宇宙大航海時代の幕開け
宇宙は今、大航海時代に入ろうとしている。
太陽系のすべての惑星に探査機が送り込まれた。小惑星の砂が持ち帰られた。中国、インド、ブラジル、アラブ首長国連邦など、新たなプレーヤーが続々と現れた。そして数々の民間企業も宇宙の大海原に帆を張り航海に乗り出した。
現在の地球と火星の距離感は、 大航海時代初期のヨーロッパから新大陸やアジアまでの距離感と似ている。火星までの航海は6ヶ月から8ヶ月かかる。コロンブスのアメリカへの最初の航海は2ヶ月強を要した。ザビエルのポルトガルから日本への航海は合計およそ1年かかった 。(1)
危険が多いのも同じだ。21世紀以降の火星探査機の成功率は約70%。1638年のリスボン-ゴア間の海上保険の保険料は18%だったので、インドへの航海の成功率は80%程度という勘定だったのだろう。
現代の宇宙開発は、スペースXやブルー・オリジンなどに代表される民間企業の活躍がめざましい。大航海時代もそうだった。例えばインドネシアは、17世紀から1799年に至るまで、国ではなくオランダ東インド会社の植民地だった。ちなみにオランダ東インド会社は世界初の株式会社と言われている。
(1) ザビエルがポルトガルを出港してから日本に到着するまでは8年かかっているが、寄港地での風待ちや各地での宣教の期間を除き、航海に要した時間のみを合計すると、おおよそ1年になる。
大洋を探検する船には、宣教師とともに科学者が乗っていた。ビーグル号に乗り込んだチャールズ・ダーウィンがその一人だ。南米やガラパゴス諸島での生物の観察から、彼は「進化論」という革新的な着想を得る。
人類は神の創りしアダムとイブからではなく、猿から始まった…。ダーウィンが著した『種の起源』は聖書に刃を当て、人類を自然界における特権的地位から追い落とした。大航海時代が産み落とした進化論は、地動説と並ぶ科学史上最大の事件の一つだったと言えよう。
次に人類が経験する科学上の大事件は、地球外生命との遭遇かもしれない。それは向こう数十年の間に起きうる。そして事件の震源地は、火星かもしれない。
現代の火星に向かう船の最大の目的はずばり、地球外生命探査である。
なぜ地球外生命との遭遇がそれの探索がそれほど重要なのか?
地球に生きとし生きるものは全て、人、獣、鳥、虫、花、木から菌に至るまで、外見こそ違えど、「DNA・RNAを遺伝媒体として用い、20種類のアミノ酸から構成されている 」という根本的な点で全て共通している。人類はたった一つの生物の形、たった一つの生命の起源しか知らないのだ。
外国を知れば自分の国について理解が深まるように、第二の生命の起源を知ることができれば、それは地球の生命、ひいては「生命」という現象自体に対する理解が格段に深まるだろう。
生命はいかにして始まったのか?
生命は必然か、偶然か?
我々はどこから来て、どこへ行くのか?
我々は宇宙に一人ぼっちなのか?
火星での生命探査は、これらの人類究極の問いへのヒントを、与えてくれるかもしれないのである。
大航海時代の過ち
一方で、大航海時代の歴史は輝かしいものばかりではない。
ヨーロッパ人が植民地の原住民に対して成した横暴の数々は、
だが、原住民の犠牲者のうち、ヨーロッパ人の銃と剣によって殺された者は、実はほんのごくわずかである。
最大の殺戮者は、ヨーロッパ人が意図せず持ち込んだ病原菌だった。
天然痘などの大流行により、2000万人いたメキシコの人口は100年の間に160万人にまで減少した 。(1600万ではない。160万である。)アステカ皇帝クイトラワクも犠牲者の一人だった。
マンダン族インディアンのある集落では、ヨーロッパ人との接触後、やはり天然痘のため2000人の人口が数週間のうちに40人以下
意図的に病原菌が利用されたこともある。七年戦争の最中、イギリス軍は天然痘患者が使った毛布をレナペ族インディアンに「プレゼント」した。世界初の生物兵器とも言われている。
南北アメリカ大陸全体で見ると、コロンブスのアメリカ大陸発見以降200年以内に、疫病によって先住民の人口が95%減少したと推定されている 。アメリカの原住民はヨーロッパの病原菌に対して全く免疫を持っていなかったからだった。
同じことが火星で起きることが、現在真剣に危惧されている。つまり、地球から持ち込まれた病原菌が、火星の生態系を死滅させてしまう可能性だ。
H. G. ウェルズの名作SF『宇宙戦争』では、火星から来た侵略者が人類を危機に陥れるが、火星人は地球の病原菌に抵抗を持っていなかったために死滅し、地球は救われる。
この話は現実になる可能性がある。ただし、侵略する側とされる側が逆であることを除いて。
このリスクを防ぐため、火星に送られる探査機には徹底した対策が施されている。
火星に着陸するNASAの探査機は全てクリーン・ルームで組み立てられた後、125℃の釜に30時間入れられて高温殺菌される。その後は「バイオシールド」に入れられ、ロケット搭載時の細菌汚染を防ぐ。さらに、ロケットは火星とは少しずれた軌道に投入される。殺菌されていないロケットが火星に衝突するリスクを防ぐためである。(探査機はロケットから切り離された後、自力で火星へ向かう軌道に修正する。)
このように惑星間での生物汚染を防ぐことを、planetary protection、日本語では「惑星防護」と呼ばれている。
では、有人探査の場合はどうすればいいのか?一人の人間の体には40兆個もの細菌が住んでいると言われている。宇宙飛行士を125℃の釜に30時間入れたら、菌は死ぬだろうが宇宙飛行士も死ぬ。
有人探査でいかなる「惑星防護」を行うべきか。実は、この点についてはまだ合意は形成されていない。
NASAは2012年に”NPD 8020.7G NASA Policy on Planetary Protection Requirements for Human Extraterrestrial Missions” (有人地球外ミッションのための惑星防護要求についてのNASAのポリシー)という文章を公開した。有人探査のための惑星防護の基準づくりのために、現在するべきことが書かれている。
文章の内容を一言で要約すると、「まだ何もわかっていないのでもっと研究開発が必要です」だ。人体に生息する細菌をモニタリングする技術の開発、漏洩する細菌を最小化する技術の開発、火星や他天体において漏洩した細菌が繁殖または殺菌されるプロセスの解明などが記されている。
僕はおおよそ、次のようなプロセスが必要になるだろうと予想する。
① 細菌を密閉するバイオシールド宇宙服の開発
② 宇宙服外部を細菌と接触させないためのプロトコルの策定
③ 薬物摂取などによる体内の細菌数の抑制
④ 廃棄物(生ゴミ)、排泄物(ウンチ)や下水(手を洗った水)などの厳重な取り扱い
⑤ 宇宙飛行士が活動する場所の制限(生命がいる可能性が高い場所はロボットの遠隔操作などで探査
有人探査といえども、惑星防護は技術によって解決可能な問題だと僕は考える。大事なのは、必要な研究と技術開発にしっかり投資することである。
火星を汚染するべきでないのは、倫理的な理由だけではない。
火星での生命探査が不可能になってしまうからだ。
大航海時代にこんなことがあった。17世紀、フランスの移民がアメリカのミシシッピ川下流にやってきた時、先に到着していた病原菌によって原住民はすでにほぼ消滅していた。
同様に、火星の生命は人類と出会う前に、地球の細菌に駆逐されてしまうかもしれない。
また、火星が汚染された後では、もし生命を発見しても、それが火星の生命か、地球から来た生命なのか、判別できなくなってしまう。
地球外生命との遭遇は人類史上最大の事件の一つになるだろう。発見の扉を自ら閉ざしてしまう愚を、我々人類は犯すべきではない。
火星植民
SpaceXのイーロン・マスクは、火星植民を数十年のうちに開始することを目指している。
僕は火星植民自体にはワクワクしている。夢がある。だが、生物汚染の観点から、極めて慎重に行われるべきだと思う。
少数の統率の取れた宇宙飛行士ならば、先に書いたようなプロトコルを遵守させることで汚染のリスクをコントロールできるだろう。
だが、10万人、100万人の一般人が移住したら、そうはいかない。
もし誰かが、火星住民全員に義務付けられている滅菌薬の摂取をうっかり忘れたら?
もし誰かが、宇宙服のメンテナンスを怠りバイオシールドが破れたままになっていたら?
もし誰かが、気まぐれで立ち入りが禁止されている火星生命保護区に立ち入ったら?
もし誰かが、下痢をして宇宙服の中に漏らしてしまい、こっそりそれを火星の土に捨てたら?
誰かひとりが、たったひとつの間違いを犯すだけで、火星は不可逆に汚染されるかもしれない。
それは100万人に火星破壊ボタンを渡し、「押しちゃダメだよ」と言うのと等しい。
新天地を目指す胸のワクワクは、大航海時代と同じだろう。
だが、火星を汚染するリスクを顧みない性急な火星移民は人類の進歩ではない。逆にそれは、大航海時代から人類が進歩していないことの証明でしかない。
真の進歩とは、地球外生命との遭遇など科学の進歩によってもたらされるものではなかろうか?
そしてそれを実現するには、人類の行動規範の進歩も求められるのではなかろうか?
地球のバックアップ?
イーロン・マスクは火星の植民化を「地球のバックアップを作るため」という。だが、その論拠は薄い。
人類滅亡には、いくつかの考えられるシナリオがある。
まず思い浮かぶのは、隕石の衝突だろう。
その確率は極端に低い。向こう100年に直径5 kmの隕石が地球に衝突する確率は 0.0005%ほどだ。そして、回避することも技術的に可能である。
映画のように核兵器で木っ端微塵にするのではない。
ただ、小惑星の速度を、ほんの秒速1センチ(時速0.04キロ)ほど変えてあげるだけだ。そんなに小さな速度変化でも、何年もの間に変化が蓄積して地球衝突が回避される。
秒速1センチの変化を与えるには、様々な方法がある。例えば核兵器の爆発で押す(破壊する必要はない)、レーザー光線で押す、帆をつけて太陽風で押す、などだ。
「グラビティー・トラクター」と呼ばれる方法も考えられている。巨大な宇宙船を小惑星との距離を保って長期間浮かべる。それだけだ。宇宙船の重力に小惑星が引かれることで、速度がほんの少し変わるのである。
人類滅亡を防ぎたいなら、火星移民よりも小惑星の衝突回避技術に投資する方が圧倒的にコストパフォーマンスが良い。それに、人類だけではなく地球も救われるなら、その方が良いに決まっている。
他にあり得る人類滅亡のシナリオは、SFのようだが、地球外文明の侵略だろうか。
そんなことはないと信じたいが、もし仮にあったとしたら、敵は数十光年の宇宙を航海する技術を持っているのだ。0.00001光年先の火星に逃げたところで逃げられないだろう。
おそらくもっともあり得る人類滅亡シナリオは、自滅だろう。人類自身が温暖化や核戦争などで自滅するシナリオだ。
もし人類がそれほどまでに愚かな存在だったならば、二つ目の星を破壊する前に、地球と一緒に滅びるべきではないだろうか?
逆汚染
それどころか、火星の植民化は新たな人類滅亡のリスクを生む。
逆汚染である。
つまり、火星に存在するかもしれない有害な病原菌が地球に持ち帰られ、パンデミックを引き起こすリスクである。
大航海時代にもそのようなことがあった。
たとえば、梅毒はもともとアメリカ大陸にしか存在しなかった。ヨーロッパでの最初の流行は1494-95年。その原因は、1492-93年のコロンブスの航海によって菌が持ち帰られたという説が有力だ。たった20年後にはユーラシア大陸東端の日本にも到達している。
梅毒は現在では治療法が確立しているが、
NASAが構想している火星サンプルリターン計画では、火星から持ち帰られた土はバイオセーフティーレベル4の施設で厳重管理されることになっている。レベル4の施設は、エボラウイルスや天然痘ウイルスを扱うための最高度安全施設である。
有人探査の場合は、帰還前に宇宙飛行士に何らかの症状が出た場合、 長期間(あるいは一生) そのような施設で隔離検疫することになるだろう。アポロの宇宙飛行士も、月に万が一病原菌がいるリスクに備え、地球帰還後3週間にわたって隔離検疫された。
もし何百万人が地球と火星の間を往来するようになったら、果たして一般人を何年にもわたって隔離検疫できるだろうか? 隔離検疫が嫌だから嘘をつく人はいなかろうか?
規制が生む新たなチャンス
自由な企業活動は時として社会に害をもたらすことを、人類は歴史を通して学んだ。
水俣病は工業排水を未処理のまま海に流したことが原因だった。企業にとってはその方が安く上がるからだ。その対策のため、工業排水には厳しい環境規制が設けられることになった。
僕が小学生の頃、夏になると毎日「光化学スモッグ注意報」が出ていた。自動車の排ガスなどによる大気汚染が原因だった。排ガスを浄化する触媒は高価だ。それを省いて価格を下げるほうが企業にとっては都合がいい。平成時代以降、企業に排ガス対策を義務付ける様々な規制が設けられたため、東京の大気汚染は改善された。
21世紀、民間企業が月や火星も目指す時代になった。
それ自体は素晴らしいことだ。コストが下がる。利用が広がる。それによってさらにコストが下がる。これからの宇宙開発は間違いなく、民間企業が原動力になるだろう。
実は、既に国際的な基準はある。
日米露を含むほぼすべての主要国が署名した「宇宙条約」の第9条にはこう書かれている。
条約の当事国は、月その他の天体を含む宇宙空間の有害な汚染、及び地球外物質の導入から生ずる地球環境の悪化を避けるように月その他の天体を含む宇宙空間の研究及び探査を実施、かつ、必要な場合には、このための適当な措置を執るものとする。
これをもとに国際宇宙空間研究委員会(COSPAR)が「惑星防護ポリシー」(COSPER Planetary Protection Policy)を策定している。その骨子は、火星、エウロパ、エンセラドスなど生命探査の対象となる天体に探査機を送る場合に、汚染の確率を1万分の1以下に抑制するという基準である。
このポリシーに沿って、各国の宇宙機関がガイドラインを設けている。NASAの無人探査ミッションの場合は、その内容は”NPR 8020.12D Planetary Protection Provisions for Robotic Extraterrestrial Missions” (地球外ロボットミッションのための惑星防護条項)に書かれている。先に書いた高温殺菌などは、このガイドラインに沿ったものである。
だが、このガイドラインには法的拘束力はなく、また罰則もない。プレーヤーがごく少数の企業に限られるうちは問題ないだろう。だが、無数の企業が火星にモノを送り込めるようになる時代は10年も経たずに訪れる。それまでに罰則を伴った規制を設ける必要があると僕は思う。
規制はビジネスチャンスにもなる。例えば自動車の排ガス規制のために、触媒コンバータなど排ガス規制装置を作る産業が生まれた。近未来、惑星防護ための技術開発やコンサルティングが、大きな宇宙ビジネスになるだろう。
火星移民が実現される日
僕は火星移民自体に反対しているわけでは決してない。
拡散は人類の本能であり宿命だ。ジャズや野球やアポロがアメリカから生まれたように、火星は未来の人類文明と文化の中心地のひとつになるかもしれない。進化論のような革命的な科学が火星から生まれるかもしれない。
そして何より、夢がある。
惑星防護の最大の困難は、「火星についてほとんど何もわかっていないこと」だ。だから保守的にならざるを得ない。
入念な探査の結果、残念ながら火星に生命はいないと分かるかもしれない。
あるいは放射線などの影響で、地球の細菌は火星環境で増殖できないと分かるかもしれない。
火星の細菌が地球の生物に感染したり、被害を及ぼしたりすることはないと分かるかもしれない。
火星の生命が生息する場所を国立公園に指定し立ち入りを規制すれば、環境は十分に保全できると分かるかもしれない。
いかなるケースにしても、最終的には惑星防護は技術で解決可能な問題であると僕は思う。
火星の生態系についての理解と技術の進歩により、生物汚染のリスクを最低限に抑えながら普通に日常生活を送ることが可能になる日が来るだろう。
そうなった時に、人類は火星に乗り出せばいい。火星に街を築き、畑を耕し、道を敷き、産み、増やし、赤い地に満ちれば良い。
大事なのは、順番を間違えないことだ。まず行うべきは、火星の生態系についての徹底した科学探査と、惑星防護のための技術開発である。
宇宙に行く理由とは?
民間宇宙開発がますます盛んになるこの時代にあって、我々はもう一度、なぜ宇宙に行くのかを、深く考えるべきだと思う。
大航海時代にヨーロッパ人が新天地を目指したのには様々な理由があった。
ピサロは黄金を目的に南米を征服した。
宣教師は未開人の蛮習を廃しキリスト教を広めることが善だと考えた。
王は宮殿に掲げられた世界地図を眺め、自国の版図の拡大に満足した。
市民は肉を美味にする香辛料を安く手に入れることを欲した。
船会社は香辛料を売って儲けるためにインドを目指した。
そして近代に入ると、列強は資源を獲得するために植民地支配を行った。
我々はなぜ火星に行くのか?
地球を滅ぼした場合のバックアップのためか?
人類の版図の拡大か?
資源があるからか?
それとも宇宙と生命の起源の謎を解くためか?
我々の来し方と行く末を知るためか?
人類は今、火星に試されているのである。
大航海時代から進歩したのか、していないのかを。
(つづく)
=参考文献=
若土 正史, ポルトガルにおける大航海時代の海上保険と日,、海事交通研究 62, 83-92, 2013 http://www.ymf.or.jp/wp-content/uploads/62-10.pdf
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〈著者プロフィール〉
小野 雅裕
大阪生まれ、東京育ち。2005年東京大学工学部航空宇宙工学科卒業。2012年マサチューセッツ工科大学(MIT)航空宇宙工学科博士課程および同技術政策プログラム修士課程終了。慶應義塾大学理工学部助教を経て、現在NASAジェット推進所に研究者として勤務。
2014年に、MIT留学からNASA JPL転職までの経験を綴った著書『宇宙を目指して海を渡る MITで得た学び、NASA転職を決めた理由』を刊行。