- 所属
- NASA有人小惑星探査クルー
”スウェッツ” JAXA宇宙飛行士
- 好きなモノ・得意なこと
- 剣道・ヨガ・ネコ
- 剣道・ヨガ・ネコ
- 嫌いなモノ・苦手なこと
- 冷静さを失うこと
- 冷静さを失うこと
- 誕生日
- 1995/7/31
- 出身地
- 日本
- 日本
- 身長
- 185cm
- 家族構成
- 母、妹(既婚)、弟 カズヤ
- 母、妹(既婚)、弟 カズヤ
- 略歴
- 1995年生まれ。筑波大学でスポーツ医学を専攻。スポーツ心理を研究しメンタルトレーニングに精通している。2025年宇宙飛行士選抜試験を受験し、宇宙飛行士となる。2027年12月人類初の有人小惑星ミッションに任命され、チームスウェッツの一員となる。ムッタらジョーカーズBチームの帰還が困難になる中、ジョーカーズを救うためのタイガーチームに志願。物資補給のためのルート確保に尽力。剣道5段。
- 1995年生まれ。筑波大学でスポーツ医学を専攻。スポーツ心理を研究しメンタルトレーニングに精通している。2025年宇宙飛行士選抜試験を受験し、宇宙飛行士となる。2027年12月人類初の有人小惑星ミッションに任命され、チームスウェッツの一員となる。ムッタらジョーカーズBチームの帰還が困難になる中、ジョーカーズを救うためのタイガーチームに志願。物資補給のためのルート確保に尽力。剣道5段。
- 初登場
- #20~
words言葉
「順位がつけられるとわかってるものなら全部トップを狙わないとダメだ」
「俺は早く弟に 部屋の外に出てもらいたいんだ」
「もし……これを見ている人の中に 今……『自分の居場所がない』と強く感じていて―小さな世界に閉じこもっている人がいたら聞いてください。それこそが 外に飛び出す原動力です」
「動いて動いて輝く石は流れ星……『生きた石コロ』です」
「ああ多分あいつなら大丈夫だうまくやれる。だから俺はもう何も心配していない。たまに世の中のつまらない考え方に残念な気持ちになるだけだ」
「弟からの連絡を待つ兄…か。あの時の俺みたいだ」
「思ったね~ 今度プロデュースしようぜ ケンさん」
「当然」
「南波たちの顔を見なきゃちゃんと実感できてなかった気がする… あの2人が本当に月にいるってこと」
「おいっ “引きこもり”ジョークやめろ」
profileプロフィール
JAXA宇宙飛行士でムッタの同期。
天文ファンだった弟・カズヤの影響を受けて宇宙に興味を持つ。
宇宙飛行士選抜試験の閉鎖環境試験でムッタ、せりからと同じA班になる。
管制官らの指示や試験の目的などを冷静に分析し過ごしていた。意外と細かい点が気になるタイプ。
登場当初は弟のことで悩んでおり、仲良し南波兄弟であり「優秀で有名人である南波ヒビトの兄」であるムッタに対しわざわざ「お兄ちゃん」「兄」という呼び方を強調していた。
宇宙飛行士選抜試験に合格し、JAXA宇宙飛行士として認定、訓練を経て合格。
アスキャンの訓練中、弟のカズヤから連絡がくるチャンスがあり特別に許可をもらって携帯電話を所持していた。トップを狙い誰よりも早くと行動していた新田だったが、途中その携帯を落としてしまいムッタと共に探しに戻る。その道すがら引きこもりの弟カズヤの話をする。
自分が宇宙飛行士を目指したのは天文ファンのカズヤの影響であること。
宇宙が好きな弟であること。カズヤが引きこもりになってしまったこと。
弟が自分に向かってきた時にきちんと向き合わなかったこと。
そして――部屋から出ることができなくなってしまった弟に、外に出てほしいと願っていること。
ずっと南波兄弟を羨ましく思っていたこと。
見つかった携帯電話にはカズヤからの着信があった。またチャンスを逃したんだな――。弟からの着信は確かにあった。だが間に合わなかった。
キャンプに戻った新田はムッタに話したことすべてをメンバーに話し、着信のあった携帯をかみしめながら流星群を眺めたのだった――。
携帯電話に出ることができなかった新田だが、新人宇宙飛行士メンバーからの動画メッセージがカズヤの心を動かす。
子どもの頃カズヤが流れ星を「生きた石コロ」と呼んでいた。新田は「生きた石コロ」という言葉を使って、兄として弟カズヤへの想いや願いを込めながら言葉を紡いだことだろう――。
クールでポーカーフェイスだが弟想いであり、ムッタを嘲笑したNASAの同僚たちを窘めるなど熱い面を持つ。
「冷静風」ではあるものの、NEEMO訓練後、自分の方向性が決まらないことに、ケンジと同じように焦りや不安を感じていたようである。
NASAのクリスマスパーティーの夜、ケンジと共に小惑星ミッションに任命された。
ヒビトが行方不明になってしばらく経ったある日、駐車場でうなだれているムッタを食事に誘う。弟のカズヤのその後を報告した。
国内で宇宙開発関連の会社の面接に進んだものの一度引きこもった経験のある人間は通らなかったこと。ヒューストンで就職先を決めるために英会話を勉強し渡米する予定であることを嬉しそうに話す新田。
ヒビトからの連絡を待ち携帯電話を握りしめているムッタを見て、かつてアスキャンでの訓練中の自分の事のようだと感じていたことだろう。
そのとき、ムッタの携帯にヒビトからの連絡である着信音が鳴り響く。新田は喜びその場を退場した。
ケンジと共に人類初の小惑星ミッションメンバー、チーム「スウェッツ」に任命された新田は訓練に邁進していた。2人は訓練を重ね、「レイ君」「ケンさん」と呼び合う仲になっていた。
そんな中、月へ行ったムッタらCES-66“ジョーカーズ”は様々な想定外のトラブルに見舞われていた。
太陽フレアの影響によりチームは地球帰還のAチームと月面に残るBチームに分かれる。天文台を完成させたムッタとフィリップだったが、帰還船のトラブルもあり彼らを月面からどう安全に帰すかがNASAの課題となっていた。
まずは物資の問題だ。ムッタたちが月面に滞在中に必要な物資を積んだルナランダーは、予定着地地点から大きくずれてしまった。月面基地とルナランダーを往復して食料など物資の回収しなければならない。
ムッタとフィリップは月面で過去最高距離を往復することになる。NASAは問題解決のための必要な技量をもった集団「タイガーチーム」を結成。ルナランダー往復のための緊急シミュレーションを行う。
そのチームの一員として志願したのが新田とケンジである。
今行っている小惑星探査ミッションの訓練スケジュールを組み替えてでもやる。その強い決意で志願した。
月面基地からルナランダーまでをどう移動しどうルートを繋ぐか。
チームに志願したケンジと新田はビートルのモジュールで安全なルートを探る日々が続く。月面基地のあるA地点からルナランダーのあるB地点までの距離は遠い。行き止まり、一歩間違えれば滑落するようなクレーターなど危険な場所だらけだ。
月にいるムッタたちとできる限り同じ体験を。
新田とケンジは月面基地のように宇宙食を口にし、日々ルートを探っていた。
タイガーチームはあらゆる力を結集させ安全なルートや方法を探る。あまりにも前途多難な地形に愕然とする面々。
今度は月面基地からではなくルナランダーからのルートを探ってみよう。
月面にある機器たちの中で今回のミッションに使えそうなものはどれか。
組み合わせは可能なのか。
ルナモジュールとスティッチを合わせたらいいのではないか、ビートルをドッキングさせればいいのではないか――様々案が出るものの、帰還用にできる限り使用したくないものや、技術的でドッキングさせられないなど難題は多い。
新田とケンジは解決策を未だ見つけられていないまま月面のムッタとフィリップと対面することになる。
「どんな顔すりゃいい…こんな未解決のまんまで」
いいニュースを届けられない新田に、ケンジは答える。
「いつもの顔だよ」
月面で不安をかかえたままでいるムッタとフィリップ。新田とケンジは、準備が順調に進んでいることを「いつもの顔」で伝えた。
“帰れない不安”が常にあるなかで2人が月にいるんだ――強く実感した2人は、“同じ恐怖”を持ったまま他の方法を考えようと気持ちを新たにする。
月面にいくつかある、足が稼働するスティッチ。その上にビートルを載せるのはどうだろうか。ガタガタとする地面の上で、ビートルが落ちない方法、固定する方法などなど具体的な方法や議論が続く。
新田とケンジは業務後もムッタたちを助けるため考え続けた。月面基地のモジュールの中で2人はムッタに想いを馳せる。
弟カズヤとしばらく一緒に住んでいたが、今度一人暮らしを始めるという。車で職場に送った後、力強く仕事に向かう弟の背中を見て新田は思う。
かつてムッタに言った夢が完全に叶ったと。今度はそのムッタを助ける番だと。
南波には借りがある。個人的な用事に付き合ってくれ、当然のように助けてくれた。話を聞いてくれた。
今度は自分の番だ…新田はそう決意する。
そして、月の“軽さ”を利用し2台のスティッチを使う案を提案する。議論は具体的に進み、シミュレーションも進んでいく。
この案でいける――タイガーチームはそう確信し、月面基地からルナランダーへの道が決まった。新田とケンジはいつもの顔で“いいニュース”を届ける。
険しいルートを通るVR訓練で、ムッタは思う。新田とケンジがそれ以外のすべてのルートを試しここに至ったのだということを。
ムッタは2人が持ち上げてくれているような、一緒に居てくれるような安心感を感じ、友が示してくれた道を進んだ――。
新田とムッタ。同じ“兄”同士であり同僚であり仲間である2人にもまた、良き信頼関係が築かれている。