RYUCAフィチュア、手塗りのオリジナル感-宇宙兄弟

月面着陸フィギュア製作ストーリー☆手塗りならでは、世界にたったひとつのオリジナル

2015.09.28
text by:編集部コルク
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    こんにちは。スタッフのアユミです。

    先週よりお届けしている、
    「宇宙兄弟 ムッタ・ヒビト月面着陸ソフビフィギュア」の作り手インタビュー。
    本日は、制作過程のおはなしをご紹介します。
    今回の作品作りにあたって、何を考え、どのように表現に落とし込んでいったのか。
    アーティストRYUCAさんの筆塗りにこだわる理由。ぜひお楽しみください。

    ここだけのおはなし!制作者のこだわりポイント

    ー今回のフィギュア作りにあたって、なにか意識されていたことはありますか?

    RYUCAさん(以下、RYUCA):
    アーティストと漫画家という、ジャンルの違う2人の作品が、
    どうやったらうまくマッチングするのかな、ということをまず考えました。

    その結果、RYUCAさんが選んだのは、筆塗りという方法でした。
    「龍之介」同様、フィギュアの原型はパーツごとに工場でつくられますが、
    そこからあとは一つ一つ、顔、腕、胴体の宇宙服の細部まで、
    手塗りでしあげていくのです。

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    ソフビカラーという専用の塗料を使って、
    マスクをつけ、換気に気をつけながらの作業になります。
    塗っては乾かし、塗っては乾かしを繰り返し、徐々にしあがりの色味に。
    ほんとうに、手の込んだ細やかな作業です。

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    蛻カ菴憺℃遞・2

    蛻カ菴憺℃遞・3

    RYUCA:
    漫画の作品をそのまま書いてしまうと、
    せっかく立体なのにペタッとしたものになってしまうんです。
    なので、影とかもあえて、入れていきたいなというのはありました。
    前回(トリビュート展)のものよりは、線を濃くした方が、より漫画っぽさと、
    26巻の表紙の雰囲気がでるかなと思い、カラーで載っていたので、
    カラーで見たときの六太を極力再現しつつ、せっかくコラボなので、
    立体ならではの表現もとりいれています。

    ー手塗りの作業で、色を出すのかむずかしかったり、
    とくにこだわったところがあれば、教えて下さい。

    肌色をきれいに出すために、一度白で塗ってから、カバーしてから
    日々人カラー、六太カラーを作りました。
    六太の方が健康的な、赤みがかった肌色にしていますね。
    日々人は金髪というのもあるんですけど、黄色味の強い肌色にしていて、
    目もちょっと明るめの色に。原作の漫画とかチェックしながら、近づけていきました。

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    RYUCA:
    (六太と日々人は)大人だけど、(RYUCAさんのシリーズ作品である)
    龍之介はこどものキャラクターです。
    こどもの頃の想いが大人になって叶ったということで、
    こどもの感じをそのままにして作っています。
    ほっぺたの赤いのもいれて。

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    RYUCA:
    それから、たまたま資料でいただいた原稿が、
    「レゴリスまみれにもなるし」っていうシーンだったんですよ(笑)。
    月の砂(レゴリス)が手についたぞ、みたいな。
    で、ちょっと汚した感じを入れたいなと思って、
    腕や_袖の部分に汚れを入れました。

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    ー手塗りにこだわった理由はなんですか?

    RYUCA:
    1個1個ちがう感じを楽しんでもらえるような、1個1個のずれが、
    購入された方にとって愛着となればいいなと思いました。
    作業は細かい部分が大きく、MUTTAの文字もひとつひとつ違うんです。

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    宇宙服を再現するにあたって、「リアルすぎず、省略しすぎず」
    を心がけたというRYUCAさん。
    ムッタの「6」を、型抜きみたいな感じでくっきりとさせるか、
    手書きにするかをすごく悩み、1つ1つ手書きにすることを選びました。

    RYUCA:
    手書きはやっぱりものすごくずれるんですよね。
    ふつうのソフビって、一発OKか、ミスったら破棄か、
    くらいのけっこうシビアなずれが出ます。
    わたしはエアブラシでやってた時代には
    けっこうシビアにやってきたんですけど、筆塗りになったときに、
    描いたり消したりしているうちに、いろんな色がまざっていった結果、
    新しい効果が生まれたりして。逆にそれを楽しんで、書いています。
    それが、手に入れた方に伝わったらいいな、と思いながら。
    下書きとかが残っていて、あ、ここもう1回書いたんだな、とか(笑)、
    そういう、作家の息づかいを感じられるのがおもしろいかなと思っています。

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    RYUCA:
    失敗したから捨てられちゃう人形もすごいかわいそう、
    という気持ちもどこかにあって。
    ちょっとずれたりしたところも、味というか。
    それがあってこの子、みたいな人形になればいいなと思います。

    ー制作期間はどのくらいかかりましたか?

    RYUCA:
    6月ごろに初めてお話しをいただいてから、
    試作品は1ヶ月くらいでできました。
    その後に、26巻が発売されて。
    そこでやっぱり、読者の方の一番強いイメージって、最新刊になるじゃないですか。
    それもあって、月に行ったぞっていう記念すべきということもあって。
    26巻を実際に手にとって読んでみて、もうちょっとこうしよう、だとか。
    7月末の声優さんとのコヤチュー部ファンクラブイベント
    に参加させていただいたときに、
    ファンの人たちの空気を実際に感じとれる機会もあって。
    それもあって、このひとたちを喜ばせるためにはどうしたらいいのかな?
    ということを考えながら、完成させました。

    ー試作品のあと、どのような部分を修正されたんですか?

    RYUCA:
    試作品のときは、目のラインもまだ入っていなかったり、
    細かなところにけっこう手を入れ始めて。
    このNASAとかのワッペンも、もうちょっとそれっぽく。
    より、手にとったときに喜んでもらえて、わぁー!ってなるような、
    驚きのある作品にしたいなと思いました。

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    次回はいよいよ、連載コラムの最終回!
    限定コラボフィギュアでは、フィギュアのデザインや塗装だけだけでなく
    ヘルメット作りとパッケージにもご協力いただいたRYUCAさん。
    さらに奥の深い、ものづくりの世界が見られます。
    更新は30日!どうぞお楽しみに。

    ★いよいよ発売!『宇宙兄弟』× RYUCA 限定コラボフィギュアはこちら
    宇宙兄弟 ムッタ・ヒビト月面着陸ソフビフィギュア
    ※すでに完売しました。

    ★連載ブログを読む
    第1回:祝☆ムッタ月面着陸!限定コラボフィギュアができるまで
    第2回:限定コラボフィギュアの作り手、RYUCAとは?
    第3回:手塗りならでは、世界にたったひとつのオリジナル

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    <アーティストプロフィール>
    RYUCA(りゅか)
    独特なタッチと世界観で、幅広い作品を制作する東京在住のアーティスト。

    詳しくはRYUCAさんの公式ホームページ