- 所属
- NASA
”ボルツ” 宇宙飛行士
- 初登場
- #161~
words言葉
「ヒビトとコソコソ何かやってるな バレてないと思ったか」
「だからあ あいつがどこ行ったかくらい教えてくれよ 君らは知ってんだろ?」
(プラス…“モテモテオーデコロンSP(スペシャル)”)
「じゃ…それ教えてあげたら 一緒にディナー行く?」
profileプロフィール
"NASA宇宙飛行士の一人。細い口ヒゲと顎ヒゲを蓄えている。
男の色気のフレグランス“エキゾチックロマンス”を愛用。時々 “モテモテオーデコロンSP(スペシャル)”もプラスしている。
かなりの量をつけるようで、普段からだいぶキツイ香りを漂わせている様子。
なにかとヒビトの動向を探りたがっており、ヒビトがローリー、オリビアと何かやっていることを噂で知りローリーに詰め寄ってきた。
ローリーは「日本語を教わっている」と誤魔化したが、噂の真相を突き止めようとその後もヒビトが何をしているのか知ろうと動いていたようだ。
NBLのモックアップ保管室に入って行ったこと、そこを使っているとしたら日本語教室なんかやっていないことを確信し、ちょうど歩いていたヒビトに直接確かめる。
マルコムたちはヒビトがここ最近全く訓練をしていないことを知っていたようだ。それ故に、ヒビトが隠れて何をやっていたのかが気になって仕方がなかったのだろう。
マルコムと一緒にいた男が意地悪な顔で「日本語の訓練なら俺らも交ぜてくれよ 保管室以外で頼むぜ」と口にする。
だがこの時ヒビトはレベル10――パニック障害克服のための訓練の最終段階――をクリアしていた。彼らの言葉に若干沈黙するも、復帰試験を受ける準備ができたヒビトは「悪いね 日本語教室は昨日で終わったよ」とさらりとかわす。
ところが――宇宙飛行士復帰試験をクリアするも、再びミッションにアサインされることはないとNASA上層部は判断。ヒビトはしばらく失踪したのち、ロシアへと渡った。
マルコムは執拗にヒビトの行方を知ろうとする。
呼び出したのか居合わせたのかは定かではないが、シャーロックパブでムッタとローリーは「どこに行ったか教えてくれ」と何度も尋ねられたのだろう。
それでもムッタもローリーも話さなかった。
「保管室以外で頼むぜ」
そういった男が、ここでも再び意地悪に言う。
「どうでもいいじゃねーかマルコム NASAを逃げ出した奴の行き場所なんて どこだっていいだろ」
その言葉を聞いて、ムッタはこう返す。
「日々人は NASAから逃げたわけじゃない NASAが日々人から逃げたんだ」
続くムッタの言葉は、ヒビトへの信頼、子どもの頃から近くにいた兄だからこそ知るヒビトの歩み、その強さ――そんなものに溢れていた。
それでもなお居場所を聞き出そうとするマルコムの言葉を、ビンスが遮る。結局、マルコムたちはヒビトの行き先を知ることはできなかった。
南波兄弟にとってマルコムは悪い意味で縁の深い人物である。
ジョーカーズと月面ミッションを取り合うことになったのは、彼マルコムのいるチーム・ボルツだからだ。
アサインの順番が逆になってしまったジョーカーズとボルツ。ムッタは月面ミッションのアサインを自分たちに取り戻すために“運営コスト1億ドルの削減”を提案するよう既にゲイツから言われていたが、今度は“ISS反対派の署名”をボルツと競って集めるよう言われてしまう。
マルコム自身はISSに思い入れがないようで、「書く人は書くでしょ」と適当である。反対署名を集めるための書類の用意も集めているのも、ボルツメンバーではない(恐らく事務系の)別の人物にやらせていた。
いよいよ会議となり、ジョーカーズはコスト削減案など具体的なプレゼンを始める。ジョーカーズは月面ミッションについてNASAのどの宇宙飛行士よりも理解できている――ムッタのその言葉に「言ってくれるねぇ」と苛立つマルコム。
建設予定地、予定面積、ピパンピムの操作方法など、わからないことがあったら聞いていいよ、と笑顔で喋るフィリップに、マルコムの表情は歪む。
提案を聞いていたマルコムは、ゲイツがジョーカーズの負けだと話している間、決定打にしようと考えたのか署名を手伝っていた男性に2箱を3箱に増やせと指示を出す。コピーなどで増やし、後で調整をするという形で。
見た目にはボルツが3箱、ジョーカーズが2箱。
明らかに少ないジョーカーズの箱を見て、マルコムはほくそ笑んだ。
しかしジョーカーズにはノートに署名してくれた分もあり、合わせて5812人。その数字を聞いてマルコムの顔に汗が滲む。
そしてその5812人は――“ISS反対”ではなく“ISS存続”の署名だった。
その後ゲイツにいくつかの変化があり、月面ミッションは正式にジョーカーズに決定した。
“ジョーカーズ”がムッタたち6人でベストであるように、モッシュが“パーフェクツ”でこそベストであったように、マルコムもまた“ボルツ”にとってのベストメンバーなのだろう。
彼らがもうこれ以上ムッタたちの邪魔をすることはありませんように…と願うばかりである。
ちなみに“男の色気”や“モテモテ”系の香水をつけているのは女性にアピールするため。女性がいると襟元を広げ香りをアピールする。
女性を目にした時の彼は、とてもにこやかなのである。"