クラウド | 『宇宙兄弟』公式サイト
くらうど クラウド Cloud
所属
NASA職員
初登場
#76~

words言葉

「状況を報告しろ。ネットワーク!どうなってる?」

「“我々がダミアンとヒビトにしてやれること――”まず肝に銘ずべき大前提として――“2人とも必ず生きて帰ると信じること”」

「了解。Brian3号に2人のバギーのわだちを辿らせる」

「やめろ。秒読みなどするな」

「アズマ……君のおかげだ。君がここにいてくれたから ヒビトを助けられた」

「本人に伝える必要はない!早く打ち上げてやろう」

profileプロフィール

ヒビトらCES-ミッション時の管制官の一人。
ヒビトとダミアンが月での事故に遭った際、多くの管制官に指令を出す立場にいた。

全体会議で彼は全員にこう伝える。

大前提として2人は必ず生きて帰ると信じること。
その上で現在2人に起こっているであろう状況を推測しあらゆる事態を想定した救助態勢を整えておくこと。
大事なのは決して事態を甘く見積もらないこと。
起こりうる“最悪のケース”を想定して考えること。

「“最悪のケース”を最悪でなくするために」提案されたアズマの「ビートルを充電完了を待っている間に今すぐ動かせる無人ローバーを遠隔操作で現地へ向かわせて欲しい」という案。
移動しているとすれば、ダミアンとヒビトには救助を待っている時間がないということ。
何がどう役立つかわからないので送っておいて損はない、という吾妻の提案を了承。BRIAN3号の指揮は吾妻が執り、2人の元へ向かわせる。

一方、ヒビトはじっとしていないと読んだムッタ。了承したJAXAはビートルを事故地点からもっと先へ向かわせて欲しいとNASAに要望を出すが、“事故が起こった際はその場所で救助を待つ”ことが大前提であることから、クラウドはその提案を却下する。

宇宙服のアラート信号を捉えたとき、ヒビトとダミアンはバギー落下地点から20キロ先――JAXAが指定したポイントに居た。急いでビートルを向かわせる指示を出すクラウド。
しかし、ヒビトの空気残量がもうまもなく尽きることを知る。
空気供給の停止まで秒読みする管制官。しかし、「秒読みなどするな」とクラウドは止める。

その時、奇跡は起こった。酸素生成ローバーBRIANがヒビトの姿を捉え、ヒビトは満身創痍で酸素を受け取る。
――そして、ヒビトは命を取り留めた。

「君がここにいてくれたから ヒビトを助けられた」
JAXAが指定したポイントに、吾妻の提案でBRIANを向かわせたことがヒビトの命を救った。

クラウドは、吾妻の判断に深く感謝する。
吾妻は言う。
「ヒビトの兄の判断です。ナンバムッタ。もうすぐ我々の仲間になる男です」

酸素を受け取り、立ち上がってピースサインをするヒビト。
彼の生還を、誰もが大いに喜んだ。

帰還時のヒビトは心拍数が上昇。メディカルチームが心配していたが、本人に伝える必要はない、早く帰還させてやろうと気遣う。

月での大事故、彼らの無事の生還を背負い指揮を執り続けたクラウド。彼のプレッシャーは相当なものだったに違いない。

ムッタらジョーカーズの月ミッションでも管制官の一人として、ハガードの下チームに入っているクラウド。太陽フレアの情報などを共有しながらミッションを支えていく。

宇宙開発は彼ら管制官たちのスタッフがいてこそのチームでありミッションである。彼は彼らはこれからも、宇宙飛行士の命や科学者たちの期待を背負い支えていくことだろう。

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