- 所属
- ロスコスモス LPK-29
”マクシム4” 宇宙飛行士
- 好きなモノ・得意なこと
- 仲間のあだ名をつけること・アームレスリング
- 仲間のあだ名をつけること・アームレスリング
- 嫌いなモノ・苦手なこと
- 当たり前のことしか言わない人
- 当たり前のことしか言わない人
- 誕生日
- 1997/1/2
- 出身地
- ロシア
- ロシア
- 身長
- 175cm
- 略歴
- 元軍人。ISS滞在記録は70日。
ヒビトと共にウィンターサバイバル訓練を行うなかでリーダーシップを発揮する。イヴァンら“トルストイ4”のバックアップクルーに任命され、ヒビトらと共に月を目指していた。
太陽フレアの影響により月面での活動を抑えることを決定したNASAに対し、ロシアは物資輸送や人の貢献に大きく動くことを決める。危険を伴うその月面ミッションでロスコスモスは“新たな英雄”たちを送り出すことを決定。元々行く予定であった“トルストイ4”と入れ替わり“マクシム4”として月面へ向かう。 - 元軍人。ISS滞在記録は70日。
ヒビトと共にウィンターサバイバル訓練を行うなかでリーダーシップを発揮する。イヴァンら“トルストイ4”のバックアップクルーに任命され、ヒビトらと共に月を目指していた。
太陽フレアの影響により月面での活動を抑えることを決定したNASAに対し、ロシアは物資輸送や人の貢献に大きく動くことを決める。危険を伴うその月面ミッションでロスコスモスは“新たな英雄”たちを送り出すことを決定。元々行く予定であった“トルストイ4”と入れ替わり“マクシム4”として月面へ向かう。
- 初登場
- #283〜
words言葉
「ロシアをなめてやがる」
「NASAが特別だと思うな。ロシアだっていろいろあるわ」
「ロシアの雪に覆われてあからさまなNASAとの境界が消えてくれた」
「グラス用意しとけ。この“童顔年上野郎”」
「なんのことはねえ。上司とソリが合わなかっただけだ。なあヒビト。このアホどもにお前の武勇伝話していいか」
「ロシアに飛び込め。ヒビト」
「とにかくヒビト……選ばれろよ」
「予定通りだ」
「おめでとうヒビト 念願の月に戻れるな」
「俺の話を嘘だと思ってたのかこのペコリ野郎」
「すまんな 軽~く遊んだつもりが…こんなことになるとは…」
「想像以上だ 写真で見るのより遥かに…」
「ペコリ」
profileプロフィール
ロスコスモス宇宙飛行士。
ヒビトがNASAを辞めロシアに渡った折、ロスコスモス新人宇宙飛行士用アパート“プロフィ”でヒビトの隣人だった。引っ越しの挨拶に洗剤を持って訪れたヒビトを気味悪がり、ヒビトとマクシムの初対面での互い印象は良くなかった。
NASAへの対抗心が強いのか、元NASAのヒビトの発言には何かとつっかかっていた。マクシム本人は「嫌いなのではなく気に入らないだけ」とのこと。
フランツ曰く「口は悪いがいいヤツ」。ヒビトに対してだけでなく誰に対してもそうである。
その場の雰囲気であだ名をつける。
ヒビトに対しては “洗剤男”“ピンボケ助言野郎”“訳ありメシマズ野郎”“カメラ小僧”“童顔年上野郎”などがある。
まだヒビトとの仲が全く深まっていなかった、雪が降ったある夜。
たまたま同じ時間にベランダに出たマクシムは、ヒビトと話し始める。
「パニック障害だった」
その言葉、話を聞いたマクシムは部屋で飲むことを提案。2人は酒を飲み交わしながら、パニック障害になったときのこと、その後歩んできた道など深い話をしたことだろう。
ヒビトとマクシムの距離は縮まり、ヒビトはロスコスモスの宇宙飛行士と雑談をすることが増えてきた。
マクシムは雪の夜に聞いたパニック障害のことだけは決して明かすことはしなかった。口は悪い。だが秘密は守る――マクシムの優しさ、リーダーとしての姿がうかがえる。
雪の中で行われる “ウィンターサバイバル72”訓練では、焚火を囲みながらヒビトに尋ねる。「NASAを恨んでいないか」と。
「フラれたからって嫌いにはならない、今でもNASAが好きだ」と返すヒビトに、マクシム自身は「フラれ方によっては相手を嫌いになる」とぼやいた。この言葉は、ヒビトを慮っての言葉なのかもしれない。
各訓練の中で存在感を見せるマクシム。彼のリーダー性は上層部にも高く評価され、ヒビト、フランツ、ユルと共に月面ミッション “トルストイ4”のバックアップクルーに選ばれ、イヴァンたちの次に月に行くことを目指して目下訓練に励んでいた。
ところがその間、月面では様々なトラブルが多発する。大きくは太陽フレア。活発になりすぎた太陽フレアの影響で月に人を送るのは危険と判断したNASAは、次のクルーを送ること、物資輸送などスケジュールが変更になり、月面クルーの生命維持や物資不足が懸念され始めた。
NASAが躊躇しているいま、ロシアができることはなにか。
ボルシュマン室長はアクセルをかけることを決める。
“NASAの宇宙飛行士をロシアの宇宙飛行士が救う”。
太陽フレアの影響下で危険にさらされている月面基地滞在中のNASAの宇宙飛行士たちを、ロシアが救う。
ロスコスモス上層部は動き始めた。
太陽フレアの影響は危険である。“トルストイ4”は国が作り上げた英雄であり、元々のミッションを大いに行ってもらいたいという思いもある。
そこで「レスキューミッションに本当に相応しいメンバー」に入れ替えることを決定。
当然トルストイのクルーたちからは反発が出た。覚悟もプライドも持って訓練にのぞんでいる。危険を伴うなら尚更である。
イヴァンは入れ替えの話を先にボルシュマン室長に受けており、当然イヴァンも悩んだ。
結果、レスキューミッションをするには自分たちは歳を取りすぎていること、“新たな英雄”を世に送り出すときである、という結論に達する。
月に行くべきは――自分たちと同等の訓練を積み重ねてきたバックアップクルー“マクシム4”である、と。
ボルシュマン室長、トルストイ4の話し合いの場に呼ばれた“マクシム4”。
室長と英雄たちの揃う場面に「とんでもないところにきたけど合っているか」と気圧されるフランツに対し、マクシムは顔色ひとつ変えずそこに立っていた。
“技術系コマンダー”マクシム。“医療担当”フランツ。“NASAに精通している宇宙飛行士”ヒビトとアズマ。この4人でレスキューミッションに挑む。
レスキューミッション訓練が始まった。
訓練中、月面ではベティが大怪我をし“ジョーカーズ”は地球帰還組と天文台建設続投組に分かれる。
ところが月に残っているムッタとフィリップの帰還船が故障。太陽フレアの影響で新たな帰還船を月に送ることも困難な状況に陥っていた。
“マクシム4”のレスキューミッションは益々重要度が増していく。
いよいよ準備は整った。打ち上げを前にクルーたちは大忙しだ。
ラジオ出演、TV出演…お互いにツッコミあいながらなんでも話す彼らの姿。とてもいいチームであることを感じさせる。
パニック障害であったことを公言したヒビトの横で、マクシムは静かにそれを聞いている。この場面で挟まれるマクシムの表情は、ヒビトの秘密を決して自らは明かさず黙っていたマクシムの気遣いが感じられる。
番組出演のほかにも、ロスコスモスの宇宙飛行士たちは様々な“ゲン担ぎ”の儀式を行う。
カザフスタン バイコヌール宇宙基地では植樹の儀式。
ガガーリンから始まったこの儀式は、植えられた木の育ち方に宇宙飛行士の人柄が出る、とスタッフは言う。
3年前フランツが植え順調に育っている木に比べ、マクシムが植えた木は枝もなく細いまま…。
「マクシムの木は大丈夫なのか」と言ったヒビトに対する仕返しか否か、マクシムはこのあとヒビトに対してイタズラを仕掛けた。
それは「宇宙飛行士は打ち上げ場で靴を脱ぐ」というもの。
「だよなあタッキー」とアズマに同意を求めるマクシムの表情は珍しくイタズラと意地悪が同居していた。
撮影している記者たちから「(このゲン担ぎを)初めて見た」ことを知ったヒビトは、マクシムにツッコむ。軽く遊んだつもりだったマクシムだが、自分たちのミッション次第で次から「裸足になる」儀式が加わることになる。
「次回からも靴は脱いでもらうぞ」
力強いその言葉には、レスキューミッションを絶対に成功させるというマクシムの強い意志も見えるようである。
ちなみに打ち上げ場で裸足になる儀式が描かれている39巻の表紙。
帯では靴が、帯を外すと裸足のマクシム4が現れる。帯付きの39巻を購入された方は、この仕掛けに感動したのではないだろうか。ぜひ何度でも楽しんで欲しい。
そして遂に“マクシム4”は月へ。
着陸直前、突如地上との通信障害起こったものの、4人は冷静に対応にあたる。
船体に異常はなさそうであること、これを逃すと着陸が明日に持ち越されてしまうこと、おかた地上側に原因があるであろうこと。
「誰にも聞こえてないと思うが一応コールしておく これより手動操作で 月面着陸シーケンスを始める」
手動に切り替え、マクシムたちはいよいよ月へ降り立った――。
原因は地上の管制室近くで工事が行われケーブルが切断されてしまったことだった。ロスコスモスは急ピッチで復旧にあたる。
月面で待つムッタとフィリップは通信障害の知らせ及びNASA側が先行して着陸予定地へ向かわせたギブソンのカメラにも何も映っていないことを受け、降りていそうな場所にバギーで向かいたいと申し出る。
ムッタとフィリップは地上から遠隔でサポートする紫、久城とともに降りていそうな地点へ向かった。
メドヴェージは無事着陸。ジョーカーズとマクシム4は月面での再会を果たした。
ヒビトから紹介されたマクシムは「日本での礼儀」と思ったのかヒビトがメッセンジャーアプリでよく使うMr.ヒビットの『ペコリ』スタンプを思い出しムッタに対し「ペコリ」とお辞儀する。
「『ペコリ』は挨拶の言葉じゃない」とヒビトがツッコむが、月面に到着したムッタとマクシムはすっかり「ペコリ」で会話が成立していた。
その夜は歓迎会が開かれる。
その席で、マクシムは済ました顔で「ジャーン」と言いながらウォッカを取り出した。先輩宇宙飛行士たちの「月だと酒の度数も1/6になる」言葉を確認するため、とのこと。
ヒビトと再会し、マクシム4と合流したムッタが会って5分と経たずに自分たちを「兄弟」と言ったことに大変驚いたマクシムだが、一緒に酒を飲めば3分で家族にも兄弟にもなれるのはヒビトとの出会いで証明済みだ。
「ウラーウラーウラー!」
熱い酒を全員で一気に飲み干す。そこにいる宇宙飛行士全員が、まぎれもなく「兄弟」になった瞬間だった。
初めての月面。地球が恋しくなっていたムッタには、マクシムたちの「来たばかりのワクワク感」を感じとり、「月を楽しみ直す」気持ちが生まれていた。
マクシムにはやってみたいことがあった。それはヒビトやフランツのように月の重力を体験しはしゃいでみることだ。
翌朝、周囲に誰もいないかを確認したマクシムはフワッと浮き上がり遊泳を楽しんでいた。それを起こしにきたブギーに目撃されてしまう。
「朝の体操だこっち見てんじゃねえ」
ブギーにすごむマクシム。決してはしゃいでいない。今度行ったらブギーの頭をボレーシュートする。
ムッタには小憎い返しをするブギーも、このマクシムの発言には恐れを抱いたのであった…。
マクシム4はレスキューミッションがメインである。しかし、せっかく月にいるのだ。ロスコスモスはいくつかの追加ミッションを与えていた。
そのうちの一つが月の水資源調査である。
ムッタとカルロが発見したあの洞窟から、岩石のサンプルを持ち帰るのだ。
早速カルロム洞窟の調査が始まった。
マクシムを筆頭に、ムッタ、ヒビト、フランツが船外活動で洞窟を調査し、フィリップとアズマがそれをサポート。地上からはユルが指示を出す。
はしゃぐヒビト、ツッコミを入れるムッタとマクシム。暗さ広さに怖がるフランツ。
早くも4人のテンポやリズムが出来上がりながら、彼らの探索は続く。
月の水資源調査。
現実の我々人類にとっても、月の探査は大きく期待と夢が膨らむ。
ジョーカーズとマクシム4のこれからの物語が、非常に楽しみである。