人気の観望会!開かれた研究施設 “国立天文台 三鷹キャンパス”☆ | 『宇宙兄弟』公式サイト

人気の観望会!開かれた研究施設 “国立天文台 三鷹キャンパス”☆

2018.03.15
text by:編集部コルク
アイコン:X アイコン:Facebook

天文台に行ったことはありますか?
天体観測をするのならば、大きな望遠鏡のある観測施設が整っている天文台に行ってみるのもおすすめです。

その中でも世界最先端の観測施設を持つ、日本の天文学のナショナルセンターと言われていれるのが国立天文台。
大学共同利用機関として全国の研究者が共同研究を含む観測・研究・開発を広く推進し、天文学などの発展に貢献しています。

東京都三鷹市にも三鷹キャンパスと呼ばれる、開かれた研究施設が存在するようです。
今回は、予約殺到の定例観望会を行なっている“国立天文台 三鷹キャンパス”をご紹介します!

“国立天文台 三鷹キャンパス”へのアクセス

国立天文台 三鷹キャンパスは、JR武蔵境駅からバスで15分程の所。

武蔵境駅の南口方面を出ると、左手側のバスロータリーに3番乗り場がありますので、そちらの「小田急バス 境91」に乗って『天文台前』で下車し、国立天文台三鷹キャンパスの前にたどりつくことができます。

4次元デジタル宇宙ビューワー「Mitaka」を使って宇宙の構造を解説


定例観望会は「散開星団M35」の観測予定でしたが、この日はあいにくの曇り…。
しかし、ここで参加をあきらめるのは、とてももったいないこと。

雨や曇りの日にも、 国立天文台 三鷹キャンパスでは、その時観望を予定していた天体について、詳しく聞くことができる講演会が開かれたり、施設内の50センチ公開望遠鏡を見学できるんです!

そして、こちらは講演会などの待ち時間を利用して行われている解説の様子。
太陽系・恒星・銀河のデータを基にして開発された4次元デジタル宇宙ビューワー「Mitaka」というソフトウェアを使用し、画面の中で宇宙空間を自由に移動し、宇宙の様々な構造を閲覧することができます。

時間を指定して宇宙の姿を確認できるので、

「100年後の宇宙はどうなってるの〜?」
「3千年後はー??」

とリクエストする子供たちも目を輝かせながら、興味津々!

宇宙空間を狭い範囲から広い範囲まで確認でき、いろんな視点で見ることが可能なので、ちょっとした宇宙旅行をしているような気分にもなれますね^^

このソフトウェアは国立天文台の立体視シアターの上映用ソフトウェアとして開発されているようですが、ダウンロードすることで個人のPCでも楽しめるようです。

>>「Mitaka」の詳細はこちら

ちなみにスタッフさんに聞いてみると、天文学を研究している全国の大学生や大学院生が、代わり番こに解説をしてくれているのだとか。

どうりでスタッフさん達がみんなお若い!
日々研究している熱心な学生さんたちからは、刺激を受けますよね。
本当に天文学に興味のある人たちの話だからこそ、面白さがより伝わってくるのかもしれません。

“人間は星のかけらでできている”-「散開星団M35」講演会で星の一生を見つめる

その日観望予定だった「散開星団M35」の解説が講義室にて行われました。

「散開星団M35」とは、ふたご座の兄「カストル」の星の足元に存在する若い星の集まりのこと。
(若いといっても、M35は驚きの1300万歳なのだとか!)

私たちの住んでいる太陽系は、天の川銀河に所属していますが、その中で所々に星が集団を作っている場所を「星団」と呼び、「散開星団」と「球状星団」に分けられています。

「散開星団」とは、数億歳以下の星が100〜1万個程集まっていて、同じ場所で同じくらいの時期にできた星の集まりのこと。
一方「球状星団」とは、100億歳以上の年老いた星が10万〜100万個程集まっている天体を指します。

星の若さについて学んだ所で、星が誕生し、核融合反応などにより星が成長して、超新星爆発により星が死んでいくまでのサイクルについても学びました。

元素は、宇宙の始まりには水素とヘリウムくらいしかありませんでしたが、星の核融合反応などの星々の過程を経て、その後様々な元素が生み出され、私たちの身近な所に存在しています。

『人間は星のかけらでできている』

この言葉は本当のことで、壮大な宇宙の成り立ちの末に、私たちが生きているのだ思うと、宇宙の奥深さに畏敬の念とロマンを感じずにはいられませんね!

50センチ公開望遠鏡の見学

講演会の後は場所を移動し、50センチ公開望遠鏡を見学しに行きます。
1994年に建設されたこの50センチ公開望遠鏡は、定例観望会が曇りの日に見学をすることが可能です。

定例観望会の他に彗星の研究観測、広報用画像の取得、学生のための観測実習などにも活用されているようです。

時期によって変わる、定例観望会への参加方法☆

こちらの定例観望会は、毎月の第2土曜日の前日及び、第4土曜日の日にそれぞれ前半と後半に分かれて2回開催されています。
たとえ雨や曇りだったとしても、参加していただくことで、持ち帰れる天文の知識がうんと広がりますよ☆

4月〜9月までが抽選、10月〜3月までが先着でのお申し込みで、参加費は無料。
インターネットまたは往復はがきで応募ができるようなので、みなさんも国立天文台 三鷹キャンパスの情報をチェックし、今後の観望会のチャンスをぜひ見つけてみてください!

>>定例観望会の詳細はこちら

その他に、4D2U(4次元デジタル宇宙)ドームシアターなど、三鷹の天文台にはまだまだ見所がたくさん☆
それこそ多くの方々が、天文学の面白さや宇宙の不思議に触れることができます。
ぜひ一度足を運ばれてみてはいかがでしょう^^

ー国立天文台 三鷹キャンパスー

東京都三鷹市大沢2-21-1

・JR武蔵境駅から小田急バス 境91(南口 3番)で「天文台前」下車
・京王線調布駅から小田急バス 境91/鷹51(北口 11番)で「天文台前」下車
・京王線調布駅から京王バス 武91/鷹51(北口 12番)で「天文台前」下車
(いずれも15分程度)
>>詳しいアクセスはこちら

<スタッフプロフィール>
ゆみ

星空をこよなく愛する宙ガール☆天文初心者のため勉強中です。
温泉と旅も大好き。いろんな所をめぐって、その魅力をお伝えします^^