ムック本『宇宙兄弟&小山宙哉大解剖』電子書籍化記念☆”夢をかなえるには努力だけでは上がれないステージがある”ーアニメ『宇宙兄弟』伊東せりか役 沢城みゆきさんインタビューを特別公開!
電子書籍化を記念して、アニメ『宇宙兄弟』でヒロイン役、伊東せりかを演じた沢城みゆきさんに、宇宙兄弟のことや、アフレコ現場でのこと、ご自身とせりかの共通点についてなど、興味深いお話をうかがってきたインタビューを、公式サイトにて特別公開☆
沢城さんのせりか、そして宇宙兄弟への思いが伝わるインタビューです^^
インタビュー/松澤寿美
(インタビュー内容はムック本発売当時(2015/11/20)のものです。)
こんなにドキドキする一話見たのってはじめて!
――最新刊の第27巻は、せりかがメインになるということで沢城さんにインタビューをさせていただいているのですが、原作はお読みになってらっしゃいますか?
沢城「アニメの続きがあるよってなったときにファーストインプレッションを大事にしたくて、まだ読んでいないんですよ。アフレコ現場で原作を読んでるキャストに会うと「今、せりかがすげーいいんですよ」って聞くんですけど、「言うな~! やめてくれ~」って逃げてます(笑)」
――では、まだアニメ以降の原作はお読みになっていない前提でお話をうかがわせていただきますね。まず、『宇宙兄弟』の魅力について教えてください。
沢城「アニメに関して言えば、一話目のオープニングでオーケストラの中にギターが入ったあの曲が流れたときに、「こんなにドキドキする一話見たのってはじめて!」と思ったのは強烈に覚えてますね。抜群に宇宙兄弟の曲がかかって、抜群に宇宙兄弟がはじまるっていう、たまらないわくわく感があって。あれは私が携わらせていただいた作品の中で、一番のときめきでした」
――第一話のインパクトが強烈だったんですね。内容についてはどうでしょうか?
沢城「やっぱり原作でもいいシーンは、アニメでもいいシーンで、特にJAXAの第3次試験を一緒に受けていたメンバーのお当番回は、みなさんそれぞれマイクの前に立っている背中から香り立つものがあるというか…。
宇宙兄弟ってほかの作品と違って、敵を倒すとか、派手な立ち回りがあるとかじゃないんですよね。人が口にしていること、話す言葉が花形。「人間」が主役なので、役者のほうからも、ものすごい気が出ていて息を殺して見守るような緊張感があって、それがすごく素敵だなと思いながら演じていました」
――では、せりかを演じていて、印象に残ったシーンはありましたか?
沢城「宇宙飛行士になれるのが決まって、アイスをくわえながら踊るシーンです。あそこは原作にもセリフはないんだけれども、声は乗せてくれって言われて。言葉にならないあの感情を、どうやって演じたらいいのかとても悩みました。せりかの人生のなかでもすごく大事な瞬間だったので、どうかいいシーンになりますようにと祈るような気持ちでしたね」
――そんなせりかの魅力とはどういったところでしょう?
沢城「せりかは宇宙飛行士を目指して一直線で、そのせいか生活感があまりないというか。「この人はどういう人なんだろう?」「一体何を考えてるんだろう?」って思われているところが魅力じゃないでしょうか」
――そんなせりかの魅力にメロメロなのがムッタですが、ムッタとせりかの恋愛は、これからどうなると思われますか?
沢城「全ッ然気にしたことなかった。全然ないなぁ…、少しはあったかなぁ…。
せりかから見たムッタは「すごくユニークな人」ってくらい。小山先生、そこに興味おありなのかしら(笑)」
――原作だと、ちょっとずつムッタが頑張ってるんですよ。
沢城「う~ん、好意はあるし、尊敬する仲間ではあるんですけど。でもいざ言われたら「あ、全然そういうつもりじゃなかった」って言っちゃいそうですね」
――沢城さん自身はムッタのことどう思われますか?
沢城「生きていく力のある人だなぁと思います。何の仕事をしていても生きていける人というか。華々しい日々人とは対照的に夢を追っていく姿が、共感できてかっこいいなって思います」
オーディションのときに一番大事にしたのがお母さんに電話するシーン
――では話題を変えて、せりかの両親についてお伺いしたいです。
沢城「オーディションのときに、一番大事にしたのがお母さんに電話するシーンなんです。私は声優になりたいというだけで学生時代を過ごしてきていて、せりかも宇宙飛行士を目指して一直線じゃないですか。だから親に電話をかけるタイミングっていうか、お母さんに伝えたいなって思うことが、一番せりかに心が寄っていったところで。仕事から離れてプライベートになって、本人の素が出るところだから、そこはとにかく大事に、生活感が出たらいいと思って演じました。「お母さん」って言ったときは、嘘つけないですよね」
――それではお父さんについては?
沢城「悪い意味じゃなくて美化されてますよね。心に残った言葉だけで構築されているから、ちょっとしたカリスマというか。私も、うちの父はまだ存命ですけど、小さい頃に釘を刺されたセリフは、実際の父よりもかっこよく記憶に残ってるはずで(笑)。絶対そんなにかっこよくなかったと思うんですけど、私の中では美化されて残ってるんです。せりかのお父さんもきらめきがプラスされて、いつでも支えてくれる、背中を押してくれる存在として彼女の中にいるんだと思います」
――せりかの名前のエピソードについては、どう思われますか?
沢城「私も、命名に関してはそんなに理由がないらしくて、名前に関しては劣等感があったんですね。だからせりかの名前のエピソードを見て、いいなって思ったんです。それから、「せりかって呼びたくなったんだ」って動物的なところというか、インスピレーション重視、理屈じゃないところが、せりかのお父さんだなって(笑)。天然というか、おおらかさというか、この親にしてこの子ありだなって妙に納得してしまって、すごく好きなエピソードのひとつですね」
ぱっと顔が浮かんだのがヒビトだったんですから仕方ないですよね
――今回のムックでは読者アンケートをしていて、『宇宙兄弟』に出てくる宇宙飛行士のなかで、誰と宇宙にいきたいですかという質問があるんですが、沢城さんなら誰がいいですか?
沢城「そりゃあヒビトはかっこいいよね。いっしょにいて楽しいし。グイグイいく性格だけど乱暴じゃないし…やっぱりヒビトはかっこいい。南波さん(ムッタ)はいい人だけど」
――南波さん(笑)。
沢城「自分が憧れるっていうのも含めてヒビトですかね。あ、でも結婚するならムッタなのかなって。ただ、ぱっと顔が浮かんだのがヒビトだったんですから仕方ないですよね(笑)」
――同じアンケートで、好きなセリフは何ですか? というのがあるんですが…。
沢城「それはいっぱいあるよぉ…。宇宙兄弟だもん。
原作ならシャロンの「今のあなたにとって、一番金ピカなものはなぁに?」ですね。これは声を含めてというのもあるんですけど、池田昌子さんとアフレコをしていて、隣で「あなたにとって一番金ピカなものはなぁに?」って言われたときにいくつかある心の扉が開けられてしまったというか。もちろんムッタにとっても一番キーになるセリフでもあるんですけど、キャラクターのムッタを飛び越えて、私にも突き刺さったセリフです。すごく強烈で毒にも薬にもなる、いい意味でトラウマのセリフかもですね」
――演じていて小山先生から何か言われたことはありましたか?
沢城「オーディション用の音源を聞いていただいたと思うんですけど、お母さんに電話したシーンを、「あそこがよかったので大丈夫です!」って言わたので、それを信じて演じてます」
――では最後に。今も頑張っているせりかに一言。
沢城「やることはやりつくす人だし、この先も目標に向かってブレずに進んで行くんだと思います。だけど、努力だけではどうしても上がれないステージがあると思うんです。なのでどうかどうかご縁や運に恵まれ、彼女が夢のステージまで辿り着けますようにと願っています」
=プロフィール=
沢城みゆき/ Miyuki Sawashiro
日本の声優、女優、ナレーター。
長野県生まれ、東京都育ち。青二プロダクション所属。代表作に『宇宙兄弟』(伊東せりか)、『HUNTER×HUNTER』(クラピカ)、『ルパン三世』(峰不二子)、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(鈴原サクラ)などがある。
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言葉にならない感情を、どうやって声に出す?声優という仕事。【グッズ製作秘話〜大解剖編〜】
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