せりか基金 the 5th year!!! ── ALSの研究が一歩進むことを願って | 『宇宙兄弟』公式サイト

せりか基金 the 5th year!!! ── ALSの研究が一歩進むことを願って

2021.05.22
text by:編集部コルク
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漫画『宇宙兄弟』でシャロンが患い、せりかのお父さんが患って亡くなった病気であるALS。未だに十分な原因解明や根本的治療法がありません。
徐々に体の運動機能を失っていく恐怖や、知力、痛み、かゆみ、寒さなどの体の感覚が保たれたまま意志を伝えることができなくなる恐怖、自分の命の意味と闘うALS患者の方の、希望を叶える支援をしたいという想いから、宇宙兄弟は「せりか基金」を立ち上げました。
せりかの夢の実現を現実のものに。

こんにちは、せりか基金のクリス(@krikro)です。

昨年の12月に4回目のせりか基金賞授賞式をオンラインで開催し
せりか基金は昨年までで

12名の研究者、13の研究へ
総額3650万円の助成を行うことができました。

ご支援ありがとうございます!

毎年せりか基金にいただいたご寄付は
1年で締めて、ほぼ全てをそのまま研究者に助成をしています。

来年も再来年も長期的に
研究を支援できるようキャッシュをプールしておいて

毎年の助成金を集まった寄付金に関わらず一定にするという方法もありますが

その年のうちにできる限りの助成をしよう。
そう考えている理由、
助成金の金額を決める時に私たちが考えていることをお話しします。


せりか基金はALSが治る病気になるように
原因究明、治療法の解明のため
研究者への助成を行なっていますが

研究というのはまだ明かされてないことについて取り組むということ。

一つの研究にたくさんお金を払えば
実験成功!になるかというとそうとも言い切れません。

100万円でできる研究と100億円でできる研究では
できることの選択肢の幅が違いますが
100億円をかけた研究の方が100万円の研究よりも1万倍成功するわけではない。

特にALSの基礎研究のように謎を解明している段階ではそうなのだと思います。

でも研究者が増えて、研究が増えて、
可能性をどんどん試していくことが治療法解明には必要です。
たとえば、これは違うとわかるということ。
つまりみんなのイメージする”失敗”こそが成功への積み重ねでもあるとも言えます。

研究の数が増えればどんどん成功確率は上がっていく。

どんどん研究をしてもらって治療できるようになるために
研究の数を少しでも増やして成功確率を上げる。
それがせりか基金の使命です。


毎年助成金の額を決める時に悩みます。

一人一人の寄付金で成り立っている活動なので
来年必ず寄付金が集まる保証はどこにもない。

来年の助成のために資金をとっておくべきなのではないか。

どちらが長期的にみて正解なのかはまだわかりません。

でもこれを考える時にまず患者さんの顔が浮かびます。

ALSが治ると信じて
せりか基金の活動が研究を加速させると信じて
私たちを応援してくれている患者さんたち。
1日でも早く研究成果がでる可能性に全力で取り組むことは
私たちにとっての1年と病気の進行を感じている患者さんの1年は
時間の感じ方が違うはずです。

支援者にも思いを馳せます。

この先行きの見えない不穏な情勢の中
大切なお金を寄付してくれている。
一刻も早く届けるべきところに届けることをきっと信じてくれている。

そして研究者たち、
長い間積み重ねてきた中からやっと見つけた一筋の光。
研究資金さえあれば検証ができるのにと待っている研究者がきっといる。

究極の選択であれば、
せりか基金が続くことよりも
ALSの研究が一歩進むことの方が大切です。

これを毎年毎年せりか基金に関わってくださる方の想いを噛み締めて

毎年今お話ししたことを毎度一から考えて
やっぱり全部助成!!と覚悟を決めて

せりか基金口座の残高を見ながら、

グッズをつくる原価や授賞式の運営費用など
先に支払いが発生するもののための少しの運営費としてのキャッシュを残して

それ以外の全てを研究者にそのまま助成額を決めます。

昨年は500万円の助成を2件、300万円の助成を1件、150万円の助成を2件行いました。
合計1600万円。
例年より多くご寄付をいただいたので助成も多くできました。

ありがたいことに
毎年変わらぬご支援をさらなる応援をいただくので
5年目に突入することができます。

たくさんの支援者に感謝をしながら
5年目もせりか基金一同活動を続けていますので
今年もご支援をお願いいたします。

「宇宙兄弟はALSを決して、忘れません。」

せりか基金代表 黒川久里子


ご支援ももちろんSNSのシェアも活動の広める大きな助けになります。


「せりか基金」に賛同してくださる方は、是非ご支援をお願いします。
直接の寄付だけではなく、シェアやリツイートも力になります。
#せりか基金をつけて投稿してください!


答えは常に
「踏み出した先」だ by イヴァン

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★小山宙哉とALS患者の方との対談をこちらに掲載してます。
★私の名前は酒井ひとみです ーALSと生きるー