星加正 | 『宇宙兄弟』公式サイト
ほしか ただし
星加正
Hoshika Tadashi
所属
JAXA
有人宇宙技術部副部長
嫌いなモノ・苦手なこと
酸性雨・世間からの批判に屈すること
酸性雨・世間からの批判に屈すること
誕生日
1976/6/29
出身地
日本。JAXA筑波宇宙センターに勤務していることから筑波近郊に在住と思われる。
日本。JAXA筑波宇宙センターに勤務していることから筑波近郊に在住と思われる。
身長
175cm
略歴
2008年宇宙飛行士選抜試験を受験するも落ちる。その後JAXAに入社し、有人宇宙技術部で副部長として働いている。
2008年宇宙飛行士選抜試験を受験するも落ちる。その後JAXAに入社し、有人宇宙技術部で副部長として働いている。
初登場
#3~

words言葉

2巻
2巻
#11

「俺の心はずっと躍りっぱなしなんだ!」

5巻
5巻
#42

「次に5人で会う打ち上げの約束を交わしたのは―A班だけです」

8巻
8巻
#71

「どうしたモジャ君。そのおでこ」

8巻
#71

「我々JAXAは君を……君を宇宙飛行士として迎えます」

13巻
13巻
#129

「ようやく並びましたね この兄弟」

19巻
19巻
#187

「なんてことはない“アストロノート”から―“コスモノート”―って呼び方に変わるだけだよ―って言ってましたよ日々人君は ははははっ」

28巻
28巻
#260

「君たち二人が宇宙飛行士でいてくれて本当に良かった」

35巻
35巻
#325

「六太君を救うために!」

39巻
39巻
#366

「世の常だよ 光が強くて眩しいと 影は黒くなるもんだ」

40巻
40巻
#374

「『人は間違える』生き物だってことを 受け入れりゃ済む話だけどな」

profileプロフィール

ムッタとヒビトがJAXAに通い始めた頃から2人を知る一人。JAXA案内役の説明を丸々覚えて暗唱してしまう南波兄弟のことをよく覚えており、「あーいう奴が将来宇宙飛行士になる」と見守っていた。

そのときの予感通り、ヒビトは宇宙飛行士に。そして選抜試験ではムッタが目の前に現れ、以降星加の心は躍りっぱなし。南波兄弟は2人ともに宇宙飛行士となり、星加は一貫して兄弟を応援し続けている。

自身もかつて宇宙飛行士選抜試験を受けており、同時期に受けたメンバーには福田直人がいる。
試験でムッタたちがされた「椅子のネジの緩み」は、星加自身も毛莉宇宙飛行士に試されている。
ムッタたちの選抜試験ではグリーンカードを出す司令官の役割を行い、ケンジと溝口がいるB班では「あえて」グリーンカードを出さないことで2人のリーダーとしての資質を見定めた。このグリーンカードによる試し方を見ていた部下の原田は「(星加は)ちょっとS」と思われている。

通常電話にて通知される宇宙飛行士選抜試験の最終合格。星加は幼い頃から知っているムッタには直接伝えたいと、ムッタの当時の実家たけのこニュータウン近くの公園まで出向いた。
JAXAによく来ていた、小学生の南波兄弟。弟が宇宙飛行士に、そして遂に兄が宇宙飛行士への一歩を踏み出した。合格を伝えた星加は万感の思いだったことだろう。
宇宙飛行士認定されたムッタの写真をヒビトの隣に並べたときも誇らしく嬉しかったに違いない。

なにかトラブルが起こった際に、誰よりも一人一人の宇宙飛行士のことを優先し大切に想う。情と冷静さで、常により良い道を探る。ヒビトが月面事故に遭ったときには、ヒビトをよく知るムッタからの提案を聞き、NASAにも提案した。

NASAのバトラー室長とは頻繁に連絡を取っており、JAXA宇宙飛行士たちの様子を最もよく知る人物だろう。ヒビトがパニック障害を発症したあと安全スーパーバイザーとして実質飼い殺し状態にされたとき、製薬会社との黒い噂でせりかが世の中から叩かれたときにも常に彼らのことを慮った。

せりかの騒動の際には矢面に立ち、星加にできる精一杯のかたちで抗った。やむを得ず実験中止となった際にも自身の気持ちと事実を正直にせりかに伝えた。
伝えにくいことも、直接真っすぐに伝える真摯な人である。

“製薬会社との黒い噂”で誹謗中傷にさらされている伊東せりか、そしてせりかを支える絵名。2人は世間に負けたJAXA側から実験の中止を要請されるも、「次などあるかわからない」と実験を継続することを決める。
悪意から守れない申し訳なさ、またJAXAという組織として背中を押せないことに情けなさを感じる星加。
強い決意をもってせりかが続けたALS実験が成功したとき、星加はその結果を泣きそうになりながら喜んだ。

また作中には詳細は描かれていないが、ヒビトが行方不明になった際にはNASAに飛んでバトラーと会い、ヒビトと連絡を取り合ってロシア(ロスコスモス)への渡航手続きや宇宙飛行士としての移籍に必要な手続きを手伝ったと思われる。

時間は流れ――ムッタらジョーカーズは月面へ。しかし太陽フレアの影響で天文台建設ミッションには様々な障害が立ちはだかり、更にベティの大怪我によってジョーカーズは帰還組と天文台建設組に分かれた。ムッタは月面に残るが、帰還船の故障なども重なり無事地球帰還ができるかどうか雲行きが怪しくなってくる。

NASAはJAXAそしてロスコスモスとの協力体制を作り、月面に残るムッタとフィリップを救出する計画を立ち上げる。
その中で星加は、現在民間有人宇宙飛行を行うための会社スイングバイに所属している福田に連絡を取る。
スイングバイはNASAやロスコスモスの動向もリサーチしており、協力体制になる流れを予想していた。
久しぶりに会った星加と福田は「六太君を救うために!」と固い握手を交わす。

3か国合同の史上初の救出ミッション。ロシアの帰還船をNASAが譲り受け、それを日本のロケットで打ち上げる――その役目を担ったのが、JAXAでありスイングバイだった。その打ち上げを福田らと見守った星加は、体いっぱいの力強いガッツポーズをした。

帰還船ルナランダーは無事に月面へ。その中には、たった2人月面に残されたムッタとフィリップへの大きなサプライズが。地上の仲間たちからの寄せ書きだ。

星加はそこにこう綴っている。

“六太君
もうしばらくの滞在になるだろうがルイス飛行士とともに頑張ってほしい。
NASAだけじゃなくJAXAも二人を見守っているから。
不安なことがあればなんでも話してほしい。我々で解決するよ。
そして日々人君と月で会える時は近い。君たち兄弟が揃う歴史的瞬間を私たちも楽しみにしているよ!”

続いて星加はヒビトの打ち上げを見届けるためロシアへ。
パニック障害を克服し再び宇宙へあがるヒビトに対するゴシップ記事の多さや打ち上げ直前の記者の質問に辟易するも、打ち上げを前に楽しそうなヒビトの姿を目にし、ヒビトへの意地悪な質問をする記者を華麗にかわす吾妻に笑みを浮かべる。

ヒビト打ち上げの3日後には月面に日本人が3人。JAXAはこれから忙しくなるだろう。原田とともに打ち上げを見送った星加の表情は感慨深げだ。
ところが、月面まであと少しというところでロシアの地上側で工事によるトラブルが起こり、ロケットと通信遮断してしまう。
星加は予想原因の報告を受け、JAXAとしての対応にあたった。

星加は月面中継配信番組に出演。通信は無事復旧し、遂に南波兄弟が月面で再会するというその瞬間を見届けた。
出演者の中の誰よりも大きな拍手をし、涙を浮かべて喜ぶ星加。
毛莉宇宙飛行士と兄弟の写真を撮り、頑張れよ、と言ったあの日が思い浮かぶ。
子どもの頃からの2人を知る星加にとって、今日という日が、この瞬間が、どれほど見たかった光景だろうか。

「支える側の一人」。
星加はいつも、そしてこれからも――南波兄弟そしてJAXA宇宙飛行士の味方だ。

もっと読む