜り、ベティの傷と向き合う。
そして――手術は成功。
ベティの脈動は、月面で跳ねた彼女のように生き生きしていた。

「手術は無事終わったよ 月面手術と無重力手術体験の二冠達成おめでとう」
目が覚めたベティに、カルロはそう声を掛けた。
クリスがいる地球を見て、ベティは呟く。
「ちょっと気が早いけど…「ただいま」――って思っちゃった」

大手術を成功させたカルロ。
実は、地上の遠隔操作の通信障害は10分程度で復帰していたらしい。
宇宙飛行士に花を持たせてやった大した医者だなとハガードから声を掛けられたクジョーはこう返す。
「同じ医者やいうても 側に居ってベティとの絆が深いカルロに 僕の腕が叶うわけないですからね」

カルロはベティに付き添い、互いにたくさんの話をする。
史上初、無重量環境での手術を見事成功させたカルロはアメリカの“ヒーロー”の一人となった。
帰還後自伝を出版する予定のカルロ。カルロム洞窟のほか、ベティの話も書く予定だという。その中では、手術の前後でベティがどんなことを思っていたのか考察も書くのだそうだ。
自分でもぐちゃぐちゃなのに他人が説明できないと思う。そう言うベティにカルロは軽やかに答える。
「ベティ…俺は君の“胸の中”を見た男だよ?」
ベティは頬を赤らめ、しばしの間を置きながら恥ずかしそうに言った。
「そうね…見られたのは…あんたが初めてだわ」

大きな危機を乗り越えた2人には、仲間以上の絆が生まれていた。

ベティの回復と着地の衝撃に耐えうる筋力を同時にみて地球に帰還する。
いよいよ、ジョーカーズAチームの帰還の日がきた。
ISSを離れる4人は月面のムッタとフィリップに最後の通信をする。
「お前たちが還って来るまで 俺たちはジョーカズのままだ!地球で会おう」とエディは力強く言った。

衝撃を少しでも和らげるため、海へと着水する。
着陸態勢に入ったベティの脳裏には事故のことばかりが浮かぶ。
ストレス値が上がっていくベティの目の前に、カルロは自分の手を差し出した。
その手を握るベティ。帰還と着水の衝撃が4人を襲う。
「大丈夫かベティ!?」
カルロはすぐにベティの心配をする。
青ざめるベティに、痛むのか、話せるのかと声を掛ける。
ベティはいつものような気の強さで「衝撃でちょっと痛みが走っただけ」と答え、続いて着水は衝撃が弱いんじゃなかったのかと愚痴った。

その言葉を聞いて安心したのか、カルロはいつもの調子に戻り詩的な言葉を紡ぐ。
「…ふっ まあ…一応ね 俺の詩のように優しく軽やかだっただろ?」

まずはベティから搬送だ。
カルロは回収に来たクジョーに、ベティを託す。
慌ただしい別れに驚くベティから「ありがとう」と受け取ったカルロは「チャオ!」と笑顔でベティを見送った。

史上初の無重量手術成功の英雄としてカルロには忙しい日々が待っている。
カルロム洞窟を発見したムッタが遅れて帰還する間に、カルロはムッタの分もカルロム洞窟についてのインタビュー等に奔走するつもりだ。
自分の一部でもあるムッタとフィリップの帰還を待ちながら。

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