ダニエル・エルドン | 『宇宙兄弟』公式サイト
だにえる・えるどん ダニエル・エルドン Daniel Eldon
所属
NASA
長官
嫌いなモノ・苦手なこと
いいニュースがない時のスピーチ・台本を読むこと
いいニュースがない時のスピーチ・台本を読むこと
誕生日
1965/12/21
身長
175cm
初登場
#323~

words言葉

35巻
35巻
#324

「いいニュースの時は――淀みなく話せるから私――」

35巻
#324

「私は…NASAで働くのが本当に楽しいんだ」

41巻
41巻
#378

「昔アームストロングの月面第一歩の言葉を知った時に――“人類”としての誇りを感じたことを思い出した。言ってくれたよムッタ飛行士」

41巻
#382

「ふとしたとき――誰もが宇宙兄弟(スペースブラザーズ)の一員であるということを このマークが思い出させてくれるでしょう」

41巻
#382

「“We are space brothers”を我々は言い続けましょう。60年後も続いていることを願って」

profileプロフィール

NASA航空宇宙局長官。いいニュースは淀みなくしゃべることができる。

眼鏡とネクタイには相当なこだわりがある。
眼鏡は丸いもの、四角いもの、フチなし、太めのフチなど様々な形状のものを持っており、その日の気分で選んでいる。ちなみにネクタイはボタン式。

自分自身を「パフォーマーでもある」と認めている。
舞台から客席までは“2割増し”。カメラを通して一般視聴者まで届けるには“5割増し”。それでようやく届くことをエルドンは知っている。

宇宙飛行士や宇宙開発の偉業を彼らの活動や言葉を、熱量を持って伝えヒーローを生み出す。そうしてNASAの活動を世の中に伝えている。
彼のそのスタイルは“エルドン節”とも呼ばれ、思わず皆 耳を傾け引き込まれるのだ。

さて、月面でミッションを遂行中のジョーカーズには様々な危機がおとずれていた。
月面を襲う太陽フレア、ベティの大怪我。
月を離れるか、ミッションを遂行するか。NASAとしても大きな決断を迫られていた。

このままでは巨額の金を使いメインミッションは失敗、怪我をしたクルーを釣れて帰還しただけという最悪の印象しか残らない。
ベティを生還させ、天文台を完成させる――その2つを達成するためNASAは決断する。
ジョーカーズを帰還チームと建設チームに分け、それぞれの役割を果たしてもらうことを。

急ぎ帰還の途についたエディ、ベティ、カルロ、アンディのAチーム。
しかしベティの出血は激しく地球帰還が危ぶまれ、クジョーはISSでの手術をハガードに提言。
カルロが執刀を担当し、地上と連携して史上初のISS手術が行われ大成功を収めることとなった。

エルドンはこの「史上初の無重量環境での手術成功」というカルロの偉業を熱量をもって伝え、また一人のヒーローを世に生み出した。

また同会見で更なる「史上初」の計画を発表する。
それは「ロシアの帰還船をNASAに譲り受け日本から打ち上げる」というもの。

かつてアメリカとロシアは冷戦関係にあり、ロシアの宇宙開発は秘密主義で知られていた。
その国が他国に宇宙船を譲り、譲り受けた帰還船は南波六太宇宙飛行士の故郷である日本から打ち上げられ、アメリカのミッションコントロールによってムッタとフィリップを地球へ帰す――。

NASA長官をもってしても「信じられない」と震える、「史上初」の協力体制で行われるミッションの名は“FMTE”(From the Moon To the Earth)。

それは時代の象徴であり、そして――人類の大きな進歩なのである。

ダニエル・エルドン。
NASAトップに立つからこそ何度も伝えることができる「史上初」「人類初」。
彼はそのたびに心から喜び、楽しんでいる。

アメリカ、日本、ロシア。
3か国の協力体制のもと、各機関とそれぞれに携わる多くの人々によって救出ミッションは進んでいたった。
そして遂に月面でNASAとロスコスモスのクルーが合流し、南波兄弟が再会の日を迎えた。

ムッタはそのときの心境をこう言葉に残している。

「宇宙に来てからずっと――地球を眺めるたびに――
関わってきたたくさんの人たちに“仲間”以上の何かを感じていたんですけど
日々人と再会して…
そして『マクシム4』に出会えてその気持ちが何か分かりました――

We are “space brothers”(僕たちは宇宙兄弟です)」

ムッタが語った言葉に久々に電流が走ったエルドン。
その映像を何度も何度も繰り返し見て、ムッタの言葉を反芻する。

2029年7月20日。ナショナルムーンデー。
アポロが月面着陸をして60年となるこの記念すべき日に、NASAではあるシンボルマークが発表された。
エルドンはその会で、これからの宇宙開発への希望と決意を語る。

丸い地に、ブルーのケーキ形の8つのピース。その周りを“We are space brothers”の文字が囲む。

“We are space brothers”。
この言葉を宇宙開発における世界共通の言葉として残したい。

世界各国のリーダーたちと話し合い、この言葉の意味合いを持つシンボルマークを作成したのだ。

8つのケーキ形はそれぞれ、世界各国や我々一人一人を意味している。
中央の白い放射線は星が輝くさまを表し、“今光り輝くこと”を意味。
宇宙開発において各国が協力し合うミッションではこのシンボルのワッペンを身に着ける。

「ふとしたとき――誰もが宇宙兄弟(スペースブラザーズ)の一員であるということを このマークが思い出させてくれるでしょう」

アポロ月面着陸から60年。
宇宙開発でも日常でも、わたしたちは、一人一人が宇宙兄弟(スペースブラザーズ)の一員なのだ。
人類の次の大きな一歩のために、エルドンは言葉を続ける。

“We are space brothers”を我々は言い続けましょう。
60年後も続いていることを願って。

この日、多くの希望と願いが込められたシンボルマークのワッペンが、月面基地の屋根の上に「こっそり」置かれた。

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