あの場面でも実は飲んでいました【宇宙兄弟コーヒーシーンまとめ】 | 『宇宙兄弟』公式サイト

あの場面でも実は飲んでいました【宇宙兄弟コーヒーシーンまとめ】

2025.02.04
text by:編集部コルク
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いよいよバレンタインも間近。街中にもなんとなくチョコの甘い匂いが漂っている……ような気がしてきました。

『宇宙兄弟』はじまりの年である今年は「“1話”を味わうための特別セット」と題して、チョコレート、マグカップ、そしてコーヒーのスペシャルなセットをご用意しています。

みなさんはどんな時にコーヒーを飲むでしょうか。

朝起きてすぐ眠気覚ましに、お仕事中の息抜きに、家に帰ってリラックスする時間に……などなど、いろんな楽しみ方がありますよね。もちろんチョコレートのような甘いお菓子のお供にも!

43巻#395「火の手」より

そんないつも生活のそばにあるコーヒー。なんと『宇宙兄弟』にも、コーヒーが登場する場面がたくさんあるんです!

印象的なシーンから、「この時にもコーヒーを飲んでいたんだ!」と思うようなシーンまで、ひとつずつ振り返っていきましょう!


「その日のコーヒーは やたらと甘かった」

最初は10巻#91「舞台役者」より、こんなムッタのモノローグが印象的なエピソード。コーヒーの出てくるシーン、と聞いてこの場面を思い出した方も多いのではないでしょうか。

真面目な話をしながらも、隙を見てムッタのコーヒーに角砂糖を入れる紫。

このときの紫の「”宇宙飛行士”ってのはアレだ 舞台役者に似てんだよな」というセリフはムッタにとっても読者にとっても印象深いものですが、

この「イタズラ」があることで全体が重くなりすぎず『宇宙兄弟』らしいバランスになっている気がします。

コーヒーに関するイタズラはその前にも……

さきほどのエピソード、紫に騙されたことに気づいたムッタは内心「チ…チクショウ……またもや……」とつぶやいています。

この前にもムッタが「コーヒー」にまつわるイタズラを受けていたこと、覚えていますでしょうか?

6巻#51「今日、ちょうど今」でのこと。

宇宙飛行士選抜試験の最終審査、「最後の面接」の翌日に開かれた飲み会。審査は終わったと思い込んでいる受験者たちを紫や吾妻たち先輩宇宙飛行士が見定める、「全てが決まるたった1日」。

そんな緊張した場でも、紫はムッタたち受験者にイタズラを仕掛けます。

なんとコーラの瓶にコーヒーを注いで、コーラだと偽って渡したのです。紫自身もケンジとムッタのどちらにコーヒーが渡ったかわからない様子ですから、事情を知らないムッタが気付くわけもなく……。

前日の面接では椅子のネジを緩めたり、ブルースーツで空港に来るようメールを送ったり、ムッタたちジョーカーズが月に行ってからも数々のイタズラを繰り広げる「ニンジャ」紫三世です。

バトラーの気遣いから結果を悟るケンジ

つづいてご紹介するのは17巻#167「最後の言葉」。

ムッタ、新田と共に一人ずつバトラー室長に呼び出されたケンジ。

ソファに座るよう勧めるバトラーの気遣いに、自身は念願の月へは行けないのだと悟ります。

(読者の目線で)月行きが決まったムッタに対しては着席を勧めることもなかったのに対し、ケンジにはコーヒーを出し腰を据えて話しているという描写からも、バトラーの気遣いが感じられます。

ケンジが「積み上げていく過程」、ムッタやせりかと切磋琢磨しながら宇宙飛行士選抜試験やNEEMO訓練を乗り越える様子を読者として見てきたからこそ、ケンジの苦い気持ちが伝わってくる気がします。

幼い頃から知るムッタのため行動した星加

つぎは2巻#10「侍&ピーナッツ」11「頭にまつわるエトセトラ」から。

宇宙飛行士選抜試験の2次審査が終わり、ヒューストンにいるヒビトの元に滞在しているムッタに、かつての後輩から着信が。

ヒビトの悪口を言ってムッタに頭突きを食らった上司が、JAXAからの電話に「南波は宇宙飛行士に向いてない」と言い放ったといいます。

JAXAに通い詰めていた子供時代の南波兄弟を職員として見守っていた星加は、ムッタの後輩に直接会いに行きました。

この時に星加が話を聞く場所として選んだのがカフェ。コーヒーを飲みながら会社員時代のムッタについて、そして「頭突き」の事情を聞き取ります。

宇宙飛行士になるために必要な「運」がなかったと諦めかけるムッタのため、自ら行動を起こす星加の人情深さが見えるエピソードです。

コーヒーを通じて過去と現在がつながる

今までとはすこしアプローチを変えて、コーヒーが舞台装置としてストーリーの流れにかかわっているエピソードをご紹介します。

20巻#188「RICK」にて、キャプコムを務めるビンスたちの打ち上げが無事に成功し、コーヒーブレイクに立ったムッタ。

テレビではビンスが出発前に受けたインタヴューの様子がテレビで放送されています。着陸船の命名について質問されると、ビンスらしく食い気味に返答。

コーヒーを淹れながらそんな音声を聞くムッタの様子が描かれ、視点がコーヒーカップの中身に移動していきます。

すると場面が切り替わり、ビンスが幼馴染のピコと共に名付けた着陸船の名前「RICK」について話すシーンに。

インタヴュー番組を見る現在のムッタとビンスの自宅で直接話を聞く回想のムッタが、コーヒーを通してつながる構成になっています。

最後の船外タスクを終えたエディの言葉

最後はコーヒーを飲んでいるシーン……ではないのですが、コーヒーにまつわる印象的なシーン。33巻#307「地獄のラストステージ」からご紹介します。

「ラスト船外タスク」に取り掛かるエディ。一緒に作業するジョーカーズの面々だけでなく、地球にいるエディの家族も画面越しに見守ります。

いよいよ最後のタスクを終え、ハガードから「どうだ 気分は?名残惜しいか?」と問いかけられたエディはこう答えます。

エディらしいユーモアのあるセリフですが、「本当にこれで最後なんだ」と一抹のさみしさを覚えるシーンです。

宇宙規模、人生を懸けた大仕事を終えてから飲むコーヒーは、どんな味がするんでしょうか。


以上、『宇宙兄弟』にコーヒーが登場する印象的なシーンをご紹介してまいりました!

35巻#328「ハッピーエンド」より

親しい人との団らんや、

10巻#93「訓練開始」より

同僚と仕事の相談をするとき、

36巻#336「月に行っちゃう前に」より

カフェでゆっくり話をするとき、

そして『宇宙兄弟』を読むとき、などなど…………。

日常の中の色んな場面で、このコーヒーとチョコレートを楽しんでいただけたらうれしいです。