消化器男 | 『宇宙兄弟』公式サイト
しょうかきおとこ 消化器男
初登場
#13~

words言葉

「な…何やってるお前!動くな!」

「わあ!?何だコイツ!?」

profileプロフィール

消火剤を店員の顔に噴射しその隙にレジの金を盗む消火器男で、ヒューストンを騒がせていた。新聞掲載は#12~。

ヒビトに呼ばれてヒューストンに滞在していたムッタは、オジー、オバー夫妻とレストランに食事に来ていた際、この消火器男に遭遇し、事件に巻き込まれる。8人の客のうちの一人。
ヤセ型でシマのニット帽、スニーカーはボロボロ。新しいスニーカーが買えそうなほどこの店で一番高い肉を食べていた。

この頃のムッタは「兄とは常に弟の先をいっていなければならない」という意識にとらわれており、強い劣等感を感じていた。

ヒビトと母が仕掛けたJAXAの宇宙飛行士選抜試験の書類審査に合格し、二次審査を受け結果を待っている期間だったが、勤めていたミラクルカーの後輩からとんでもない報告を受ける。それは、ムッタが頭突きをした間寺役員がそのことを根に持ち、JAXAからかかってきた電話にあることないこと吹き込んだ、というものだった。

JAXAでは誰を二次試験合格とするか話し合いが行われており、ムッタのことを調べた職員が「上司に対する暴力が原因でクビになった」ムッタを落とそうとしていた。

後輩からの報告を受けたムッタはもう自分が受かることは絶対にないと悟り、ますます自分の不甲斐なさを感じ、自分に対し悔し涙を流す。
そしてヒビトに対しても、ただただあきらめの言葉を並べた。

――レストランで食事中しながら、ヒビトがやっていた訓練はどんなものか、記憶力を試すやりとりをしていたムッタとオジー&オバー夫妻。
ボロボロのスニーカーを履いて高い肉を食べている男のことを話した後、店内に白いものが立ち込める。それが“消火器男”の仕業だとわかったムッタ。

ところが、この消火器男事件に巻き込まれたことで、ムッタは再びJAXAの宇宙飛行士選抜試験にコマを進めることとなる。
アメリカのニュースで取り上げられ、一躍ヒーローとして全国ネットの番組に出演。日本でも大きく取り上げられた。

合格を競っていた沢木が半数以上を取り、ムッタの不合格がほぼ決定事項となっていたところ、「UFO発言等で有名なあの南波日々人宇宙飛行士の実の兄」として日本でも紹介される。

消火器男は店内にいた客や店員に消火剤を噴射。(逃げようと)動くムッタに対し「動くな!」と怒鳴るも、(アポに向かって)日本語で叫んだムッタに動揺。(アポを追いかけて)猛突進してきたムッタを避けられず、(転んだ)ムッタに頭突きを食らいあえなく撃沈、逮捕となった。

事件の真相は()によるものだが、オジーの脚色や美女を見てノリ気になったムッタにより、ムッタはアメリカ的盛り上がりにより勝手にどんどん“ヒーロー”となった。

ちなみにこの消火器男はムッタに(偶然)頭突きをされる前、突進してきたアポに足元を掬われて机の角に頭を強打、倒れたところにムッタの頭突きを食らう…という二度痛い目に遭っている。

TVのみならず新聞でも大々的に取り上げられたムッタ。このニュースを聞きつけた茄子田理事長の「彼 もちろん通ってるよね。2次審査くらいねっ。ねっ!」という発言により、ムッタは二次試験合格となった。

結果的に、消火器男はムッタを宇宙飛行士にした重要な人物であった。
人生、何がどうなるかわからないものである。
そして、彼が二度と強盗事件など起こしていないことを祈る。

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