南三陸町は、7年前に起きた東日本大震災で町の建物の7割が津波で流され、大規模な津波の被害にあった町です。
この町には「南三陸ホテル観洋」という志津川湾を望む大きな海のリゾートホテルがあります。
高台にあったことでなんとか無事だったこちらのリゾートホテルは、当時の被災者をお客様として手厚くもてなし、復興への取り組みにいち早く乗り出し、町の人々を救いました。

おもてなしの心にあふれたこちらのホテルでは、現在ゲストを呼んでコンサートが開かれたり、望遠鏡を使って開けた夜空に向けて天体観測を行なったりなど、様々なイベントが開催され、宿泊者を楽しませる工夫と見所にあふれています。

今回は「南三陸ホテル観洋」のご紹介と、ここで行われている天体観測などをお届けします！

南三陸ホテル観洋周辺スポット

宮城県の北東部に位置する南三陸町。
海に面した地域なので、特に観光客の方は遠くて足を運びづらいのでは？と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
けれど「南三陸ホテル観洋」へは仙台駅から“無料のシャトルバス”が出ているので、交通の不便は特にありません。

ホテルの周辺スポットとしては、「南三陸さんさん商店街」が観光地として有名です！

南三陸さんさん商店街は、「サンサンと輝く太陽のように、笑顔とパワーに満ちた南三陸の商店街にしたい」というコンセプトのもとに、2012年に仮設商店街としてオープンし、2017年3月3日（さんさん）に常設商店街として志津川湾に面した高台で再び開業しました。
新鮮で美味しい海鮮が食べれるお店や、コンビニやご当地商品のお土産屋さん、おしゃれな雑貨屋さんなどが入り、多くの人が訪れ賑わいを見せています。

南三陸町のブランドグルメ「南三陸キラキラ丼」を食べることができ、ウニ丼やイクラ丼など、季節によって変わる贅沢丼も楽しめます♪

南三陸ホテル観洋に宿泊

さて、南三陸ホテル観洋の中をご紹介していきます。

たまたま空きがあったようで、チェックインの際に広い和室のお部屋に通してくれました。
こういう所にもスタッフの温かさやおもてなしを感じますね＾＾

部屋の窓からはもちろんオーシャンビューで、見渡す限りの海！
そして、窓の外に頻繁に遊びに来てくれる可愛いウミネコたち。
こんなに近くから撮影することも可能です☆

のんびりとウミネコたちを観察するのもいいですが、絶景を眺めながらの入浴も楽しみたかったので、早めに浴場へと向かいます。

途中にはこんな素敵なロビーの光景も！
窓の近くに座り、ここで本を読んだら、どんなに捗ることでしょうか。

海の見える露天温泉

地下2000ｍの深層天然温泉。
海に突き出たような露天風呂は、目の前の全てが海と空の青に染まり、その開放感ある眺望に癒やされます。

温泉は日帰り入浴も可能で明るい時間の入浴も大変人気なのですが、宿泊したならば早朝の朝日が昇る光景も素晴らしいので、ぜひ堪能してみたいところ。

この写真は露天温泉からの角度ではないのですが、これと似た海の広がりや壮大に開けた空を、露天温泉から見ることができます。

星空観望会「今夜は、満月。」

夜は19時頃。もうすっかり日は落ちて外は真っ暗になり、先ほど訪れた海の見えるロビーでは、満月や流星群の時期などに無料で天体観測が行われていました！

Vixenの天体望遠鏡を2台を使って、その日の火星や満月を眺めます。

この日は雲も多かったのですが、雲の合間合間でなんとか月のクレーターまでも確認することに成功しました。

見れた時の喜びは大きく、子供から大人まで他の宿泊者とともに天体観望を楽しむことができます。

南三陸町の復興の今。

南三陸町では、津波の被害から守るために土地の高さを上げるため、未だにあちらこちらでかさ上げ工事が行われています。

縁あってここ数年南三陸町には何度も足を運んでいますが、最初に見た時とは印象もはるかに異なり、この7年間の変化の様子から、訪れるたびに驚きと発見を実感してきました。

それでも、震災の爪痕は至る所に残っていて、まだまだ復興の途中であるということを実感し、その被害の大きさを思うと心が痛みます。

今回ご紹介した「南三陸ホテル観洋」にも、大震災の記憶を風化させない為に、当時を伝えるパネルや、スタッフが町をバスで案内する「語り部バス」も運行しています。

たくさんの人々の想いがあって、町の復興のために協力し合い、それをつなぎ、そして伝えることで、今の南三陸町があるんですね。

一日も早い復旧、復興を心よりお祈り申し上げます。

<スタッフプロフィール＞
ゆみ

星空をこよなく愛する宙ガール☆天文初心者のため勉強中です。
温泉と旅も大好き。いろんな所をめぐって、その魅力をお伝えします＾＾