ダグ・ホワイト | 『宇宙兄弟』公式サイト
だぐ・ほわいと ダグ・ホワイト Doug White
所属
"NASA CTV-28
""クローバー"" 宇宙飛行士"
初登場
#217(ポスターでの登場は#216)~

words言葉

「こんなマジメでカワイイ妹分が2人もできて 私も嬉しいわ♡」

「どしたのロビン 突然?NASA TV用のスピーチの練習?」

「セリカは“実験ガール”なんだから これで飲めばいいでしょ」

「ヤケクソってやつね いいじゃないセリカ」

「この娘(こ)たち コロッケの画像見ながらポテトサラダ食べてるわ」

「『それを見た者は宇宙にまた呼ばれる』――っていうゲン担ぎにしちゃったワケよ ブライアンが」

profileプロフィール

"伊東せりか、北村絵名が参加したISSミッション、CTV-28チーム・クローバーのクルーの一人。CTV-28ではサブコマンダーを務めた。
その振る舞いや言葉遣いはレディ。いつも笑顔をたたえている。

ISSでの滞在は順調に進んでいた。だが、JAXAやせりかに断られた製薬会社の社員が、せりかとせりかの先輩が勤める製薬会社について癒着しているという根拠のないデマを流し始め、せりかやJAXAに批判が集まり始めた。
批判に晒されJAXAや文科省から実験中止の指示を受けながらも、せりかは実験を続けることを決断。
コマンダーであるロビンとともに、ダグはそんなせりかとせりかを支える絵名を見守っていた。

ある日ズヴェスタ(ロシアモジュール)からコニャックを発見したロビン。NASAとの通信カメラとマイクを切り、就寝前にこっそり4人でコニャックを飲もうと誘った。宇宙飛行士の宇宙空間での飲酒は禁止されているため せりかと絵名はマズくないか?と心配するが、“ストレス緩和”の一環だと笑うロビン。
ダグは「セリカは“実験ガール”なんだから」と実験用スポイトにコニャックを吸わせた。
実験用のスポイトにコニャックを入れたことにせりかは「も~」と怒るが、ふとそのコニャックを実験中のいくつかのいくつかに滴下し始める。
「ヤケクソってやつね」と面白がるダグだったが、コニャックをスポイトに入れた行動もその言葉にも、バッシングされているせりかのストレス軽減や実験が不調なことによる2人の気落ちへの気分転換目的など、ダグなりの気遣いがあったことだろう。

ヤケクソもあっただろうが、せりかがその行動をする背景には理由があった。
「偶然だとしても治せるんなら成功」「とにかく何でも試す」「成功するまで何でも」
そんな父の背中を見て育ったせりかが、コニャックを入れてみようと思ったのはヤケクソだけではなかったに違いない。
そしてその実験結果に希望が見えた。コニャックの滴下に一部結晶化を見たのだ。
次は温度や時間を変えて――せりかと絵名は次々と試し、遂に“結晶化”という実験の成功を導いたのだ。

ロビンとダグは、辛い決断を迫られながら実験を続け成功させた2人の真っすぐな姿勢をずっと見守っていたことだろう。それはまさに「150%」の力だったに違いない。

実験が成功し、せりかと絵名に笑顔が戻っていた。せりかの母まちこから送られてきたハートコロッケを持つたぶさんの画像を見ながらポテトサラダを食べる2人を見て「この娘(こ)たち コロッケの画像見ながらポテトサラダ食べてるわ」と楽しそうにダグが言う。ロビンも嬉しそうだ。

ISSミッションはその後順調に進み、チーム・クローバーは遂に帰還の時を迎える。
ロビンは再びブライアンの話をし始めた。
初フライトの宇宙飛行士に、ブライアンが毎回言っていた言葉を。

――帰還の時に見えるプラズマを見逃すな
宇宙飛行の“終わり”を告げる――“祝福の火花”だ――

「それを見た者は宇宙にまた呼ばれる」。それをゲン担ぎにしちゃったワケよ、とダグが付け足す。

祝福のクラッカー。誕生日のクラッカーのヒモはうまく引くことが出来なかったけど、心の中で1万発くらいの力強さで自分を祝ってくれただろう父のことを思い出し、せりかはオリオンの外で輝く火花を見つめた。

新人宇宙飛行士のせりかと絵名。チーム・クローバーのクルーとして共に時間を過ごしてきたロビンとダグ。
訓練の時からずっと彼女らを見てきたコマンダーのロビンは、初フライトの新人宇宙飛行士2人を、せりかの困難を、2人の苦楽を、時にブライアンの言葉を伝えながら傍で見守りそっと支えてきた。

チーム・クローバーでの時間が、先輩宇宙飛行士からの数々の“贈りもの”が、宇宙飛行士伊東せりかと北村絵名にとってこれから先も大きな支えとなることだろう。"

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