- 所属
- 大沢製薬
- 初登場
- #198~
words言葉
「僕らも引き続き研究は続けるけど…伊東さんの試みには本当にみんな感謝してるんだよ」
「伊東せりかは“期待の星”――ってみんな言ってるよ」
profileプロフィール
せりかの大学時代の先輩。大沢製薬に勤めている。
大沢製薬ではALSの研究をしており、宇宙でALSに関わる実験を行う予定であるせりかの元に研究資料を渡した。
このとき、せりか本人とともにせりかの付き添いをしているJAXAの羽賀翔子が同席。
JAXAとしては特定の製薬会社との付き合いを断っており、「大沢製薬」と「宇宙飛行士」として話をしていたわけではない。あくまで大学時代の先輩後輩という間柄でかねてよりALS研究を行っていた先輩との再会を兼ねて研究資料を受け取っていただけだった。
しかしその場面を池内製薬の黒川が偶然目撃。自分たち池内製薬を断り大沢製薬と「取引」していると受け取った黒川は、宇宙飛行士と製薬会社の黒い噂などを流し始める。
JAXAは理化学総合研究所や生体脳研究センター、ALS研究チームと連携してやりとりしており、その中には大沢製薬も含まれている。
大沢製薬とは断じて癒着などではないのだが、池内製薬の黒川によって“密会”“癒着”などという噂が出回ってしまった。
報道やネット叩きは過熱、文科省まで含んだ騒動となりJAXAは遂にせりかにISSでのALS実験の中止を告げる。
しかしせりかたちはISSで行う予定だった他の実験を終わらせ、ALS実験を行うことを決断する。それはせりかが宇宙飛行士を目指すきっかけとなった父 凛平や尊敬するシャロン、出会ってきた人々のため、「先などわからない」「チャンスはここにある」と決めた結果であった。
そして――実験が結実。
ISSを目指して宇宙飛行士となったせりかの想いが結晶となった瞬間だった。
せりかがヒューストンに旅立つ前、研究用の皮フ細胞を提供してくれるシャロンの元へせりかと共に訪れた大沢。
ALS研究を前に進めるために歩みを止めなかった“期待の星”せりかを、大沢は心から誇りに思い応援していたに違いない。