- 所属
- NASA月面基地局技術者
- 初登場
- #131~
words言葉
「なんだあ?まぁ~た男なの?」
「ボク 女の子が良かったなあ。なあ。なんでウチには女の子が一人も来ないんだ?」
「女の子が来てくれたら 多分 仕事もうまくいくと思うんだよな」
「すんげえ 真っ当な意見だぁ」
「忘れてたけど そーいやあいつ宇宙飛行士だったな」
「俺が“女の子”つったら “独身”に決まってんだろ!」
profileプロフィール
NASAの月面基地局の開発局で働く技術者の一人。
下がり眉、長い下まつげ、ちょび髭、変わった髪型。ピーター含め、ここで働く技術者たちは皆服装自由なようで、かなりラフな格好をしている。
ISS行きを断ったムッタはこの部署に事実上飛ばされることとなり、彼らと共にバギーの開発・改良業務に携わることとなった。
とにかく女の子が大好きらしく、ムッタに対して当初まったく興味無さそうな態度を取る。ダンとハロルドに「女の子が良かった」「なんでウチには女の子が一人も来ないんだ?」と愚痴をこぼすも2人はピーターの言葉を無視してムッタに自己紹介。どうやらピーターのこの手の愚痴には慣れているようだ。
ヒビトが月の谷へ落ちたのと同タイプのバギーの改良を1年半ほど任されているが、「落ちても壊れないバギーにしてくれ」「落ちないバギーにしてくれ」という上からの要望に1年半ほど応えることができず、部署として頭を抱えている状態である(ピーター本人は表情も態度も淡々としている)。
ただしバギーのタイヤやブレーキは技術者たちには「ほぼ完璧」であり、「今以上のものを求められても頭がねじれるばかり」とのこと。上層部が求めるものと現状の技術の完璧さ、NASA技術者としてのプライドとの闘いの状態である。
月面ではブレーキは地球のようには効かないというヒビトの話を聞き、ムッタは「今ピーターたちがやっているブレーキの改良などはあまり意味がないのかもしれない」と考えた。
ムッタからの話を訊き、これだから早くダミアンたちに話を訊いておけばと言うものの、訊かなくていいと言ったのはピーター本人だったらしい。「自分たちのバギーは完ぺきなので飛行士の技術を上げて」と“自分以外の誰か”が上に言ってくれと投げやり。
ダミアンからは「重量化」という案が出るものの、さんざん「軽量化」と言われた末のホネホネボディである。それを「誰か彼らに説明してあげて!」など、面倒なことは自分からは言おうとしないタイプ。
バトラー室長ら上層部を前にバギー製作のスピーチをする際にも、オープニングだけかっさらって後はしれっとムッタに任せてしまった。ちょっと(いや結構)ズルイ。
だがこの時ムッタらで提案した“フロントナビゲーションシステム”が実用可能な案として評価を得、ムッタは月ミッションの切符を手に入れる。
開発局から異動になるムッタとの挨拶では心のこもっていない「寂しいなぁ~」「オメデトウ」「次は女の子を」などと言い放つものの、「行くってどこ行くの?」「そーいやあいつ宇宙飛行士だったな」と自然と言う程、いつの間にかムッタを“仲間”だと感じていたのだろう。表情はいつもの“ボ~~~っ”ではあるが。
その間もムッタには様々な波があり、今度は一度は決まった月ミッションが別のチームに渡ってしまったり、アサインを取り戻すためにISS廃止署名を集めること・予算を大幅に削減する案を出すことなどをゲイツに迫られる。
予算削減案の一つは、ミッション内容の一つである「シャロン月面天文台」の人件費・訓練コストを下げられること。なぜならムッタの頭の中には既にシャロン天文台の概要が頭に入っているからだ。
“自分と同じ頭になってもらう”為に、再び月面基地開発局を訪れるムッタ。「めんどくせー」「ボランティア」だと言いつつも、協力するピーター。しかし文句は遠慮なく繰り出す。
「後で美人連れてくるから」というムッタの言葉と、手伝いに訪れたアマンティを見て初めて“心底嬉しそうな”ピーターの表情が描かれた。しかしアマンティが独身ではないことを知り、“心底落胆した”具合がセリフの「ウニャウニャっとした吹き出し」から読み取れるのだった…。しかし「一緒に頑張りましょ」というアマンティの笑顔に「天使だ…」と言っており、この件に関してはアマンティの“美人度”がピーターのモチベーションを維持したことは間違いないだろう。
この頃のピーターは自分のコスプレ3Dフィギアをいくつも製作。CMにも出演している。このフィギアが製作された“3Dプリンター”こそが、シャロン月面天文台に使用される“パラソルアンテナ”のコスト削減案の大きな要となった。
口が悪く女の子大好き、常に“ボーーーっ”とした表情のピーターだが、確かな技術力を持ちNASA、宇宙飛行士を支える存在の一人。表情には出さないものの、宇宙飛行士であり技術者でもあるムッタをきっと“心底”応援している――そんな気がする。