ISSリアルタイム交信イベント★油井宇宙飛行士と、未来の宇宙飛行士との”宇宙の話”。
8月7日(金)国分寺市で開かれた宇宙イベント「宇宙(そら)とつながる日」に小山宙哉スタッフが参加しました!
こちらのイベントは、油井宇宙飛行士が7月23日に宇宙へと飛び立って以来、はじめてとなるリアルタイム交信を実施!会場は、宇宙開発発祥の地である東京の“国分寺”です!
会場には、将来の宇宙飛行士候補生がたくさん!ムッタやヒビト、せりかの子供時代を見ているようでした…。
みんな、宇宙に興味津々!
油井宇宙飛行士との交信がはじまるまでは、専門家の方々をお招きして宇宙のはなしをしていただきました!みんな、食い入るように聞います…。
そして、第二部はついにお待ちかね、ISS搭乗中の油井宇宙飛行士との生中継がはじまります。カメラは最初にNASAの管制室を映し出しましたが、ここで嬉しいお知らせが。
「あ、若田宇宙飛行士だ!」
そう、この日の中継のキャプコムは若田宇宙飛行士だったのです!同じ日本人がキャプコムとつとめるのって、とても珍しいことみたいです。それだけ、NASAでは日本人が信頼されている、ということなのです。
やがて、画面にはISSにいる油井宇宙飛行士が映し出されます。ふわふわと、無重力を楽しむ様子はとっても気持ちがよさそう。
今回のメインは、油井宇宙飛行士にむけて用意された、未来宇宙飛行士候補生からのたくさんの質問!
ひとつひとつに質問に、丁寧に「ありがとう」とお礼を言いながら「良い質問だね」「とても興味深い質問です」と一言を添えることを忘れません。今回はすべての質問をこちらにご紹介します!
宇宙で風邪などひいて、体調をくずしたらどうするんですか?
油井さん 宇宙で体調を崩しても、地上にいるお医者さんとすぐに通信することができるので大丈夫です。ISSにも、たくさんの薬が置いてあります。それに、宇宙飛行士は簡単な治療なら自分たちできるように、訓練を受けてるんですよ。
ISSではどこの国の時刻と一緒ですか?
油井さん 国際標準時の、イギリスのグリニッジ天文台と一緒です!
私は来年から中学生です。油井宇宙飛行士は、どんな中学生でしたか?その頃から宇宙飛行士を夢みていましたか?
油井さん 星や天体に興味出たのは小学校3年生や4年生の頃からです。だから、中学生のときは理科が大好きでした。先生のところにいって、ひとりで実験をしたりするような、そんな中学生でしたね。
宇宙飛行士の訓練って、苦しいこともあると思いますが、そんな時はどうやってやる気を出していましたか?
油井さん 宇宙飛行士の訓練は、苦しくないですよ。いつも楽しいことばかりでした。
それでも、人生の中で苦しいな、というときは、いつも苦しいことの全体を見通します。そして、その半分に目標をたてるんです。とても苦しかったら、4分の1のとこでもいいですね。そして、その中間目標までとりあえず頑張ってみるんです。それがやりきれた時、あともう半分繰り返すだけだ、と思うと頑張れます。
大切なことは、大変なことをいっきに考えすぎずに、一歩一歩進んでいくことです。
飛行士の時、飛行機から見た地球と、宇宙飛行士になって宇宙から見た地球は何が違いましたか?同じだと思ったことはありますか?
油井さん 海や森は、空かも見ても宇宙から見ても、やっぱり美しいです。それが同じだと思ったことですね。違うな、と思ったことは地球の大きさです。飛行機から地球を見た時は、地球って大きいなぁって思ってましたが、宇宙から見ると逆です。地球って、小さいんです。ISSでは、地球一周わずか90分なんですよ。
今回の、一番大変で難しいミッションはなんですか?
油井さん やっぱり、日本の宇宙船をロボットアームを使って捕まえるミッションですね。責任重大ですから。
宇宙空間に人が住むために、一番大切なものは何ですか?
油井さん 水、空気、食べ物、大切なものはたくさんありますが、この三つですね。地球にいれば、すぐに手に入りますが、ISSのすごいところは、これらをぜんぶ、リサイクルしているんですよ。すべて、人工科学の力でやっているのです。
地球を宇宙からみていちばんきれいだなと思う瞬間はどんなときですか?
油井さん 日が昇って、沈む様子はいつも美しいです。あと星が出る瞬間も。地球は海が青くて、雲が白くて、本当に美しいんです。地球は、すべての景色が美しいです。
宇宙から地球をまるごと見るってどんな気持ちですか?
油井さん 不思議な気持ちです。さきほども言った通り、地上にいた頃は地球ってすごく大きくて、守られているように感じていましたが、宇宙から地球を見ると本当に小さくて、逆に僕たちが守らなきゃ、と思うようになりました。
宇宙飛行士になるために、何をすればいいですか?
油井さん 今、宇宙飛行士は本当にいろんな人がいます。だから、自分にとって一番の才能かもしれない、これは好きなことかもしれない、と思うことを極めることが大切です。あ、それから、お家のお手伝いをすることが意外と役に立ちます。宇宙飛行士には、チームワークが大切ですから。お父さん、お母さんをリーダーだと思って、やってみてください。
宇宙には重力がないから、僕でもかんたんに木星を持ち上げられますか?
油井さん これは、とても興味深い質問ですね。もしかしたら、木星は引力が強いから、持ち上げようとしてもこちらが吸い込まれてしまうかもしれません。ただ、地球で逆立ちをして、地球を持ち上げた!と言えるなら木星も持ち上げられることになるかもしれません。こういうふうに、自分が不思議に思ったことを考える、というのはとても大切なことなんですよ。
今回の中継時間はわずか20分。地球の模型をしたボールを浮かしながら、私たちに宇宙ことをたくさん、たくさん話してくれました。
会場から、全員で叫ぶ「油井宇宙飛行士 ミッション成功 がんばってください!」のメッセージに、無重力の中で優雅にぐるぐると回ってみせながら…
宇宙に行くと、自分がスーパーマンみたいになった気がします!
みなさんも、宇宙飛行士目指してがんばってください!
勉強とお手伝い、両方が大切です。
今日は、ありがとうございました!
会場からワァッと歓声があがります。
ふわふわと泳ぐように上の方へ消えていく油井さん。最後に、ひょっこりと顔を出す様子に、会場は笑顔で幕を閉じました。