ハロルド | 『宇宙兄弟』公式サイト
はろるど ハロルド Harold
所属
NASA月面基地局
技術者
初登場
#131~

words言葉

「フフ…私は主にイスだ!」

「でもまあ今回に限っては みんなちょっと諦めムードなんだけど」

「でもとりあえず一案として提出してみるのはいいんじゃないか?」

「我々も君から多くを学んだよ ありがとう」

「久しぶり!」

profileプロフィール

"NASAの月面基地局の開発局で働く技術者の一人。

製造は基本的にメンバー皆で行うが、モノによりリーダーが変わる。ハロルドは主にイスを担当している。

オリオン宇宙船、月面で活躍しているスパイダーやビートルのイスはほぼハロルドが手掛けた。

ちなみにシャトル(スペースシャトル)についていたイスはハロルドの父が作った。このことから、彼の父も技術者だったことが伺える。

ISS行きを断ったムッタは事実上この部署に飛ばされ、ハロルド、ピーター、ダンらと共に“落ちない”バギーを作ることとなる。

ヒビトが事故に遭った月面バギー。「落ちても壊れないバギー」「落ちないバギー」にしてほしいという上からの要望に、月面基地局は1年半応えることができず、部署として頭を抱えている状態だった。

ムッタはまず、ハロルドから指南を受ける。月の砂レゴリスが細かいこと、新雪の降り積もった雪山に似ていること。

バギーの操作性を良くするには、タイヤとブレーキを重点的に考えていること。

バギーを作るのに、今まで車のプロを雇わなかったことを聞き、ムッタは驚く。予算面で大手車メーカーのプロを雇うのは難しい。プロから見ても予算の低いNASAで仕事する利点もない。そのため、バギーはNASAの独自技術なのだ。

NASAが独自でバギーを作ったことに驚き感動するムッタ。だが今のバギーは改良に改良を重ね、技術者たちにとっては「ほぼ完璧」であり「今以上のものを求められても頭がねじれるばかり」。これ以上の改良が難しいことに月面基地局では諦めムードが漂っていた。

月面事故に遭ったダミアンに協力してもらい、バギーには重量化が必要だという提案を受ける。だが散々軽量化を目指してのホネホネボディ。重量化するための荷物の量、重さ、予算。ハロルドは冷静に数字を出す。

皆悩み、ダンから“空飛ぶバギー”の話が出る。突飛な案だが、ハロルドは一案として出してみるのも良いのではと話す。

その話でムッタはミラクルカー時代提案した“空飛ぶ車”のことを思い出した――。

空飛ぶ車はアメリカにもつくっているモノ好きがたくさんいる。だが、交通の秩序をどう構築するつもりなのか、いつもギモンに思う。車は飛ばせても道路は飛ばせない。

ハロルドはいつも冷静で現実的だ。

ムッタが会社員時代に出したという“飛行自動車計画書”。道路や標識はどうするのかという問いに、ムッタは答える。

「空は空のまま 何もいらねーんだ

飛ぶのは車だけ あとはそれぞれのフロントガラスに 架空の共通道路を映し出せばいい」

そのムッタの言葉にハッと目を見開くハロルド。

だがピーターは「仮説としては面白い」と本気には取らず、ハロルドはやはりコスト・時間・技術力など現実的な面で途方もなく大きすぎる、と言う。

ムッタは続ける。

「でも…今みんなが笑ったことがもし実現できたらさ 誰も文句言わなくなるよ」

その言葉に皆の顔が変わった。

――かくして、JAXAから“かぐやⅡ”の月面MAPデータを提供してもらい、ミラクルカーコーポレーションの技術協力を得て、ムッタらはNASA上層部にフロントナビゲーションシステムを提案。実用可能として評価を得た。

こうしてムッタは月行きの切符を手に入れた。

技術局とは急な別れになったが、ハロルドは「我々も君から多くを学んだよ ありがとう」とムッタを送り出す。

ピーターだけは本心別れを惜しんでいないようであったが、月面ミッションに向かうムッタを、ハロルドとダンはどこか誇らしそうに見送った。

ところが――一旦は月面ミッションにアサインされたムッタだったが、ゲイツら上層部の様々な思惑が重なりジョーカーズのアサインが入れ替わってしまう。

ムッタはゲイツに直接掛け合い、そこで“1億ドルほど運営コストを削減”することを条件とされる。

ゲイツは最初から無理だと決めて言った言葉だったが、ムッタはこの条件を現実のものとするため月面基地局に協力を求めた。

月面基地局の面々はムッタとの再会に嬉しそうに歓迎する。

ハロルドは天文台のアンテナとなる機械についてムッタやフィリップにレクチャー。ムッタらジョーカーズに協力した。

同じ技術者であり宇宙飛行士であるムッタを、彼はこれからも心から応援し、NASA技術者の一人として支えていくだろう。

ちなみに月面基地局のメンバーは『ゴーストバスターズ』がモデル。ハロルドはのモデルはハロルド・ライミスが演じるイゴン・スペングラー博士。

『ゴーストバスターズ』のムック本にはピーター、ハロルド、ダンと月面基地局のメンバーたちが掲載されている。"

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