ミハエル・ドミトリー

みはえる・どみとりー
ミハエル・ドミトリー
出身地

ロシア

職業

ロスコスモス宇宙飛行士

初登場
#332~

言葉

「実は管制官が早く昼食に行きたいだけだろうね」
「その感覚だとあと2年半は待つことになりそうだけど ヒビトは どっちのつもりで言ったんだろ…」
「危険度が高いから僕らを行かせられないってなら 行くことになるクルーは死んでもいいってっことになりますよ? そいつらに何て伝える気ですか?」
「新たな英雄…」

プロフィール

ロスコスモス宇宙飛行士。
“輝くロシアの星”というミドルネームを持つ。
イヴァン、アルセニーとは何度も一緒に宇宙へ行った仲で、何十年も一緒に訓練やミッションを行う。
「3人揃ってないなんてもはや違和感がある」と言われるほど息がぴったりな“黄金トリオ”と呼ばれるロシアの英雄の一人。

ロシアのTV番組『情熱プロチーム』に出演。
訓練の一部が省かれ、どうして訓練が省かれたと思うかと尋ねたインタビュアーに彼はこう答える。
「そうだね… 考えがあって効率をよくするために項目を削ったようにも見えるけど… 実は管制官が早く昼食に行きたいだけだろうね」
なぜなら、近所に新しくシーフードの店ができたから。

そう、ミハエルは「物事の裏側までを嗅ぎ取る嗅覚」を持っていた。

ムッタらNASAの月面宇宙飛行士のピンチに際し、NASA、JAXAと協力することになったロスコスモス。
次に予定していたイヴァンら“トルストイ4”のミッション内容が変更となり、クルーである自分たち3人の中から誰かが抜けるかもしれない事態となった。
4人の中でセルゲイが抜けることは恐らくない。
誰が抜けるか。次回のミッションについて話し合うため3人はトルストイ家に集まった。

夕食に顔を出さないオリガについて、イヴァンはヒビトにフラれて落ち込み、部屋に引きこもっていると説明。
正確には「オリガが大人になるまでは付き合えない」的なことを言われたとのことだが「フラれたのと何が違うのか」というイヴァンの言葉に「フラれてない」と反論するため部屋から出てくる。

目を真っ赤に泣きはらし“18”になって成人するまであと半年くらい待てばいいだけと強がるオリガ。
しかし「物事の裏側までを嗅ぎ取る嗅覚」を持つミハエルは、「ヒビトが日本で成人したときは“20歳”だから その感覚だとあと2年半は待つことになりそうだけど」と余計なことを言ってしまう。

再びショックを受けるオリガ。
イヴァンは「ヒビトは半分ロシア人みたいなものだから“18”のつもりだ」と慌ててフォロー、ミハエルに余計なことを言うんじゃないとオリガに聞こえないように釘を刺すのだった。

LPK-29ミッションまで残り2か月。
3人集まってゆっくり飲めるのは最後になるであろう夜。
確実に1人誰かが抜けることになりチーム名が変わっても、自分たちがやることは変わらない。

“トルストイ4”が“セルゲイ4”になるかもしれない。
「“アルセニー4”の可能性もあるんじゃないか?」と発するアルセニーに「いや それはない」「ないだろうな」とすかさず答えるミハエルとイヴァン。
その3人のやりとりに、彼らの中の数十年の関係が見える。

“1人が抜ける”事実を受け入れ、互いに喜び合えることを知っている。
そんな未来を喜ぶため、3人は乾杯した。

ところが、だがボルシュマン室長から伝えられたのは「クルー丸ごと」入れ替えるという案。
自分たち“トルストイ4”のミッションが丸ごと延期になる。
その案の裏にあるのは何か――。

険しい顔で、ミハエルは語気を強めて言う。
「危険度が高いから僕らを行かせられないってなら 行くことになるクルーは死んでもいいってっことになりますよ? そいつらに何て伝える気ですか?」

ロシアの英雄である4人。
上層部の自分たちの扱い、国民的英雄としての立場、そして宇宙飛行士として活動してきた時間やプライド。
それらを彼らは主観的にも客観的にも理解しているであろう。

イヴァンはそういった様々なものごとを踏まえて考え抜いた末、実にシンプルな理由を出す。
“レスキュー隊”をやらせるには、自分たちはジジイであること。
次の世代の新たな英雄を世に出す時かもしれないということ。

マクシムら4人を前にして、ミハエルは“半年以上待つ”その選択で本当にいいのかとイヴァンに確認する。
「ウチのオリガがヒビチョフを待つのと同じくらい」。
先日のやりとりを思い出す冗談めかした返答にミハエルの表情から険しさがなくなった。

自分たちが30代でもらった大役があり、頼れる先輩クルーの存在があり、今がある。
“黄金トリオ”は次の新たな英雄の誕生を歓迎し、彼らの未来を応援し、乾杯したことだろう。