RYUCAフィギュア、ヘルメットとパッケージ編-宇宙兄弟

さらに深堀り!月面着陸フィギュア製作ストーリー☆ヘルメットとパッケージ

2015.09.30
text by:編集部コルク
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    こんにちは。スタッフのアユミです。
    本日、9月30日は、小山宙哉のお誕生日です!
    Happy Happy Birthday ♪♪♪

    26巻の発売、六太の月面着陸、9月17日の日々人のお誕生日、
    そして、今回連載ブログでご紹介してきました限定コラボフィギュアの制作。
    『宇宙兄弟』にとって、うれしい、おめでたいことが続いています。

    さて、「宇宙兄弟 ムッタ・ヒビト月面着陸ソフビフィギュア」の作り手インタビューはいよいよ最終回。
    これまで、フィギュアを作ることになったきっかけや、作り手であるRYUCAさんのおはなし、手塗りの工程など、レアな内容をたくさんご紹介してきましたが、今回はちょっとマニアックな情報も。ぜひ、最後までお楽しみください。

    ヘルメット制作裏話も。

    ーフィギュア本体とは別に、ヘルメットもご自身で作られたそうですね?

    RYUCAさん(以下、RYUCA):
    はい、制作工程としては一番最後。人形が塗り終わって、
    (ヘルメットに)後ろと前のパーツがあるんですけど、それをかぶせて、定着させて、と色々しなくちゃいけない。
    わたし立体が専門の人間ではないので、そんな作り方するの?みたいな、作り方をしてると思うのでお恥ずかしくて言えないんですけど(笑)。

    _MG_1954_s

    RYUCA:
    デザインは極力、漫画に近づけるようにはしました。
    あえてこだわったのは、透明で顔が見える状態を維持したかった、ということですね。
    透明なプラスチックの球体を入手して、樹脂粘土などで加工して、何度も試作を作りました。

    helmet
    uchukyodai_jp_vol26_187

    RYUCA:
    もうひとつのこだわりは、軽量化ですね。何パターンか作ったんですけど、透明っていうのが難しくて。
    透明の粘土とかいろいろ試したんですけど、透明にならなかったり、重たかったり。完全に頭にくっついちゃってるのも、つまらないかなとか。
    試作段階で後ろに倒れてしまうのが、けっこうあって、軽くしたかった。いい意味でのチープさっていうんですかね、おもちゃっぽさも出したかったので。たまたまプラスチックの薄い球体を見つけて、切り貼りをして、くっつけてっていう作業で、重さとバランスを見ながら仕上げました。

    ヘルメットつきのフィギュアを、
    バランスよく立たせるちょっとした裏技も教えていただきましたよ!

    RYUCA:
    ポイントとしては、手を前に出すこと。
    前にならえほどじゃないんですけど、腕が動かせるので、
    少し前の方に出してあげると、バランスがとれて立ちやすいんです。
    胴体をもちながら、クリックリッと、まげてあげてください。

    _MG_1974_s

    RYUCA:
    あと、もし、地震とか、いちいち倒れるのがいやだという方は、このカカトの部分だけをねりけしみたいなので、盛ってあげるんですよ。
    よく足の裏につけたがる人がいるんですけど、逆に不安定になるので、カカトだけにつけてもらえると、安定します。

    夢をつめこんだパッケージ

    ーパッケージ_づくりがお好きだと聞きました。

    RYUCA:
    昔、お茶屋さんでバイトをしていたんですけど、
    たまたま何周年記念とかで、クッキーの包みを作ってと頼まれました。
    いくつか作っているうちに、シンプルで開けたら楽しいというパッケージや包みを作るのが好きになりましたね。

    今回の宇宙兄弟のバッケージも、ご覧のとおり。
    わぁ!と驚く仕掛けがたくさん。

    _MG_2042_s

    まず、箱のデザインから。
    黒く、ほんのりラメがかった材質の紙製の箱に、
    宇宙に広がる無数の星が描かれています。
    漫画『宇宙兄弟』とRYUCAさんの作品「龍之介」のコラボレーションということで、
    それぞれの名前入り。箱には、001から006までのシリアルナンバーがふられています。

    RYUCA:
    ふだん、岩絵の具で描いているので、その素材を使って、
    今回のパッケージの文字と宇宙の星は描いています。
    膠(にかわ)という動物の骨とかゼラチンみたいなものなんですけど、
    それで絵の具を溶いて、定着させています。
    ちょっとざらざらしているんですけど、月面っぽさを出してみたくて。
    箱によってぜんぜん、絵の具ののりが違うんですよ。
    クレーターのようにぽこぽこしている箱もあれば、
    すごい滑らかなものもあるっていう感じで。
    そこは届いてからのお楽しみです。

    box

    箱をあけると、六太と日々人の漫画のワンシーンが
    プリントされたフィルムがかぶさっています。

    _MG_2023_s

    六太は25巻の表紙、そして日々人は、
    7巻の#60「ロケットロール」の一コマが元になっています。

    _MG_2031_s
    IMG_3907
    07_000

    26巻の表紙のキラキラした感じとあわせて、
    包装材も選んでいただきました。

    ファンの方に、喜んでもらえるために。

    ー最後に、ファンの方へ、メッセージをお願いします。

    RYUCA:
    「いてくれて、ありがとう」と言ってもらえるような人形になったら最高だなって思います。
    原作、小山さんの作品が素晴らしいからこそなので、そこは読んだ方のもっているものがそのまま反映されると思うんですけど。なにもない、シンプルなテーブルがあって、ベッドがあるお家よりかは、日々人と六太がちょんちょんっと置いてあるだけで、なんかこう、口のこの辺(口角のあたりを指しながら)がニヤッとしちゃうような日常になってくれたら、うれしいなって思います。

    _MG_1992_s

    RYUCA:
    存在することで、すぐ漫画の世界にリンクできる、入り口のようなもの。
    漫画自体に、名言とか勇気付けられることってすーごいエピソード、数え切れないくらいあるじゃないですか。
    っていうのが、彼らをみることで、インターネットに繋がなくても、テレビを見なくても、直につながれるチャンネルのような
    漫画の世界の入り口のように、感じていただけたら。

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    ★小山さんの誕生日にあわせて作られました!
    宇宙兄弟 ムッタ・ヒビト月面着陸ソフビフィギュア

    ★連載ブログを読む
    第1回:祝☆ムッタ月面着陸!限定コラボフィギュアができるまで
    第2回:限定コラボフィギュアの作り手、RYUCAとは?
    第3回:手塗りならでは、世界にたったひとつのオリジナル

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    <アーティストプロフィール>
    RYUCA(りゅか)
    独特なタッチと世界観で、幅広い作品を制作する東京在住のアーティスト。
    岩絵の具やアクリル、ボールペンなど多様な表現方法をつかった絵画作品を中心に、近年では、ソフビや陶芸など立体作品も手がけられています。

    今後の活動予定は、11月デザインフェスタに出展。2016年2月に台湾Little MOCAにて個展を開催。
    詳しくはRYUCAさんの公式ホームページ